この記事をまとめると
■東京オートサロンにモンスタースポーツが8年ぶりに出展
「日本一速い男」に「モンスター」異名で知られる偉大なレーシングドライバーたち
■パイプフレームとカーボンボディできたスイフトが展示されていた
■全日本ダートトライアル選手権への出場を視野に作られたマシンだ
モンスターがまたまたモンスターを作り上げた
「モンスタースポーツ」と聞いてピンときた人は、きっと筆者と同類だ。ちなみにモンスタースポーツは、タジマモーターコーポレーションが手がけるクルマのカスタマイズブランドのひとつで、同社ではほかにもEVの開発や販売、海外ブランドのアクションカムの代理店、輸入車の販売などなど、さまざまな事業を手がける企業。
そんなモンスタースポーツをはじめ、タジマモーターコーポレーションの社長を務めるのは、モンスター田嶋こと田嶋伸博氏。パイクスピークなどのビッグレースで活躍したレーシングドライバーという側面ももっており、前後にエンジンを搭載するツインエンジン仕様の化け物じみたスズキ・エスクード(といってもほぼガワだけ)のドライバーだったのは、あまりにも有名。平成初期生まれかつグランツーリスモで育った人は、強く記憶に残ってるはずだ。
さて、そのモンスタースポーツでは現在、主にスズキのクルマをメインに扱っており、販売はもちろん、カスタマイズ&チューニングパーツも広くラインアップしている。これは、2009年よりかつてのスズキスポーツの事業を、モンスタースポーツが吸収し合併したため。ワークスのDNAが受け継がれているといっても過言ではないだろう。
そのモンスタースポーツが、東京オートサロン2026になんと8年ぶりの出展。ブースの1番目立つところに、見るからに化け物なクルマが1台置かれていたので、少し紹介したい。
展示されていたクルマは、2025年末で受注を終えたスイフトスポーツ(ZC33S)……な、はずだがなんだか様子がおかしい。ヘッドライトは”ヘッドライト風”だしボディも超ワイド。トドメに、Bピラーから後ろがごっそり浮遊、リヤシート部分にはエンジンが置かれている。どう見ても普通ではない。これはなんなのか? そもそもスイスポなのか?
聞いてみたところ、「このクルマは全日本ダートトライアル選手権のDクラスに”出そう”としてつくったクルマなんですよ。名前は『スーパースイフト』です。Dクラスは競技専用車が出られる、いわばなんでもありクラスみたいなものです。なので、凄いクルマが集まってますよ」とのこと。
しかし実際は作っただけで、実際には諸事情から出てないそうだ。「これから走る予定は?」と聞くと、「ぶっちゃけ今後どうなるかは怪しいですね……笑」と苦笑い。おい、マジか!
にしても、明らかに普通な見た目ではない。「これ、どこらへんがベース車のスイスポなんですか?」と続けて聞いたところ、「これは全部パイプフレームです。ガワはカーボンのボディなので、パイプフレームにカーボンのボディを被せてるだけですね。オリジナルのスイスポ要素はゼロです」と、まさにレーシングカーそのもの。ここまでやってあって走らないのはあまりにももったいない。
なお、エンジンはヘッドカバーの形状的に、スイフトスポーツ(ZC33S)に搭載されていたK14Cという1.4リッターのターボエンジンではなく、それ以前のスイフトスポーツ(ZC31S~ZC32S)に搭載されていたM16Aという、1.6リッターのNAエンジンっぽい。質問してみると大正解。しかし、中身は化け物そのもの。馬力は約400馬力、トルクは50Nm、車重は785kgと超軽量。駆動もベース車(もはやベース車とはいえないが)と違ってAWD。エンジンも1.9リッターまでボアアップされている。
「ベースがターボエンジンなのでいいように思うかもしれませんが、ZC33Sの1.4リッターターボエンジンベースでは、じつはそんなにパワーが出せないんですよ。ボアアップも検討すると先代までの1.6リッターエンジンに分がありますね。なのでこういった仕様です」と最後に語ってくれた。
ここまでやってあって走る予定がないとはあまりにも惜しいが、ブランド名に恥じない、正真正銘のモンスターがここには展示されていた。
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