オートポリスで行なわれたスーパーフォーミュラ第4戦。予選日に行なわれた定例会見、サタデーミーティングではスーパーフォーミュラを主催する日本レースプロモーションの上野禎久代表取締役が出席し、『SUPER FORMULA NEXT50』プロジェクトにおける新たな取り組み等が紹介された他、先日発生したスーパーGT第2戦富士の事故に関する質問も飛んだ。
ゴールデンウィークに開催されたスーパーGT富士戦では、大きなクラッシュが発生した。GT500クラスのトップ集団がホームストレート上でスリップストリームを使いながら競り合う中、3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zの高星明誠がスローダウンしているGT300車両を避けるためスピンし、スタンド側のガードレールに激突したのだ。幸い高星に怪我はなかったものの、稀に見るビッグクラッシュに詰めかけた観衆、関係者は一瞬凍りついた。
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SNS上などでも様々な意見が飛び交っているこのアクシデントについての見解を尋ねられた上野社長は、「他のカテゴリーで起きた件なので詳細については理解できていない」として直接的な見解を述べることは避けたものの、カテゴリーを問わず安全対策を究めていくことは重要だとして、次のように語った。
「JRPのポリシーとして大事にしているのが、『安全には限界がない』ということです。モータースポーツにはアクシデントがつきものですが、常に安全に配慮していくことが重要です」
「僕たちがもうひとつ大切にしているのは、こういった事故が起きた時に責任を人に置かないということです。僕たちは原因や課題をモノやコトに置いています。本当にあれは正しかったのか、ハード側で対策ができなかったのかなど、モノやコトで解決の方向を探っていきます。そうでないと、人が変わった瞬間に元に戻ってしまいますから」
「安全を最優先して、常に危険と隣り合わせにあるドライバーやお客様を守ることに捧げようという考え、そしてそれはモノやコトで解決できないかという考えを持っています」
またJRPは、昨年からドライバーの選手会組織であるFRDA(フォーミュラ・レーシング・ドライバー・アソシエーション)と定期的な意見交換を実施している。今回のオートポリス戦でもミーティングが実施され、彼らはレースウィークの金曜日に1時間半近くドライバーズサロンにこもり、様々なテーマについてディスカッションした。上野社長曰く、その中ではスーパーGTでの一件も議題に挙がったという。
「FRDAさんと一緒に、ドライビングマナーも含め、起きた事象を全員で振り返る環境を作っています。昨日もミーティングをして、この(スーパーGTの)テーマも出ました」
「課題をドライバー同士で共有して、コミュニケーションをしながら、プロモーター、オーガナイザー、選手間の信頼関係を作っていこうという取り組みをしています」
4月に行なわれたスーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿は、ウエットからドライに変わる難しいコンディションだったが、大きなアクシデントもなく終了した。上野社長は、これがドライバー達のテクニックとマナーの賜物であると評価しながらも、「危険なコンディションだった」という意見が挙がっていたことから手放しでは喜べないと考えており、「常に安全意識を持った上で対策をとっていきたいです。安全なくしてスーパーフォーミュラなし、ですから」と締めくくった。
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