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【試乗】歩く代わりにC+walk T! 街乗り特化のC+pod! トヨタの次世代EVをガッツリ試した

 この記事をまとめると

■トヨタの超小型EV 『C+pod(シーポッド)』と新たなモビリティ『C+walk T(シーウォークティー)』に試乗

トヨタの超小型EV「シーポッド」が想像以上に使える! 「イロモノ」じゃないその中身とは

■シーポッドは2人乗りで公道を走行できる

■シーウォークティーは立ち乗り型のモビリティ

 シーポッドは法人や自治体限定だが個人販売の予定あり!

 トヨタ自動車が超小型EV 『C+pod(シーポッド)』と、歩行領域での新たなモビリティとして『C+walk T(シーウォークティー)』を発売して注目されている。今回はこの2つの新世代モビリティを試してきた。

 まずは『シーポッド』だ。2人乗りの小型電気自動車で、全幅が1290mmという小ぶりなモデルとなっている。全長は2490mmで3mを大きく下まわり、ホイールベースは1780mmで車体の四隅にホイールとタイヤが位置しているようなデザインとなっている。この小ぶりな車体のリアアクスルに最高出力9.2kW、最大トルク56Nmの電動モーターを搭載し、後輪を駆動するRRとしてパッケージングされているのだ。

 搭載する駆動用バッテリーはリチウムイオン電池で9.069kWhの総電力量が与えられている。これをWLTCモードで走らせると、航続距離は150kmになるという。

 車体デザインは未来感のある洗練されたもので、かつてメルセデスベンツが発売していた「スマートフォーツー」や、近年中国で大流行しているマイクロミニの電動車などと類似するような雰囲気が与えられている。実際のところ中国へ行くと街中をこのマイクロミニ電動車がいたるところで走っているのを見かける。じつは中国では電動スクーターやこうしたマイクロミニ電動車は運転免許証を必要としない。従って歩道も走るし、どこにでも駐車しているというような状況が各地で見られているのである。中国の若者の間ではこうしたマイクロカミニカーはお年寄りが乗るクルマ(日本で言う電動シニアカー)のような目で見られているのだが、近年デザイン的に優れたものが登場し、質感も大幅に高まって若い世代で所有する人も増えている。中国のこういったマイクロミニカーにはなんと4人乗りも存在し、4枚ドアのものもあったりして衝突安全性などには疑問符がつくのだが、相当数の販売台数を実績としてあげているといっていいだろう。

 トヨタの『シーポッド』はそのマーケットに参入するということではなく、あくまで次世代の小型電動車としての新たなモビリティとして開発されたものといえる。現状では法人ユーザー向け、あるいは自治体などを対象に限定販売されているということだが、個人向けの本格的な販売は2022年をめどに進めているという。

 静粛性や制御はもう少し煮詰めてほしい

 さてこの『シーポッド』に実際に乗ってみる。ドアを開けると非常に狭い室内空間だが、大人2人は充分に乗るスペースがある。ダッシュボードのデザインは普通乗用車のように立派な作りがなされていて、新世代のモビリティとして特別に意識するようなことはなく、すんなりとドライビングポジションにつくことができる。こうした未来感のある乗り物なのだが、面白いことにシステムの駆動はキーをひねって行う、今やクラシカルとなった方式を採用している。それはコストダウンやシステムの安全性など総合的に高めるための方策だという。

 ダッシュボードを見るとエアコンのスイッチに加えシートヒーターのスイッチが備えられている。左右両シート共にシートヒーターが備えられているのだが、じつはこのクルマにはヒーターが装備されていない。それは寒い冬でもシートヒーターで身体を温め、ヒーターを備えないことによって電力消費量を抑えこむことを狙っているのだ。電動ヒーターはものすごく電力を消費するので、エンジンを搭載するハイブリッドなどではエンジンの熱で暖房することができるが、電動車では常に暖房による電力消費が問題となっている。この『シーポッド』ではそこを割り切り、あくまで市街地でのモビリティ、短距離での走行ということでシートヒーターのみで対応するという手法を取っている。

 実際のところ室内は狭いので、もし冬季にコートやダウンジャケットなどを着込んで荷物を持って乗り込んだ場合、そうしたものを収容するスペースが充分にあるとは言えず、シートヒーターで着衣したまま移動できれば雨風はしのげるので充分と言えるのも理解できるところだ。だが、クーラーに関してはエアコンにより室内を快適な温度に保つようになっている。炎天下での駐車などで車内温度は50度に達することもあり、そこはさすがに窓を全開放しても暑さをしのぐことができないのでクーラーは電動式のコンプレッサー方式を採用しているというわけだ。

 トランスミッションがないのでギアセレクターはなく、発進をするにはDレンジのボタンを押してアクセルを踏むと発進することができる。ちなみにパーキングスイッチはなく、備えられているのはリバース、ニュートラル、Dレンジの3つのボタンのみである。

 システムを起動して走り出すとゆっくりとスムースに動き出す。ただその走行感覚はすでに販売状況にあるさまざまなEV乗用車と比べて、少しばかり動きが雑に感じられる部分がある。アクセルに対するトルクの立ち上がりや加減速の制御なども緻密さには欠けていて、遊園地の電動車に乗っているような感覚になる。ひとつには遮音や吸音材などが省かれ、電動モーターの駆動音や減速時の回生音、またエアコンを入れるとエアコンのコンプレッサーノイズなどが非常に大きく室内に入ってきて騒々しいのである。

