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メルセデス・ベンツがモンクレールとコラボ。月面バギーをイメージしたアート作品

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メルセデス・ベンツがモンクレールとコラボ。月面バギーをイメージしたアート作品

故ヴァージル・アブローとのコラボで知られるメルセデス・ベンツのチーフ・デザイン・オフィサーが、今度はモンクレールとタッグを組んだ。

メルセデス・ベンツのGクラスは、長きに渡って愛されているモデルの1つだ。1970年代、メルセデスの主要株主でスポーツカー好きとして知られたモハンマド・レザー・パフラヴィーから“四輪駆動でミリタリースペックのSUVが欲しい”というリクエストを受け、デザインされたと言われている。作られた当初は、どんな地形においても効率性と信頼性をもって走ることができるよう、飾り気のないシンプルな車だった。

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時は流れ、世界中で乗られるようになり、現在はラグジュアリーカーとして愛されている。Gクラスオーナーが連れ立って、メルセデス AMG G63を共に走らせている様子を見たことがある人もいるだろう。では、これからのGクラスはどうなっていくのだろう。宇宙旅行が当たり前になった未来に、月面を疾走するGクラスのバギーが見られるかもしれない。

“古き良き宇宙船”であるGクラスにダウンジャケットをこのたびお目見えしたのが、メルセデス・ベンツとモンクレールがコラボし、世界観を融合させて表現したアート作品「PROJECT MONDO G」だ。ベースボディはGクラスで、ルーフとホイールにはモンクレールのダウンを彷彿とさせるパフデザインがあしらわれている。非常にユニークな作品だが、これは2002年からメルセデス・ベンツのチーフ・デザイン・オフィサーを務め、AMG-OneからAクラスのデザインも担当したゴーデン・ワグナーの夢の結晶だという。

「我々が思い描いた宇宙ミッションに参加する車です」と語るワグナー。「モンクレールのダウン素材から宇宙船や衛星が連想されたので、私たちにとっての“古き良き宇宙船”であるGクラスと合わせた未来的な宇宙船に見える素材を見つけたいと考えました。コントラストがポイントになっています」

一見奇抜すぎるコラボにも感じるが、実はメルセデスにとって、この手のコラボは初めてではない。ここ数年、2回に渡ってGクラスとマイバッハのコンセプトでヴァージル・アブローとコラボしている。デザイナー、DJなど、クリエイティブで多彩な才能をみせたアブローにメルセデスも魅了され、影響を受けたことは間違いないだろう。アブロー以前はジェイ・Zやディディも多方面で活躍し、最近はファレル・ウィリアムズが、“ポスト・アブロー”として、その多彩な経歴にルイ・ヴィトンのメンズ・クリエイティブ・ディレクターという肩書きが加わったばかりだ。メルセデスも、変化し続けるラグジュアリー業界の動きを機敏に読み取り、コラボで新たな表現を見せる必要性を感じたに違いない。

「我々は、グローバルなラグジュアリーメーカーです」というワグナー。「チーフ・デザイン・オフィサーとしての私の役割は、自動車という領域を超え、ラグジュアリーの他のフィールドとも繋がるブランドを築いていくことです。今回のケースで言えば、ファッションというフィールドですね。メルセデスは自動車を超えたラグジュアリーブランドだと思っています。他フィールドのデザインから影響を受け、それを私たちの作品に取り入れるのは素晴らしいことです」

モンクレールとのコラボは、ワグナーの言う通り、車を超えた存在としてメルセデスを印象づけるものだ。ホイールの派手なメタリックパフは、ジェフ・クーンズの彫刻を思わせる。ルーフにはモンクレールのタブがついたメタルジッパーが光る。70年代初代Gクラスにインスパイアされたボディ部分は、まるで古いライカカメラのような装飾が施されており、実に全体の対比が美しい。サステナブルラグジュアリーを求める両ブランドに相応しい作品になっている。

ネットで目立つにはもっと派手に、壮大になる必要「値は張りますが、それは賢い投資でもあるんです。すぐに古くなり、捨てては新しいものを買うことのないよう、品質がよいものを買っているということです」と語るワグナー。「豪華で壮大なものを求める人が増えていると思います。世界全体がデジタルになり、ネットで世界を見ている今、認識されるためには強いメッセージが必要です。ネット上やSNSには壮大なものが溢れているので、そこで目立つにはもっと派手に壮大になる必要があります。私も我々の企業もそれは同じ、もっと壮大になる必要があるんです」

今回のようなコラボは、これからも続けていくというワグナー。「いいパートナーを見つけるのが先ですけどね。何かするたびに、次はまったく違うものが求められます。繰り返しには意味はないと考えています。次は、まったく違うアプローチで何か壮大なものを。私たちに訴えかけてくる何かを。今回のプロジェクトを見てもらうと、私たちがどれだけ楽んだかが伝わると思いますが、それも重要なんです。私たちが楽しめる何か。そうでないと、いい作品はできません」

From: British GQ Adapted by Soko

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