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メルセデス・ベンツ新型「CLS」に試乗 4ドアクーペのパイオニアはシンプルな造形美

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メルセデス・ベンツ新型「CLS」に試乗 4ドアクーペのパイオニアはシンプルな造形美

■クーペスタイルを取り入れている新型「CLS」に早速試乗

 メルセデス・ベンツの「CLS」がフルモデルチェンジを受けて生まれ変わりました。「CLS」は、メルセデス・ベンツのシリーズ中で「4ドアクーペ」というジャンルに属するモデルです。

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 基本的な設計は、メルセデス・ベンツ「Eクラス」と共通だと考えてもいいでしょう。エンジンやそれに組み合わされるトランスミッションなどは「Eクラス」と基本構成は共通です。走りに関する点でも差異はありません。最大の個性は、クーペスタイルを採用していることなのです。

 初代「CLS」がデビューしたのは2003年フランクフルトモーターショーの時でした。私は幸いにもステージ上でスポットライトを浴びる新型「CLS」誕生の場にいたのですが、4ドアなのにルーフのラインが後端にいくに従ってなだらかに傾斜するクーペスタイルを見て感動した記憶があります。一言で言えば、とてもカッコ良かったのです。

 その「CLS」が市場で認められ人気を博したことから、ライバルメーカーも『4ドアクーペ』というジャンルに参入してきました。それほど衝撃的なモデルだったのです。

 新型はさらに現代的に味付けされた魅力的なクーペスタイルを最大の特徴としています。横から眺めると、「CLS」がいかにスタイリッシュであるかが感じとれると思います。フロントウインドウの付け根であるAピラーからフロントタイヤまでの距離が長いことで、スポーティなロングノーズを形成しているのです。

 もちろんルーフがアーチ状になっており、流れるようなフォルムを形取っていますし、車高も低く感じます。実際に全高は一般的なセダンより大幅に低くなっています。

 新型「CLS」の特徴は、フロントグリルがスラント形状になっており、人が顎を引くような鋭い眼光にされています。

 新型「CLS」のデザイナーはこう証言しています。「キーワードは”官能的純粋”としました。セクシーでありつつも、決して華美な演出は排除しました」

 なるほど、サイドドアやボンネットに、とってつけたような隆起やエッジはありません。シンプルな造形美を目指したのでしょう。

 新型「CLS」はそれでも5名乗車になっています。これまでのリアシートは2名乗車でしたが、3名に増やされています。2名よりも3名の方が便利だという市場のリクエストに答えたのです。

 クーペスタイルですから、室内の頭上空間は決して広くはありません。スタイルを優先しているからですが、それも納得済みです。それが嫌ならば、「Eクラス」を購入すればいいのです。それはメルセデス・ベンツも公言しています。下手な言い訳はいいません。そのスタイルから想像するほど室内空間は狭い感覚ではありませんでした。

■新型CLSは正統派のスポーティセダン

 肝心の走り味ですが、なるほどそのスタイルが語るように重心点が低く、地を這うような感覚が印象的でした。「CLS」は、やんちゃなスポーティフィールではなく、ハンドルを切り込んだら切り込んだだけしっかりと反応するといった感覚があり、正統派のスポーティセダンといった印象です。

 低めに設定できるドライビングポジションは、サイドドアが高く包まれるような感覚なので、さらに走りを重視したモデルのような錯覚を受けました。

 最初にドライブした試乗車は「220d」。新型のディーゼルエンジンを搭載した直列4気筒ターボエンジンです。最高出力は194PS、最大トルクは400Nm、トルクが強烈なので発進した瞬間から力強いです。

 ただし、ディーゼルエンジンは少々音が気になります。ガラガラとしたディーゼルエンジン特有のノイズが響きますし、振動も感じます。黒煙を吹くようなことはもちろんありませんが、ディーゼルエンジン特有の振動とノイズが気になる人は、「450 4MATIC」をお勧めします。こちらは直列6気筒3リッターターボのガソリンエンジンだからです。

 最高出力は367PSもありますし、最大トルクは500Nmに達します。振動を打ち消しあう完全バランスエンジンですので、サウンドもバイブレーションも滑らかなので、とっても心地いい走り味でした。せっかくの4ドアクーペですから、静かで滑らかなガソリンエンジンの方が僕の好みには近いようでした。

 4ドアクーペというジャンルは、これからもメルセデス・ベンツ「CLS」がけん引していくのではないでしょうか。そう思わせるに十分な完成度を秘めていました。

 価格(消費税込)は「CLS 220 d スポーツ」799万円、「CLS 450 4MATIC スポーツ」1038万円です。

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