進化した「GRヤリスRZ "High performance"」の6MT仕様を、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキがテストドライブ。今や希少なホットハッチの魅力を考える。
新型GRヤリスRZ "High performance"の特徴
クルマ作りに対する思いは“超”真剣──新型GRヤリスRZ "High performance"試乗記
1.エクステリア2.縦引きパーキングブレーキ3.上質なパワートレイン4.6MT最高!5.価格&まとめ1.エクステリア
試乗車したGRヤリスはRZ "High performance"グレードの6MT仕様だ。ボディカラーは「プレシャスメタル」と呼ぶオプション(¥55,000)だった。
新しいGRヤリスRZ "High performance"のルーフは、オプションのカーボン製(¥165,000)。プレシャスメタルの落ち着いた色調に、マーブル柄のカーボンファイバーはよくマッチ。走行性能の高さを予感させる。
カーボンルーフは、三菱ケミカルが開発した炭素繊維複合材料である「SMC(Sheet Molding Compound)」を使う。SMCは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の中間基材の一種で、長さ数cmにカットした炭素繊維を樹脂中に分散させたシート状の材料だ。複雑な形状の部材を成形できる上、比較的容易に軽量化と高強度化を実現可能という。ゆえに、量販車のGRヤリスにも採用されたのだ。
しかも、ルーフいっぱいにSMCを使っても¥165,000に価格を抑えているのは立派。カーボンルーフといえば、もっと高価な印象だったが、それを10万円台で実現したのはエラい!
2.縦引きパーキングブレーキ
新しいGRヤリスRZ "High performance"のインテリアは、オプションの縦引きパーキングブレーキ(¥132,000)が目をひく。今回の改良で、全グレードにオプション設定が拡大された。
引きやすいレバー位置への移設によって、ステアリングからパーキングブレーキまでの距離を近づけ、競技中の操作性を向上させるのが目的だ。
フツーの運転では、通常位置よりも操作しやすかったのが印象的だった。“上下”ではなく前後に動かすのが新鮮だ。
縦引きパーキングブレーキがデーンと置かれたインパネまわりは、いかにも競技車然としている。すっきりとしたデザインを望むユーザーは、通常位置が無難だろう。
普段使いだと、あまりメリットを感じられなかったものの、GRヤリスならではの装備として、所有への満足感を大いに高めるのは間違いない。普段の利便性は別として、せっかくなら選ぶのも悪くない。
3.上質なパワートレイン
新しいGRヤリスRZ "High performance"が搭載する1.6リッター 3気筒ターボダイナミックフォースエンジン(スポーツ)は、とっても力強い。304ps/6500rpmの最高出力と、400Nm/3250~4600rpmの最大トルクは、1280kgの車両重量には十分過ぎる。エンジンは高回転型ではあるものの、これだけパワフルだから低速域でも扱いやすい。3気筒とは思えぬ滑らかさと相まって、とにかく運転が楽しい。ホットハッチと聴くと、“やんちゃ”なイメージを持つユーザーも多いと思うが、GRヤリスは大人っぽい。
新しいGRヤリスRZ "High performance"の乗り心地は、コンパクトなサイズからするより上質。足まわりはそれなりに硬いものの、不快なショックは丁寧に丸められているので、ハッとするような突き上げはない。ショートホイールベースながら直進安定性も高く、真っ直ぐな高速道路ではリラックスして運転できた。
今回の改良では、シャシー部品の締結ボルトの一部に締結剛性の高い特別なボルトを採用。ステアリング操作に対する応答性と直進安定性を向上し、クルマとの一体感を高めたという。
もともとレベルの高い応答性&直進安定性だけに、違いはわかりにくいものの、言われてみると確かにこれまでのモデルより向上したように感じた。このわずかな差を作り出すための“壊してくれてありがとう”なのだから、トヨタのクルマづくりはスゴいとしか言いようがない。
さらに、ボルトの変更や、その他一部のボルト類の締結トルクアップに合わせて、サスペンションセッティングを再チューニング。ショックアブソーバーの減衰力を調整し、コントロールと乗り心地の両立を図った。
新しいGRヤリスRZ "High performance"のハンドリングは、よりナチュラルになった。電子制御多板クラッチを用いたアクティブトルクスプリット4WDシステムを搭載するものの、もはや駆動方式とはなにか? と、考えさせられるほどにナチュラル。まるで自分の身体のようにクルマが向きを変えていく。
今回、EPS(電動パワーステアリング)も再チューニング。ステアリングのリニア感(ステアリングを切った量に対し、1:1で操舵感が得られる感覚)の向上を目指し、プロドライバーの大嶋選手とともに何度も改善を繰り返したという。
もっとも、グレードごとに異なる特性が与えられたそうで、試乗したRZ “High performance”用は、サーキットを攻め込むのを念頭に、限界域での速さとコントロール性を追求。都心部の試乗だけではな変化を存分に味わえなかったことを記す。
4.6MT最高!
新しいGRヤリスRZ "High performance"の6MTのシフトフィールは上質。“カチッ”と変速が決まっていたび、「やっぱりMTは楽しいなぁ」と、思わず、笑ってしまう。GRヤリスのマニュアルトランスミッションは、6速iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)。
iMTスイッチを押すと、6速iMTがスタンバイ状態へ。この状態で変速動作(クラッチ操作、シフト操作)を検出すると、変速後のエンジン回転数を合わせるように制御し、スムーズな変速をアシストする。
実際、iMTがオンの状態は、エンジン回転数などあまり気にせず変速OK。しかも、エンジン回転数が瞬時に合うから、運転がかなり上手くなったように錯覚した。これならMT初心者や、MT復帰組も安心だ。
5.価格&まとめ
試乗した新しいGRヤリスRZ "High performance"(6MT)の価格は、¥4,980,000。400万円台で手軽に高性能が手に入るなんて、日本はスゴい! もっとも、こうした力の入ったホットハッチを手がけているのはもはやトヨタぐらい。日本がすごいのか、それともトヨタがスゴいのか……。
いずれにせ、400万円台で新しいGRヤリスRZ "High performance"(6MT)を購入できるのはシアワセだ。
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みんなのコメント
他の内容なんて読む気なくなるわ。
訂正してください。