 シティコミューターとして特別な立ち位置にあり、最高速度は60km/hと制限されているため、高速道路への乗り入れはできずETCも装備していない。あくまで市街地を移動するためのひとつの手段としての提案と言えるわけだ。

 街中をゆったり走るなら不便なし

 サスペンションはフロントストラットで、リヤはトーションビーム式のいずれもコイルスプリング方式である。そのセッティングはややバネレートが硬くピッチングやローリングを起こさないように工夫されているといえる。全長が短くまた車高が高いので、加減速時のピッチングやコーナリング時のローリングなど、姿勢変化を起こさないようにするためサスペンションが硬く設定されているのだろう。

 一方ステアリングはパワーアシストが付いておらず、キャスター角により操舵力を軽くする工夫がされている。その辺も最近の乗用車に乗り慣れた感覚から言うといささかチープな印象を受けるのは否めない。またブレーキはフロントにディスクブレーキ、リヤはドラムブレーキを装備しているが、サーボアシストは付いていない。そのため踏力は少し必要かもしれないが、最高速度が60km/hでアクセルを離すとモーターの回生ブレーキもかかるため不便を感じることはなかった。

 左右ドアのサイドウインドウはパワーウインドウではなく、またハンドル回転式の上げ下げ方式でもない。ウインドウ上部のつまみを手で操作し上げ下げするという非常にシンプルな構造が取られている。

 フロントの先端部に充電用のポートがあり100Vと200Vの普通充電で充電することができ、200Vであれば5時間、100Vでも16時間で満充電にすることができる。

 車体重量は690kg、最小半径回転が3.9mということで取り回し性はいたって優れている。

 市街地で一般車に混ざって走行してみると、動力性能が低いため、流れをリードして行くような走行は難しい。あくまで道路の左側を指定速度内でゆったりと走行するのが似合っている。また車体全体がコンパクトなため、前後左右の見切りもよく、バックモニターなどの運転アシスト装備は持たないが、決してそれで不便を感じることはないだろう。

 ただし、中国のマイクロミニカーも近年その仕上がりを非常に高度に進化させていて、ナビゲーションやCarPlayで携帯電話と接続でき、USBの電源ジャックを備えるなど、普通乗用車と変わらないような装備を誇っているものが多くなった。そんななかにあっては『シーポッド』はまだまだ生まれたばかりであり、今後さまざまなユーザーからの要望などがフィードバックされ進化をしていく過程にあると言えるだろう。

 販売価格はグレードXが165万円、グレードGは171万6000円となっていて、軽自動車が買える価格帯であるだけに、補助金や行政の優遇制度などが適用されることが普及への大きな助けになる。

 シーウォークティーは歩行者に混じっても違和感のない乗り物

 次に『C+walk T(シーウォークティー)』を試してみた。こちらは1人で立って乗るスクーターのようなもので、かつてアメリカが生み出したセグウェイのトヨタ版と言ってもいいようなものとなっている。

 ステップボードは後輪2輪で支えられ前輪1輪で駆動する三輪車で、前輪はモーターで駆動する。搭乗時は立って乗り、ハンドルを掴んで左右どちらでも親指でアクセルレバーを操作して走らせる。

 バッテリーは取り外し可能なリチウムイオンバッテリーで、電動自転車などにも採用されているような小型で使い勝手の良いものだ。スマートキーをハンドルパネルのアイコンに近づけると起動し、ブレーキレバーの横にあるパーキングレバーを解除してアクセルを操作すればスルスルと走り出すことができる。

 モーターの最高出力は0.35kWでリチウムイオンバッテリーの総電力量は0.27kWhとなっている。トヨタ社内の測定値として気温20度、搭乗者の体重70kg、速度6km/hで平坦路を走行した場合の航続距離距離は14kmとなっている。

 走行速度は2、3、4、5、6、10とボタンスイッチで切り替えることができ、実用登坂坂角度は6度まで。段差の乗り越え高さ25mmを確保していて、段差降り高さは50mm、溝の乗り越え幅は100mmと多少の荒れた路面でも走行可能である。ただ車両重量は29kgあり、階段などを持って移動することは少々厳しいと言えるだろう。

 搭乗者が立って乗りハンドルを握った状態でその横幅は搭乗者の肩幅以内であり、そういう意味では歩道で人々が行き交うなかでも大きな違和感なく溶け込めるような寸法を狙って開発された。最小回転半径は0.59mとその場での旋回が可能というような小まわりが利く。スラロームやターンを試してみると、ハンドル部分がバイクのようにリーンインしないので垂直のまま旋回することになり、搭乗者に横Gがかかるとロールオーバー、あるいはピッチングなどの重心移動が感じられ少々不安な部分がある。また実際のところ歩道の段差など50mm以上あるような場所が多く、空港の施設内やショッピングモールなどの限られたスペースの中で活用するということが、現状では適合性が高いと言えるだろう。発想としては電動シニアカーの直立版であり、トヨタはこのシステムを利用して電動シニアカーや車いすなど、多彩なアレンジをプランニングしていると言う。

 すでに販売されていて、価格は34万1000円~35万4200円とまだまだ高額で、また現状個人で購入しても使用範囲は私有地内に限られるので急速な普及は見込めない。やはり空港やショッピングモール、あるいは行政との協調で稼働できる範囲が広がれば、新しいモビリティとして一躍を担う存在になり得るということだろう。

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