自転車で走る上で、知っておきたい基本知識と交通量
日本人からすると、「インドでサイクリングなんて危険すぎる」と思いがちですが、インド特有の道路環境や交通事情を知ることで、意外と走りやすいことがわかりました。筆者(才田直人)が南インドで45日間、4400kmを実際に自転車で走った上での注意点を紹介します。
【画像】カオスな市街地とは一変、サイクリングに最適な絶景が広がる広大な土地を見る
南インドでは、日本と同じ左側通行です。しかし中央分離帯があるような大きな道路でも、バスやオートリキシャが逆走してくることは日常茶飯事。そのつもりで、逆走車両が来た時は左端を譲りましょう。
市街地の交通量は非常に多く、様々な車両や歩行者が混在しています。バスの運転は非常に荒く、クラクションを鳴らしながら減速せずに突っ込んでくることが多いので、特に警戒が必要です。
一方で、一度市街地を抜ければ交通量が激減して、非常にサイクリングに向いた土地であるとも言えます。
急速な経済発展とともに工事中の区間が多いことを除いて、南インドの道路の路面はとても綺麗に舗装されています。
峠道は美しい九十九折が特徴で、激坂は少なく、緩やかな勾配で斜面に沿って道が作られているので、ゆったりと絶景を眺めながら標高を上げることができます。
道路上には、踏切の手前、市街地の入口などに、スピードブレーカー(減速バンプ)が多く設置されていて、ドライバーが減速せざるを得ない仕組みになっています。他にも、減速を促すために、道路上に互い違いのフェンスが設置されていることもあります。
また、ラウンドアバウト(環状交差点)が多いことも特徴です。これにより、赤信号で無駄に止まることはほとんどありません。ただし、日本ではあまり見かけないものなので、慣れるまでは十分に注意して進む必要があります。
自転車で走る際のコツ
まずは交通の力関係を把握しておくと良いでしょう。筆者が実際に走っていて受けた印象では、強い順から以下のような序列になります。
・【最強】バス・トラック・一般車(クルマ)・オートリキシャ・バイク(モーターサイクル)・【最弱】自転車・歩行者
誰しもが「自分優先」で、「弱者優先」の概念はありません。しかし、強者も障害物にぶつかりたくはないので、歩行者や自転車を避けます。その心理を読んで、自分の進みたい方向へ積極的に進むことがポイントです。ただし、もちろん急な進路変更は絶対にNGです。
クラクションは「邪魔だからどけ!」ではなく、多くは「ここにいるよ!」と自らの存在を知らせるために使われます。バスなどは常にクラクションを鳴らしながら走っているため、一つ一つに反応していては疲れてしまいます。BGMのように聞き流しつつ、近づいてくる車両の位置を把握しておくのがコツです。
また、野生動物保護区や山の頂上にある寺院に続く道などでは、自転車の通行が禁止されていることがあります。事前に情報を確認する方法があまり無いのが難しいところ。サイクリスト向けのアプリ「STRAVA」で、近年たくさんの人が走っている道であれば、まず通行可能だと考えて良いでしょう。
野生動物との事故で亡くなる人も出ていて、ゾウやトラが生息する地域への立ち入りは、コロナ禍以降、以前より取締りが強化されているようです。
実際のところ、事故は多いの?
筆者が滞在中に目撃した事故は2件で、想像よりもずっと少ない結果になりました。2人乗りのバイクが飛び出してきた犬に衝突して転倒した場面と、道路脇に寝かされ、顔に布をかけられた歩行者です。バスとの接触事故で死亡した可能性が高いと思われます。
事故の原因としては、バスやトラックの荒い運転や、動物の飛び出しが多いように感じられました。自転車で走る際も、バスの動きや野良犬などには特に警戒し、無理な進路変更は絶対に避けるべきでしょう。
インドの道路・交通事情は日本とは大きく異なりますが、ポイントを押さえておけば自転車でも十分に楽しめます。走る際は、「逆走車に注意する」、「クラクションに驚きすぎず、周りの状況に気を配る」、「交通の力関係を理解し、適切に進路を確保する」、「野生動物やスピードブレーカーに気を配る」といった点を意識する必要があります。
市街地は交通量が非常に多いインドですが、ひとたび田舎や自然の中に踏み込めば、絶景の連続する広大な土地を走ることができます。
州が変わると国が変わると言ってもよいほど、広大で文化が多様です。今回は南インドの交通事情について、実際に現地を走って感じたことを紹介しましたが、インドの他の地域でも同様に、現地の交通ルールをしっかり理解することが重要なのでした。
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