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セダンが絶滅危惧種のいま「セダンの覆面パトカー」とかバレバレ! だったらSUVの覆面にすれば……が実現しない理由があった

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セダンが絶滅危惧種のいま「セダンの覆面パトカー」とかバレバレ! だったらSUVの覆面にすれば……が実現しない理由があった

 この記事をまとめると

■覆面パトカーはセダンが基本なのでいまどきかえって目立つ存在だ

やっと120km/h区間が「ちょっとだけ」誕生って日本はこれでいいの? 60年以上前に決まった100km/hに固執するお役所に疑問しかない!!

■SUVやミニバンを覆面パトカーにすると街なかに溶け込むので検挙率があがり違反率を下げる効果が見込める

■覆面パトカーに使える車両は「交通取締用四輪車 仕様書」によって定められている

 いまやセダンでは覆面の役割を果たさない!

 いまどき高速道路などを走行中に、覆面パトカーのトヨタ・クラウンなどに追尾および計測され、青キップや赤キップを切られるドライバーはトロいとしかいいようがない。なぜならば、まず第一に「高速道路を走る白やシルバー、紺などのクラウンは交通機動隊の覆面パトカーである可能性が高いというのは常識なのに、その存在に気がつかなかったのはマヌケである」ということ。

 そして第二に、「クラウンなどのセダンが隆盛を極めていた時代ならばさておき、セダンが絶滅寸前にもなったいま、少数派ゆえに必然的に目立ってしまうクラウンに注意を向けなかったのがダサい」ということだ。

 しかし、セダンというカテゴリーが絶滅寸前となり、SUVやミニバンだらけの世のなかになったいまだからこそ、「交通機動隊が使用する覆面パトカーに、そろそろSUVまたはミニバンを導入する」というアイディアは悪くない気がする。

 白や黒などのセダンは少数派ゆえに目立ってしまい、「……覆面かな?」とソッコーで気づかれてしまう。だが白いアルファードや黒のハリアーあたりであれば、あまりにも数が多いため「……どれが覆面で、どれが普通の家族連れなのか見わけがつかん!」ということになる。そしてその結果として、危険な大幅速度超過を犯すドライバーの母数が減少し、平和で明るい交通社会が実現する可能性が高まるはずなのだ。

 また、違反者側の観点から見ても、セダンの狭い後席に連行(?)されるよりは、広くて頭上方向の余裕もあるSUVまたはミニバンの後席にてキップにサインをするほうが、「……今後は違反しないようにしよう!」という前向きな気分になりやすい。そのため、これもまた結果として、平和で明るい交通社会の実現可能性をアップさせるだろう。

 いま現在、いわゆる白黒のパトカーとしては三菱アウトランダーが各都道府県の警察に配備されているケースが目立ち、筆者も先日、都内で警視庁のアウトランダーを目撃した。また、交通機動隊ではなく私服捜査員(いわゆる刑事)のための覆面捜査車両としても、三菱アウトランダーは納入実績があるようだ。

 ならば交通機動隊にも覆面の三菱アウトランダーを! と思うわけだが、それはちょっと筋がよくない作戦だろう。なぜならば、アウトランダーは大変失礼ながら人気モデルとはいい難い微妙な少数派であるため、走っているとけっこう目立ってしまうのだ。

 そのため、筆者などの自動車マニアは、もしも高速道路で三菱アウトランダーを見かけたら「おっ! 大して売れてはいないけど、あれっていいクルマなんだよねー。さて、どんな人が選んだのかな?」とかなんとかいいながらドライバーをミラーなどで注視し、ソッコーで覆面パトカーであることを見抜いてしまうだろう。これでは平和で明るい交通社会は実現されない。

 やはり交通機動隊に導入するとしたら「数が出ている車種」に限るため、SUVであればトヨタ・ハリアー、ミニバンの場合はノア/ヴォクシーまたはアルファードが適任となるだろう。

 仕様書が大幅に変わらないと難しい

 ……などと妄想を書きつらねたが、実際の話としては、現段階でSUVまたはミニバンの覆面パトカーを交通機動隊が採用することはできない。なぜならば、交通警察隊が使用する交通取り締まり用四輪車の仕様は、警察庁が作成する「交通取締用四輪車 仕様書」によって細かく規定されており、SUVとミニバンは残念ながら(?)その規定に合致しないからだ。

 警察庁が平成12年9月13日に制定し、令和3年1月6日に改訂した上記仕様書によれば、「第2 車台及び車体」の1として「車体は、4ドアセダン型であること。」としっかり書かれている。この第2-1が改定されない限り、SUVまたはミニバンが国費購入パトカーとして導入される可能性はゼロなのだ。

 ちなみに「第2 車台及び車体」の2には「排気量は、3,000cc級以上であること。ただし、排気量が2,000cc級以上3,000cc級未満のものにあっては、最高出力150kW以上であること」と書かれている。150kWは馬力に換算すると約204馬力なので、前述したトヨタ・ハリアーの場合、最高出力170馬力である2リッター自然吸気エンジン搭載グレードだと第2-2に抵触してしまう。しかし、2.5リッターハイブリッドの2WD車はシステム最高出力218馬力であるため、ギリギリ大丈夫だ。

 警察庁におかれてはそろそろ「車体は、4ドアセダン型であること」という古くさい規定を改め、ぜひともSUVまたはミニバンの覆面パトカーを導入し、平和で明るい交通社会のさらなる実現を目指していただきたいと、切に願うものである。

文:WEB CARTOP 伊達軍曹
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みんなのコメント

91件
  • tom********
    この記事読むような人なら、仕様書があるのはみんな知ってるよ。
    なぜ仕様書でセダン以外を認められないのかを説明してくれないと。
  • yum********
    パトカーと気づくから違反の抑止になっていいんじゃないですか
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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