11月24日に行われた『AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT X DTM 特別交流戦』内で行われたスーパーGT GT300クラス車両などによるレース『auto sport web Sprint Cup』の決勝レース2を終え、前日のレース1に続き優勝したSYNTIUM LMcorsa RC F GT3の吉本大樹と宮田莉朋、レース1で3位、レース2で2位に入った埼玉トヨペットGB マークX MCの脇阪薫一と吉田広樹、レース2で3位に入ったBH AUCTION CORVETTE GT3の武井真司と笹原右京の計6名が、レースを振り返るとともにレースフォーマットについての印象を語った。
■SYNTIUM LMcorsa RC F GT3/レース2 優勝
●吉本大樹
「過去にはJAFグランプリでスプリントレースがありましたが、あれはドライバー交代なしのレースでした。今回は50分のショートレースですが、そのなかにドライバー交代があり、ピットストップの時間も決められているという点で、スーパーGTとは違う部分があり非常に面白かったです」
auto sport web Sprint Cup:SYNTIUM RC Fが独走2連勝。“ラストラン”HOPPY 86は8位チェッカー
「これはぜひとも継続してやっていただきたいなと思いました」
「そんな特別戦で2連勝することができて、チーム、ダンロップタイヤ、莉朋に感謝したいと思います。シリーズ戦でもこういったシチュエーションのレースがあれば、僕たちはチャンピオン争いでかなりいい線までいけていたのではと思うくらい、よく出来すぎなレースウィークでしたね」
「(レース2では)1周目から狙っていました。レース後半は完全なドライコンディションになるとわかっていたし、完全なドライになればパフォーマンスが厳しくなってくることも予想できたので、湿っていて路面状況がよくない状態の序盤にポジションを上げるだけ上げるという作戦でした」
「しかし、コカ・コーラ・コーナーでイン側から押し出されてロスしてしまった上、2番手に上がるまでに思ったよりも時間がかかってしまった。その間に笹原選手がリードを築いていました」
「2番手に上がってから追い上げていきたかったんですけど、路面コンディションが完全なドライに変わっていくなかで、思うように差を詰められませんでした」
「(リバースグリッドは)エンターテインメント性を考えるとすごくいいと思います。スーパーGTのシリーズ戦のようにエントリー台数が増えれば、トップ6と言わず、トップ10のリバースグリッドにしたほうが面白くなるでしょうね」
「昨日(のレース1)は1位でチェッカーを受けたので、そこでリバースグリッドに決まったことは最悪だと思いました(笑)。ただ、これが6位フィニッシュだったら『ラッキー』と思っていたと思います」
「何より見ているお客さんはリバースグリッドのシステムがあることで、よりレースを楽しめるのではないでしょうか。ただスーパーGTのシリーズ戦で導入すると、各チームにコースの得意不得意があるので機能しないでしょうね」
●宮田莉朋
「スーパーGTとは違うフォーマットで、予選も合算タイム、決勝のピット作業もタイヤ交換を含めた時間とタイヤ交換をしない場合の時間もすべて定められたフォーマットだったので、採れる作戦も限られました」
「レースもタイヤの使い方も含めて難しく、昨日はダンプコンディションで面白い展開になりましたし、今日はドライコンディションでのレースでしたけど、レースペースを含め、非常に楽しいドライブができました」
「出来すぎと言えるようなレースウイークを過ごすことは、レースキャリアのなかでもなかなかないと思いますし、素晴らしい結果で終えることができて、LMCorsaのみなさん、ダンロップタイヤのみなさん、吉本選手に感謝しています」
「今年最後のレースをいい形で締めくくることができました。僕個人としても来年に向けてさらにドライバーとして成長できたらいいなと思います」
「(リバースグリッドは)観る側としては面白いと思いますし、今日のレースは序盤に白熱したバトルも多かったのでアリだと思います。いろいろなカテゴリでリバースグリッドが採用されていますから、そういった意味では今回のように土曜と日曜で第1レース、第2レースがあるシリーズなら、こういったフォーマットは面白いと思いました」
■埼玉トヨペットGB マークX MC/レース2 2位
●脇阪薫一
「いつもとフォーマットが違ったので楽しめました」
●吉田広樹
「昨日のレース1は3位で、今日のレース2は2位。両レースで表彰台に上がれたことはよかったと思いますが、正直優勝したかったという気持ちはありますね。いつもと違うフォーマットで楽しみながら(レースを)できたことは良かったです」
「僕自身の考えでいうと、(リバースグリッドは)観ている人が楽しむためのシステムであって、走っている側やチームからしたら、スーパーGTと同じ方がレースという感じがします」
■BH AUCTION CORVETTE GT3/レース2 3位
●武井真司
「僕たちはレギュラーチームではないので、スペシャルエントリーという形でこのような大きな大会に出場させていただきました。スーパーGTのレギュラーチームの方々にお礼を申し上げたいと思います」
「僕はふだんからオーガナイズ側の仕事をしています。モータースポーツを盛り上げようと思うと、こういうスペシャルイベントはスペシャルチームなどが集まるレースなので、ふだんと違うことをすると、次回開催時の盛り上がりにつながるのかなと思います。(リバースグリッドは)ありだと思います」
「僕自身、コルベットとヨコハマのスリックタイヤの組み合わせは、本番(今回のレース)でしか経験したことがありません。スタートドライバーの笹原選手は素晴らしい走りをしてくれて、(後続との)差を広げてくれた時にはあわよくば(優勝)と思いましたが、現実はそんなに甘くありませんでした」
「走りながらコルベットの走らせ方、アドバンのスリックタイヤをどう使うかなど、勉強しながらレースをしました。オーバーテイクされる際もクリーンだったので、僕自身は楽しみながら走ることができました」
「スタートからワクワクさせてくれる走りを見せてくれた笹原選手には本当に感謝しています」
●笹原右京
「まずは、この機会をくださった武井選手をはじめ、チームのみなさま、エントリーを承諾いただいたみなさまに感謝します。僕自身は木曜日の夕方に帰国して、そのまま富士スピードウェイに直行するという過酷なスケジュールでしたが、チームのみなさんがマシンを仕上げてくれました」
「僕も富士でコルベットをどう走らせるか、アドバンタイヤをどう使うかなど、すべてにおいて初めての経験でしたが、チームやキャラウェイのみなさんが素晴らしいマシンを用意してくれたので、スタートからプッシュできてリードを築けました」
「レース1で今週末初めてドライタイヤを経験して、正直グラデーションが大きいなという印象を持っていました」
「レース2もスタートから当然プッシュしていきましたが、この先どんどんドライコンディションに変わり、もしかしたら(タイヤが)厳しくなるんじゃないかと思ったので、2周目からタイヤのマネジメントというか、なるべく終盤までペースを維持できるように意識していました」
「ただ結局は終盤まで同じようなペースで走ることができました。僕たちにとっては何もかもが初めての経験だったので、すごくいいデータになったと思います」
「タイヤを交換すると勝負権を失うと思っていたので、なるべく大きなギャップを築いて、そこからはタイヤと会話しながら走りました。仮にタイヤを履き替えても発熱しにくいのではと考えたので、結果的には交換しませんでした。これは正解だったと思います」
「武井選手はレース2が今週末初めてのドライコンディション走行だったので、本当に限られた時間のなかだったと思いますが、ものすごくいい走りでした。3位を獲得できたのは武井選手のおかげだと思っています」
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