焙煎機の世界にも「ナナハン」があった
こんにちは、『Day Drip Coffee』のクロダです。都内で小さなコーヒー屋をやっている、バイク好きの店主です。このコラムは「バイクとコーヒー」をテーマに、2つの世界を行き来して感じる様々なトピックをお届けしています。
【画像】メカメカしくてオシャレ!? バイクに排気量があるようにサイズ感がある焙煎機を見る
今回のテーマは「マシンの大きさ」です。バイク乗りにとってバイクというマシンがあるように、焙煎士にとっては焙煎機というマシンがあります。どちらもマシン(機械)なので、小型から大型までいろいろなサイズがあります。今回はそんなお話を。
先日、SCAJ2025という展示会に行ってきました。これはアジア最大のスペシャリティコーヒーの展示会で、世界中のコーヒー関係者が集まる一大イベントです。来場者数は約9万7000人くらいで、11万人を超えるモーターサイクルショー(東京)には及ばないものの、対象者がよりコアで限定的な点を踏まえると、かなり熱いイベントであることは伝わるかと思います。
さまざまなブースが出展していたのですが、僕が気になってチェックしていたのは焙煎機でした。皆さんが焙煎機を見かけるのは、自家焙煎店で店内に鎮座しているモノくらいかと思います。
バイクの販売店のように「焙煎機店」みたいなものはなく、基本的に業務用のものが大半で流通量も少ないです。メーカーのショールームも多くはないので、いろいろなモデルをいっぺんに見る機会なんて本当に貴重なんです。
バイクの大きさには排気量という尺度があって、これはご存知の通り「エンジンが1サイクルで吸い込める混合気の容積」です。国内だと道路交通法や税区分、車検などの事情で、段階的に50、125、250、400、650cc超というサイズが一般的かと思います。昔は大型と言えば750cc(通称:ナナハン)でしたが、現在は免許取得やワールドワイドなマーケット事情も加わって、そのあたりはずいぶん様変わりした気がします。
焙煎機にも大きさを表す尺度があります。それは焙煎量です。その焙煎機が「一度に投入出来る生豆または焙煎豆の最大量」を指すものです。おおむねkg単位で表し、その数字が焙煎機の名称にも使われたりします。
サイズ感で言うと一般的には1kg、3kg、5kg、10kg~の焙煎機が多いです。街の自家焙煎店をやるなら、やり方にもよりますが3kgサイズは欲しいところでしょうか。1kgでも出来ますが、豆の販売だけで商売を成り立たせるには、焙煎回数が増えて大変かもしれません。
当店の焙煎機はまさにほぼ1kgサイズ(正確には900g)ですが、コーヒー以外にもメニューにお酒があったり、イベントをやったり、コラムも書いちゃったりで、商売はなんとか出来ています。
ちなみに、コーヒー豆は焙煎すると重さが2割ほど減ります。当店の焙煎機は焼き上がりが750gとなるため、製品名はなんと「ナナハン焙煎機」と命名されています。僕は自動二輪免許しか持ってないのに、気付けばナナハンをぶん回していたのか……と、これを書いていて気付きました(笑)。
僕がなぜ大きい焙煎機を買わなかったのかというと、大は小を兼ねにくいからです。焙煎機には美味しく焼くことが出来る最適な量というのがあり、多過ぎても少な過ぎても上手く焙煎出来ません(一部の焙煎機を除く)。また焙煎した豆はすぐに劣化していくため、たくさん焙煎し過ぎると賞味期限的に在庫ロスが増えるばかりです。だから自分の店の販売力に見合ったサイズの焙煎機である必要があるのです。
これはバイクに例えるなら、足代わりの街乗り用にリッターバイクでは大き過ぎ、みたいなものです。用途に見合ったサイズ感というのが焙煎機にもあるということですね。ただし決定的に異なるのは、バイクのコントロールは技量だけでなくフィジカルによる部分も大きいことです。排気量の大きさがそのまま車格やパワーとほぼリンクしてて、大きいほどフィジカルの大きさや強さが有利に働くところです。その点、焙煎には身体の強さや大きさは関係なく、技量の問題だけです。とは言え現実問題としては、店舗の大きさや販売力がないと持て余してしまうところは一緒ですが。
コーヒー焙煎機、触れる機会もあまりないとは思いますが、サイズ感の話ひとつとっても、バイクと似たようなところがあることに面白味を感じます。
ヒトがマシンを操ることで何かを生み出す時の、その奥に垣間見える共通点をこれからも探っていきたいと思います。(黒田悟志)
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みんなのコメント
バイクに例えてコーヒーの知らない世界を教えてくれて面白い。何時もコーヒー屋(焙煎屋)の前通るが、ちょっと興味湧いたのでコーヒー買う序にマジマジ見てみよう。