走行初日に起きたアクシデントにより、観客がほとんどフリー走行を見られない事態となったF1ラスベガスGP。主催者は初日のみのチケットを持っていた観客に対し、払い戻しではなく商品引換券の配布で対処した。
世界有数のカジノ街であるラスベガスを舞台に開催されるラスベガスGPは、F1にとっても待望していたグランプリであったが、初日から思わぬトラブルに見舞われた。FP1のセッション序盤、送水バルブの蓋が外れてマシンと接触するアクシデントが起き、開始10分足らずで中止となったのだ。
■F1&ラスベガスGP主催者、初日のFP2が無観客で行なわれた理由を説明。ファンに理解求める「こういうことは起こりうる。ご理解いただけることを願っている」
これにより、コース作業員は6.2kmのサーキットに設置された30個のバルブカバーすべて取り外し、アスファルトなどで補強する作業を余儀なくされた。そしてFP2は通常の2時間半遅れ、現地時間の午前2時30分に90分のセッションとして行なわれた。
しかし、観客の輸送やスタッフの労働面への懸念から、観客はグランドスタンドを含むファンエリアやホスピタリティエリアから1時半をもって追い出されることとなった。したがってFP2は無観客開催となり、ラスベガスGPの華やかな雰囲気に水を差す結果となった。
走行初日である木曜日限定のチケットを持っていたファンにとっては、F1マシンの走行を10分も見られなかったということになる。こういったファンに向けて主催者は、チケットの払い戻しではなく、イベントのオンライングッズストアで使用できる200ドル(約3万円)分のクーポン券を配布するという対応を行なった。
1日限定のチケットを持っていたファンに対しては、次のようなメッセージが送られている。
「F1レースにおいて、ドライバー、ファン、スタッフの安全とセキュリティほど優先度の高いものはない」
「昨夜のウォーターバルブカバーに関する一件を受けて、ラスベガスGP、F1、FIAは、フリー走行2回目が始まる前にファンゾーンを閉鎖するという難しい決断に迫られた」
「状況が改善されるまでの間の辛抱に感謝したい」
「これは軽々しく下した決断ではない。皆様の支援に感謝し、ラスベガス・グランプリ・オフィシャル・ショップの200ドル分のバウチャー(引換券)を進呈する」
「プラクティスの全ラウンドを無事終了し、安全で楽しいレースウイークエンドを提供できることを楽しみにしている」
また金曜日に発表された声明の中で、ラスベガスGPのCEOであるレニー・ウィルムは、ファンが1時30分にに退場を求められた理由について次のように説明した。
「我々は第一に、これから3夜にわたって勤務することになる公安および警備の職員が、長時間に渡って働いていることを懸念していた」
「第二に、ファンをホテルまで送り届ける交通機関の従業員たちのことが心配だった。連邦法により、彼らは合法的かつ安全にバスを運転できる時間の限界が迫っていた」
「最後に、我々のホスピタリティスタッフは、今後数日間、ファンに最適な体験を提供するために、ゲストエリアの清掃を行なう必要があった」
「残念な結果になったことは承知している。我々はすべての参加者の安全とセキュリティ、そしてレースウィークのファンの体験など、多くの利害とのバランスを取らなければならなかったことを、この説明によって理解していただきたい」
「我々は皆、コンサートや試合、そして他のF1レースなど、天候や技術的な問題などの要因でキャンセルされたイベントに参加したことがある。こういったことも起こり得る、ということを理解いただきたいと思っている」
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