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「ウサギとぶつかった」「さらなる調査が必要」散々なル・マンとなった4台のBMW

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「ウサギとぶつかった」「さらなる調査が必要」散々なル・マンとなった4台のBMW

 チームWRTのヴァンサン・ボッセ代表は、第93回ル・マン24時間レースにおけるBMWの結果を「非常に残念」と評した。レース中、BMWの4台すべてがさまざまなトラブルやアクシデントに見舞われ、好成績を収めることができなかったためだ。

 ハイパーカークラスにエントリーするBMW Mハイブリッド V8の2台と、LMGT3クラスのBMW M4 GT3 EVOの2台は、WEC世界耐久選手権の第4戦としても数えられるこの伝統の一戦を、無傷で完走することはできなかった。WRT勢の最上位は、ロビン・フラインス/レネ・ラスト/シェルドン・ファン・デル・リンデ組の20号車Mハイブリッド V8がを記録。20号車は当初18位でフィニッシュしたが、50号車フェラーリ499Pの失格により17位に繰り上がっている。

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■ロッシ車には電気系トラブルが発生

 BMWの2台のハイパーカーは終盤、ほぼ同時に別々のトラブルでガレージイン。BMWはマニュファクチャラーズ・ランキングで獲得できるポイントを失った。

 ボッセは、終盤のトラブルがなければ、フェラーリ3台と6号車ポルシェ963に次ぐ『ベスト・オブ・レスト』の地位を獲得できたはずだと述べ、「フェラーリの後ろのすべて」は「手の届く範囲」だったと指摘した。

「ハイパーカーに関しては、20号車にエンジントラブル、15号車にはバッテリー冷却のトラブルがあった」とボッセ。

「原因を突き止めるため、さらなる調査を行う必要がある。ご覧のとおり、マシンをコースに戻すのは非常に困難だった。最終ラップしか走れなかった」

「もっと正確に分析する必要がある。残念ではあるが、悪くはなさそうに見える」

「我々は6号車の後ろを争っていた。6号車の方が我々より少し速かったが、そのマシンのすぐ近くまで順位を上げることができた」

「我々は2台のトヨタとキャデラックの前にいたが、トラブルに見舞われてしまい、非常に残念な週末となった。昨年のル・マン以来、ここ数週間ではなく、数カ月間、どれだけの労力が費やされたかは想像してもらえるだろう」

「だから、もちろん少し考え直す必要はある。分析を見直し、問題の原因を突き止めなければならない」

「マシン自体は順調だった。ある時点では非常に良いペースを保っていた。もちろん、ご覧のとおりフェラーリと争うほどではなかったが、完璧なレースをしていれば、フェラーリの後ろの(ライバル)すべてに届くはずだったと思う」

 BMWのハイパーカー終盤の失速は、LMGT3に参戦していた両車が一晩でリタイアし、特にバレンティーノ・ロッシもドライブする46号車BMW M4 GT3 EVOがレース中盤でトップの座を奪われたことですでに厳しいレースだったBMWにとって、さらに状況を悪化させるものとなった。

 この46号車のトラブルは、ケルビン・ファン・デル・リンデがポルシェカーブに進入した際にマシンが完全に停止したことで発生した。その結果、パワーステアリングが失われ、この南アフリカ出身のドライバーはグラベルトラップに陥った。

「46号車には、電気系統のトラブルが発生した。配線が原因のようだ」とボッセは説明した。

「だが、配線はあらゆる問題を引き起こす可能性があるため、さらなる調査が必要だ。もちろん、マシンをコースに戻すのは安全ではなかった。ケルビンのように一度それが切れてしまうと、すべて(の電力)を失ってしまうからだ」

「コーナーに進入すると、パワーステアリングもABSも機能しなくなり、すべてを失ってしまう。だから、このような問題を抱えたままドライバーをコースに戻すのは安全ではないと判断したのだ」

 それから間もなく、姉妹車の31号車も地元の野生動物との予期せぬ遭遇により、レースからリタイアを喫した。

「コース上でウサギとぶつかったんだ」とボッセは語った。

「もちろん、どうすることもできなかった。突然のできごとだった。クルマのフロント部とラジエターなどが破壊されてしまった」

「その作業は、クルマを適切な方法で再びコースに戻すためのもので、我々はそれを試みたが、規模が大きすぎたため、31号車をリタイアさせることに決めたのだ」

[オートスポーツweb 2025年06月18日]

文:AUTOSPORT web
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