この記事をまとめると
■中国のBYDが手掛けた軽EV「ラッコ」のデザインが注目されている
「1分でも長いほうがいい」とは限らない! EVの充電時間と走行距離の難しい関係
■日本のEVはまだまだ攻めたデザインを取り入れる傾向にある
■攻めたデザインではなく今までのクルマのEV版が日本でも増えてくると見られている
EVのデザインを特別にする必要性はもはやない
2026年7月28日(火)の正式デビュー前から話題となっているのが、中国BYDのスーパートール軽自動車規格BEVとなるラッコ。いろいろと話題が尽きないモデルであるが、日系ブランドでラインアップしているICE(内燃機関)の同クラス軽自動車とほぼ違いがない(つまりBEVを意識させない)そのスタイルにも筆者は注目している。
クルマの外観デザインについては個々人で好みも異なるので、一概にその良し悪しを語ることはできない。しかし、ラッコに限らず中国系ブランドのBEVは、それほどらしさを強調していないようにも見える。中国国内では新車販売におけるNEV(新エネルギー車/新能源車/BEV/PHEV/FCEV)の販売比率が5割に迫る(2025暦年[1月から12月]締め年間新車販売台数)なかでは、そのデザインテイストもBEVらしさがデファクトとなっているともいえるのだが、「あれっ?」とうしろにまわってエキゾーストの有無を確認しないと瞬間的にはNEVなのかICEなのか判別できないことも多い。
日本国内ではラインアップもまだまだ限定的なBYDではあるが、本国中国はもとよりBEV販売比率が2割を超えているタイでも多彩なラインアップとなっている。BEVだからとあえてSFチックな見た目を意識することもなく、自然なスタイリングのモデルばかりになっていると筆者は感じている。
翻って日系ブランドでは、まだまだBEVを特別感の強い存在として見ているようだ。一世を風靡したロボットアニメのような世界観を感じてしまうのは筆者だけではないだろう。
日産サクラが2022年の発売以来約4年で累計販売台数10万台を達成したと、2026年7月9日(木)に日産がリリースを発信している。軽自動車規格のBEVで手ごろであるなど理由はさまざまだろうが、ICEの同カテゴリー軽自動車と遜色のない見た目も貢献しているのではないかと考えている。せっかくだからと特別感を求める人がいれば、目立たなくていいとする人もいるので、やはりICEベースでBEVらしく若干加飾した程度が落ち着きどころになるのではないだろうか。かくいう日系ブランドのBEVも、以前に比べれば現実世界に溶け込みやすいスタイルの車種が増えてきていると感じている。
一方で、ハイブリッド専売車の「トヨタ・プリウスが終売になるのではないか」との都市伝説が出るようになってきた。カローラやヤリスなどトヨタ以外も含め一般的なモデルでもHEVは当たり前のように設定されるようになっているので、専売車もその使命を終えたのではないかというのが都市伝説の由来のようである。
HEVの経緯を見れば、日系ブランドでもBEVのラインアップがそれ相応に増えてくれば、BYDのようなトレンドになっていくのではないだろうか。BYDは新規投入モデルばかりとなるが、日系ブランドのクルマでは、従来モデルベースでBEVが増えていくのが自然な流れになりそうだ。
正真正銘の国産BEV路線バスとなる、いすゞ エルガEV&日野ブルーリボンZEVは、そもそもICEのエルガ&ブルーリボンをベースとしたEVバスである。運転席の計器盤にあえてデジタルではなくアナログメーターを採用し、見た目だけでなく走行フィーリングもICEと大差がないようになっており、それがバス運転士に好評だという。乗用車を同列に語ることはできないかもしれないが、この路線をいくBEVもあっていいのではないかと考えている。
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