現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 小さくしたことは正解!? サイズダウンが好印象だった車3選

ここから本文です

小さくしたことは正解!? サイズダウンが好印象だった車3選

掲載 更新 28
小さくしたことは正解!? サイズダウンが好印象だった車3選

■数少ないサイズダウンしたクルマを振り返る

 1990年代以降、世界的にクルマの大型化が顕著になりました。日本ではボディサイズと排気量による5ナンバー枠という制約がありますが、それでも大型化が進んでいます。

デザインが酷すぎ! 走りが悪すぎ? 酷評された車5選

 直近ではトヨタ「カローラ」がシリーズ初の3ナンバーになり、ホンダ「フィット」も「クロスター」が3ナンバーサイズとなり、話題となりました。

 近年はエンジンのダウンサイジングが普及していますが、ボディサイズは大きくなっているといえます。

 一方、サイズダウンしたことでユーザーからも高く評価されたクルマも存在。そこで、サイズダウンが好印象だったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●マツダ「ロードスター」

 1989年に発売されたユーノス「ロードスター」は、オープン2シータースポーツカーの人気を再燃させた立役者です。

 決してパワフルとはいえない1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載していましたが、軽量でコンパクトなボディに優れた足まわりが相まって、純粋にドライビングの楽しさが感じられるクルマとして、世界に高い人気を誇りました。

 その後、排気量を1.8リッターに拡大し、3代目では2リッター170馬力のエンジンを搭載。重くなった車体でも高いコーナーリング性能を維持するため、全長4020mm×全幅1720mm×全高1255mmとシリーズ初の3ナンバーボディとなりました。

 高出力化と大型化はライバルに対抗するための処置として仕方のないことでしたが、マツダはロードスターの原点に立ち返るとし、4代目を開発。

 エンジンを1.5リッターにダウンサイジングして、ボディサイズも全長3915mm×全幅1735mm×全高1235mmとワイド化しつつも全長を105mm短くしました。

 また、ボディ各部にアルミや超高張力鋼板を使い、3代目よりも100kgもの軽量化に成功し、エントリーグレードで990kgと1トンを切っています。

 また、前後重量配分を50:50として安定かつ高い旋回性能を実現し、初代ロードスターを彷彿とさせる軽快なドライブフィールを持つスポーツカーに生まれ変わりました。

●ホンダ「アコード」

 1976年にホンダ「シビック」の上位車種として発売された初代「アコード」は、3ドアハッチバックのモデルとしてデビュー。後に4ドアセダンが設定されると「アコード=セダン」のイメージが定着します。

 1981年に登場した2代目からは、国産メーカーでは初となるアメリカでの生産を開始し、北米でホンダの主力車種となりました。

 そして、1993年に発売された5代目は、アメリカの安全基準に対応するために大型化され、日本ではシリーズ初の3ナンバー専用車となりました。

 ボディサイズは全長4675mm×全幅1760mm×全高1410mmと、先代から全幅が65mm拡幅されましたが、国内市場でも概ね好評に受け入れられます。

 その後、1997年に登場した6代目では「世界共通フレキシブル・プラットフォーム」という技術手法が取り入れられたことで、仕向地別にそれぞれのコンセプトを確立し、ボディサイズや形状などの地域最適化が可能になりました。

 その結果、国内仕様のアコードは、よりスポーティなイメージを高めるためと、市場環境に合わせる目的で全長4635mm×全幅1695mm×全高1420mm(SiR-T)とサイズダウンし、再び5ナンバーサイズへ戻されます。

 エンジンもトップグレードでは200馬力を誇る2リッター直列4気筒VTECを搭載し、取りまわしがよく軽快でキビキビ走るスポーティさを取り戻しました。

 さらに2000年には、より高性能なモデル「ユーロR」が登場。220馬力を発揮する2.2リッターエンジンを搭載し、実用性が高いスポーツセダンとして高い人気を誇りました。

■脱ハイソカーが功を奏したモデルとは!?

●日産「スカイライン」

 日産「スカイライン」は1957年にプリンスから発売された初代から数え、現行モデルが13代目となるモデルで、初代から一貫してFR駆動と6気筒エンジンを継承するスポーティさにこだわっています。

 そんな長い歴史のあるスカイラインですが、1985年に登場した7代目は当時人気のあった「ハイソカー」を意識して、直線基調の伸びやかなデザインを採用。

 ボディサイズは全長4650mm×全幅1690mm×全高1385mm(GTS:4ドアセダン)と、全幅は5ナンバー枠に収まっていますが全長はそれまでのシリーズ最長になります。

 6気筒モデルのエンジンは新開発の「RB型」を搭載するなど、十分にスポーティな走りを実現していましたが、外観からは軽快感が薄れてしまいました。

 そこで、1989年に登場した8代目では、内外装のデザインコンセプトを一新。丸みを帯びたボリューム感のある外観に変更されたのと同時に、全長4580mm×全幅1695mm×全高1340mm(GTS:4ドアセダン)と、全長を70mmダウン。

 運動性能を重視して小型化し、足まわりが刷新されてことも相まって、高い運動性能を獲得。16年ぶりに復活した「スカイラインGT-R」もイメージアップにつながったこともあり、一躍人気車となります。

 しかし、スカイラインは次世代の9代目ではひとまわり大きくなって、さらに10代目でまたサイズダウンするなど、混迷した状況が続きました。

 なお、11代目以降は北米での販売が主軸となっているため、大型化が進んでいます。

※ ※ ※

 ボディサイズの大型化は、衝突安全性の確保という点では必須といえます。その一方で、大型化しながらも軽量化にも力を入れているモデルも存在します。

 高張力鋼板など材料の改善と、開発段階におけるシャシの解析技術向上によって、軽量化に成功したといえるでしょう。

 軽量化は見た目ではわからない地味なものですが、「走る・曲がる・止まる」すべてに影響し、燃費も向上するということもあり、今後も技術革新により軽量化が進むのではないでしょうか。

こんな記事も読まれています

クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
グーネット
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
くるまのニュース
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
AUTOCAR JAPAN
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
Auto Messe Web
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
AUTOCAR JAPAN
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANが東京交歓会を開催
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANが東京交歓会を開催
driver@web
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
AUTOSPORT web
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
グーネット
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
レスポンス
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
AUTOSPORT web
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
AUTOSPORT web
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
くるまのニュース
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
月刊自家用車WEB
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
WEB CARTOP
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
くるまのニュース
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
レスポンス
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
motorsport.com 日本版
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
AUTOSPORT web

みんなのコメント

28件
  • アコードは再び肥大化し
    国内では半ば忘れ去られて現在に至る。
  • R32は一部の走り好きから神聖視されてるけど、実際は狭くなった室内が不評で、ローレルに流れる人も珍しくなく、販売は低迷した。

    R33でまた大きくしたけど、すでにセダンの人気には陰りが出てきており、次のR34では販売台数が一桁少なくなるなど衰退は決定的になった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.92050.0万円

中古車を検索
スカイラインの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

18.92050.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村