車の歴史 [2026.08.15 UP]
【マセラティ グラントゥーリズモ】の歴史といま買いの中古車 美しさと速さを備えたGTカー
美しいスタイリングに4つのシートを備えるグラントゥーリズモは、マセラティにとってどのような存在なのか。積み重ねてきた歴史を紐解く。
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どこまでも走れる快適性をレーシングーカーの性能と共に
大陸横断旅行にふさわしい性能と快適さと美しさを
今でもよく目にする「GT」というネーミングだが、この言葉の起源はイタリアにある。
時は17世紀頃、若い英国貴族たちが卒業旅行の一環で欧州、特にフランスやイタリアを訪れた。マナーや知識を身につける通過儀礼の旅でもあったそれはグランドツアーと呼ばれ、19世紀まで続いたという。
機械とスピードに魅入られ、モータースポーツに情熱を傾けた創業者マセラティ兄弟。1920年代から30年代にかけて彼らは多くの勝利と記録を打ち立てた。そんな彼らが市販車において注目を集めるきっかけとなったのがA6 1500(1947年)であった。
マセラティならではのエレガントとスポーツカーの緊張感を両立させたエクステリアデザイン。伝統を感じさせるディテールが散りばめられる。
天才デザイナーのバッティスタ・ピニンファリーナが手がけた優美なスタイリングに豪華なインテリア、そしてレーシングカー譲りのパワフルなエンジンと優れた走行性能。それらを兼ね備えるのは当時としては画期的であった。スポーツカーと高級車がクロスオーバーしたA6 1500は、グランドツアーにふさわしい自動車としてイタリア語で「グラン・ツーリスモ」と呼ばれた。
上質なレザーでフルカバーされたインテリア。職人技による手間のかかったステッチワークが見事。センターには最新インフォテインメントを搭載。
以来、マセラティは高性能なだけでなく、美しさと快適性を備えた芸術品のようなグラン・ツーリスモを数多く世に送り出すことになる。
サーキットとストリート、その両方をルーツに持つマセラティ。現代のグラントゥーリズモにもそのDNAが受け継がれているのは、スタイリングを見れば明らかだろう。
[マセラティ グラントゥーリズモが名車になった理由]美しさ、快適さ、そして速さを兼ね備えたGTカー
戦後の混乱から生まれた美しきGTカー
終戦後まもない1947年に生み出されたA6 1500。美しいスタイリングに贅沢な室内、そしてスポーツカーの性能というマセラティGTカーのレシピを当初から備えていた。エンジンは進化発展しF1(250F)にも搭載された。
大陸を渡り北米で絶賛を集めたイタリアの仕立て
当時黄金期を迎えていた米国での成功を目指し開発された3500GT(1957年)。レースカー由来のパワフルなエンジンと豪華な内外装が受け入れられ成功作に。3500GTの精神は、現代のグラントゥーリズモにも受け継がれている。
スーパーカーの元祖であり、同時に優れたGTカーでもあった
ミウラや365BBと同世代で、1970年代のスーパーカーブームのきっかけを作った1台がギブリ(1966年)だ。ライバルに対しGTカー的な性格であったところも現代のグラントゥーリズモに通じる。
伝統を現代へと蘇らせた中興の祖
マラティの伝統を現代に蘇らせたのが3200GT(1996年)。3.2LV8ツインターボはその後、フェラーリと縁の深い4.2LV8自然吸気に進化。2007年からはグラントゥーリズモに受け継がれた。
高性能であってもスポーツカーとは異なる世界観
カーボンやアルミといった軽量素材が使われがちなスポーツカーにおいて、マセラティのインテリアは独創的だ。レザーが贅沢に使われ、そのデザインも機能性を持たせつつも美しさを重視する。まさに大人のスポーツカー。
2020年に新たに高性能エンジンを完全自社開発
2020年に発表された3LV6ツインターボ「ネットゥーノ」エンジンは、マセラティが独自開発したもの。F1由来のプレチャンバー燃焼システムを市販車として初採用し、最高出力630馬力、リッターあたり210馬力を実現した。
新車といま買いの中古車たち
マセラティ グラントゥーリズモ
2026年6月に発表された最新モデル。エクステリアは最新レーシングモデルのデザイン言語を反映。2.9LV6ツインターボは従来より40馬力アップの最高出力590馬力と強化されている。
新車価格帯:2232万円~2702万円(グラントゥーリズモ 全グレード)
マセラティ グラントゥーリズモの新車情報を見る
マセラティ グラントゥーリズモ(先代)
美しいスタイリングに自然吸気V8エンジンを搭載する第1世代。モデルライフの長いクルマだけに中古車も探せる範囲にある。また、後期型の高年式であれば認定中古車も存在する。
中古車参考価格帯:420万円~1800万円(07年~20年 グラントゥーリズモ 全グレード)
3200GT
ジウジアーロが手がけた美しいスタイリングを持つGTカー。エンジンは3.2LV8ツインターボでATのほかにMTも選べた。セミクラシックであり、整備のできるショップから購入したい。
中古車参考価格帯:280万円~600万円(98年~03年 3200GT 全グレード)
文●ユニット・コンパス 写真●マセラティ
※中古車参考価格はすべてグーネット2026年7月調べ。 ※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2026年9月号「|語り継がれる名車の系譜 vol.68|マセラティ グラントゥーリズモ」の内容です)
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