ドイツ・ラウジッツリンクにてDTMドイツ・ツーリングカー選手権との併催イベントで争われた2025年のFIA ETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップ第2戦は、最終ヒートがキャンセルされる短縮決戦となるなか、シリーズ6冠を誇るヨッヘン・ハーン(チーム・ハーン・レーシング/イベコ)が土曜予選ポールポジション獲得で先手を獲る幕開けに。
しかし今季2025年より新型トラックを投入した4連覇中のディフェンディングチャンピオン、ノルベルト・キス(レベス・レーシング/マン)が立ち塞がる定番の展開となり、土日正順グリッドの双方で2勝を達成。リバースの土曜レース2では、今シーズンよりETRC復帰のレネ・ラインアート(ラインアート・レーシング/マン)が早くも勝利を飾っている。
ポール発進の“帝王”がまさかのペナルティ。新型トラック投入の王者が盤石の4戦全勝/ETRC開幕戦
開幕から2週連続で第2戦を迎えたETRCは、トラック人気の高いドイツでDTMファンにも歓迎を持って迎えられると、その熱烈な声援も背に地元の英雄ハーンが最初の予選でポールポジション争いを繰り広げることに。
有力候補のサッシャ・レンツ(SLアポロ・タイヤ・トラックスポーツ/マン)がバリアに近づき過ぎ、Q2終盤にタイヤを損傷したことで最終Q3は不出走の6番手が確定するなか、ベンチマークとなる1分47秒550というハーンのタイムにキスが挑戦する構図となる。
しかしプレッシャーの掛かった現役王者は新型トラック“バル・ジュニア”の最初のアタックでミスを犯し、ターン8のブレーキングを誤り暫定4番手に。連続の最終ラップでは全セクターでタイムを縮めたものの、わずか0.077秒差でポールを逃し、ハーンが開幕に続く2度目のポールポジションを獲得した。
これで王者同士のフロントロウ対決の舞台が整ったレース1は、オープニングラップでハーンが首位を堅持。しかしオーバーテイクの最適なタイミングを計り始めたキスは、数回の試みを阻止されたのち早くも2周目で決定機を捉える。深紅のマンはスリップストリームを利用してターン8でイン側に飛び込んだことで、ハーンをレースリーダーの座から引きずり降ろすことに成功した。
このヒートで好調シュテフィ・ハルム(チーム・シュワーベントラック/イベコ)に次ぐ4位に入ったラインアートは、続くレース2を5番手からスタートすると、すぐにホセ・エドゥアルド・ロドリゲス(レボコノート・レーシング・トラックチーム/マン)とレンツを抜き去り、リバースポールシッターのマーク・テイラー(テイラー・トラックスポーツ・レーシング/マン)に次ぐ2番手に浮上する。
すると7周目にはラインアートがテイラーを完璧な位置で捉え、ターン1でそのポジションを奪取。そのまま後続を徹底したディフェンスラインで抑え込むテイラーとレンツを従え、自身3年ぶりのETRC勝利を手にする快進撃を見せた。
明けた日曜午前の予選では、まだ今季初優勝の余韻が残るラインアートが、ペナルティマーカー違反(接触)によりファステストラップタイムが取り消される危機に瀕したものの、なんとかトップ6の最終Q3に進出。ここではキスとハーンがコースの最初の3分の2で両者の最速セクターを入れ替える接戦を演じつつ、反撃のキスがこちらも今季2度目のポールポジションを手にした。
続くレース3も、今度はハーンが序盤からキスのテールに張り付きパッシングの道筋を探ったものの、キスはラウジッツリンクの狭い路面状況を利用して、その隙を作らず。ハーン、そして予選3番手のハルムも従え定番のポール・トゥ・ウインを飾ってみせた。
本来、そのまま開始される予定だったレース4は、他カテゴリーの車両がアクシデントで大量のオイルを撒いたことで、残念ながら路面コンディション回復ならず安全上の理由でキャンセルに。続く2025年のETRC第3戦は6月7~8日にスロバキア・リンクでの開催が予定されている。
https://youtu.be/1h6Am0s5ec4
[オートスポーツweb 2025年06月08日]
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