F1チームの多くは、時既に遅しとしてFIAが2023年に向けて進める技術規定の調整に消極的な姿勢を取っており、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はFIA側に「バカなマネはするな」と釘を刺している。
FIAはグラウンドエフェクトカーとなった今年のF1マシンに発生している縦揺れを抑制するために、短期的・中期的な対策を進めている。
■FIAの”ポーパシング抑制”はF1フランスGPからスタートへ。2本目のステーは許可されず
F1ドライバーから苦情が上がっている激しい縦揺れは大きく別けて2種類。フロア下のダウンフォースの増減によって車高が高速で変化する”空力由来”の「ポーパシング」と、フロア下の気流を一定にすべく非常に硬い足回りを持つことで路面の凸凹や縁石にサスペンションが対応しきれず、車高が路面スレスレまでに下げられたことでマシンが路面に接触し、激しい振動が発生する”メカニカル”な「バウンシング」だ。
短期的な対策としてFIAは、マシンの上下動の許容限界を定義したエアロダイナミック・オシレーション・メトリック(AOM)をフランスGPから導入。許容値を超える場合は車高を上げることとなる。
そして中期的な対策として、FIAは2023年に向けて技術規定の見直しを検討。FIAシングルシーター担当であるニコラス・トンバジスは、 CFD(数値流体力学)研究への協力をF1チーム側に求めている。
「2023年に向けて、マシンが空力による振動を持つという特性を本質的に減らす変更を実施することが、我々の目標であることに変わりはない」
「いずれは各チームがマシンに様々な変更を加え、その結果をFIAに報告することで、CFDの評価テストをサポートすることが求められる」
2023年シーズンに向けた技術規定の調整については、イギリスGPの前に各チームのテクニカルディレクターを会して行なわれた諮問委員会でも議論が行なわれた。しかし多くのチームがその調整に消極的だと明らかにしている。
2022年シーズンの現時点でドライバーズチャンピオンシップとコンストラクターズチャンピオンシップを大きくリードするレッドブルのホーナー代表は、「来年に向けて変更を行なうには遅すぎる」として調整に反対しており、次のように語った。
「我々にはそのための対策がある。そしてコストも関わってくることで、時には完璧なフィロソフィーを変えることで意図していない結末となることもある。それは来季にも持ち越されることで、設計や開発に影響を与えることになるだろう」
「そして最も重要なこと……安定したコストを実現する最良策は、一貫性だ。マシン(デザイン)は収束していくものだ。すでにいくつかのマシンが似始めているのは分かるだろう。それは、今後6ヵ月から9ヵ月に渡って続くことだと思う」
「だから一番重要なのは、『バカなマネをしないこと』だと思う。そのままにしておくのだ。そうすれば、チームが解決していく」
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