過去最多29台が激突!東北660耐久レース最終戦レポート
2025年11月23日にエビスサーキット西コースで行なわれた、東北660耐久レースの今シーズンを締めくくる第3戦。今回は11年目にして過去最多の29チームが参戦し、200分後のゴールを目指し軽自動車のレースカーが熱いバトルを繰り広げました。レポートをお届けします。
順位やタイムより“楽しさ”が最優先!塩山自動車が軽自動車レース“東北660シリーズ”に参戦する意義とは
2クラス:燃費が厳しいターボは惜しくも総合4位
まずはターボ車の2クラスから見ていこう。エントリーは「216# HMJM」の1台のみだが、やはり狙いたいのは総合優勝という栄冠だ。予選は1分17秒で全体の2番手。車両のポテンシャルとしてはまだまだ上を狙えるが、同クラスのライバルが不在で無理をする必要がなく、ターボの加速でスタート直後の混戦のなかからも抜け出せる。また決勝は給油ごとに3分間のピットストップが義務化されており、燃費までシミュレートしたうえで設定したタイムだったのだろう。
そんな作戦で臨んだ決勝はトラブルもなく淡々と周回を重ねるが、燃費に優れるHA36アルトを始めとするNA勢の壁を破るのは難しく、クラス優勝は果たしたものの総合4位と惜しくもトップ3には入れず。西コースは東コースより燃費が厳しいらしく、来シーズンは作戦の小変更を迫られそうだ。
3クラス:無給油か給油か?作戦が明暗を分けた激戦区
次は最大の激戦区である3クラス。ここには同じ車両規定の学生クラスも編入されるため合計24チームと、表彰台に立つためには速さや作戦だけじゃなく運も必要となってくる。常連チームのいくつかは途中でセーフティカーが入ると予想し、そのあいだに燃費走行をすることで無給油のまま走りきる作戦を選択。いっぽうで3分間のピットストップを覚悟で1回の給油を選ぶチームもあり、どちらに勝利の女神が微笑むかは、まさしく神のみぞ知るといったところだ。
ポールポジションは家族3人で参戦する「2# 爆走田中組」。予選2番手だった「171# 雅子レーシングμ復活エッセ」や、3番手の「30# おちんぎん大好きレーシングミラ」と一緒に、給油やドライバー交代を挟みつつラップを重ねていく。過去最多となる参加チームや慣れないドライバーも多いことから、誰もがアクシデントによるセーフティカーの介入を考えていたが、嬉しいことにクラッシュもなくレースは最終盤を迎えつつあった。
残り30分を切るといくつかのチームが無給油作戦を断念し、続々とピットインして無念の給油を余儀なくされる。最終的にトップでチェッカーを受けたのは「おちんぎん大好きレーシングミラ」。過去にはレース終了後にペナルティで幻の優勝になってしまった経験もあるが、今回は走路外走行による周回数の減算もなく、文句なしで悲願の初優勝を果たすことができた。なお準優勝は予選トップの「爆走田中組」、3位は「382# DUMC ブライダルアルト」が入った。
6チームがエントリーした学生クラスは、優勝が「660# 東京農工大学自動車部.CSW」、準優勝が「680# NUMC おニューアルト」、3位が「103# APUMSC」という順当な結果となった。
4クラス:初参戦チームを阻んだ耐久ならではの落とし穴
ハイグリップタイヤなど改造範囲が広いNAの4クラスは、初参戦の「891# チーム36」がポールポジションを獲得する。名前のとおり全員がHA36アルトのオーナーで、東北660選手権やHA36カップで活躍中だ。2番手は「112# ARYレーシング タカムクキッチン」、そして「829# チーム関東 ARY」と常連組が続く。
決勝は序盤からポールのチーム36がレースを牽引。ベストラップも1分16秒台と群を抜いており、初参戦にして初優勝の偉業を達成かと思われた。ところが、給油の際に念には念を入れようとフロントタイヤを交換したのが裏目に出る。作業のあいだに2番手を走行していたチーム関東 ARYが逆転、同一ラップながら45秒差でトップチェッカーとなった。耐久レースにおける経験の差が出たカタチだが、燃費やタイヤの消耗などのデータを得たチーム36は、来シーズンは総合優勝の最有力候補となるかもしれない。
なお前述のとおり、今回はセーフティカーも赤旗もなかったのに加え、マシントラブルでリタイヤするチームも皆無だった。総合優勝の周回数が147ラップなのに対し、最下位に終わったチームでも127ラップ。運転のテクニックに加え、車両のメンテナンスや走行マナーが向上している何よりの証拠だろう。
2026年は4月19日(日)、リンクサーキットで開幕する東北660耐久レース。年式や過給器の有無に関係なく、軽自動車であれば参加できるので、興味がある人は早めに準備をしておこう。
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