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まるで“軍用車”! 全長12mの巨大モデルも登場!? ジャパンキャンピングカーショーで見かけた「変わり種」3選

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まるで“軍用車”! 全長12mの巨大モデルも登場!? ジャパンキャンピングカーショーで見かけた「変わり種」3選

巨大キャンピングカーは中国のビルダー「Jinghang」が手がけたもの

 日本最大のキャンピングカーショーである「ジャパンキャンピングカーショー2025」が、2025年1月31日から2月3日の4日間、千葉県千葉市の幕張メッセ国際展示場にて開催されました。

【画像】こんなキャンピングカー見たことない! ショーで見かけた「変わり種モデル」を写真で見る(32枚)

 今回は史上最多となる183社が出展し、420台を超える最新キャンピングカーを展示。各社自慢の最新キャンピングカーや用品をチェックすべく、約4万7千人が会場を訪れました。今回は、珍しく個性的な3台のキャンピングカーを紹介します。

Jinghang RV Off-RoAD Camper VAN

 今回出展された中でもっとも巨大なキャンピングカーだった同車は、自社製品の製造から輸入車の販売まで様々なキャンピングカーを取り扱うフジカーズジャパンが参考出品したもの。中国のキャンピングカービルダー「Jinghang」が手がけたもので、メルセデス・ベンツのトラック「アロクス4158 8×8」がベースとなります。

 そのボディは、全長12000mm×全幅2500mm×全高3930mmと超巨大。さらに最後尾に跳ね上げ式のオープンデッキまで装備されています。つまり、停車時の全長は12mを軽く超えてしまうのです。

 搭載されるエンジンも巨大で15.6リッター直6ディーゼルエンジンを搭載し、最高出力580ps、最大トルク2800Nmを発揮。なんと駆動方式は、8輪駆動車なので、高い悪路走破性も備えています。

 あまりの巨大さから自走でしか運ぶことができないため、特別な許可を貰い、陸揚げ地である神戸港から幕張メッセまで運んできたそう。その姿を目撃した人は、かなり驚いたのではないでしょうか。

 参考展示車なので車内は公開されませんでしたが、トラックヘッドとキャビンは独立しており、キャビンには広いソファセットのあるリビングダイニング、大型のキッチン、それぞれが独立したシャワールームとトイレットルーム、そしてオープンデッキに直接アクセスできる巨大なベッドルームが備わっているとのこと。

 フジカーズジャパンによれば、日本で登録することはできない車両ですが、大陸を自由に旅する高い走破性と充実の機能を備えた特別なキャンピングカーをショーに来場した皆さんに紹介したく、展示を決めたとのこと。中国のメーカーでも年間数台しかオーダーが入らない貴重なモデルだそう。

 同車には後日談があり、なんと販売がされたとのこと。詳細は不明ですが、海外の方が購入され、値段は2億5千万円。そのため、再び日本を離れることになり、この展示が最初で最後となるようでした。

TOYFACTORY LINDBERG

 2025年で創業30周年を迎えたキャンピングカーメーカーのトイファクトリーのブースには、懐かしい4代目ハイエースのキャンピングカーが展示されていました。話を聞くと、なんとトイファクトリーが手掛けた最初のキャンピングカー「リンドバーグ」とのこと。

 ハイエース スーパーロング キャンパー特装車をベースとしたもので、3リッター直4ディールターボエンジンと4速ATを搭載し、FRと4WDが選べたそう。キャンピングカーの仕様としては、3タイプを用意。価格は標準仕様のもので、303万円(AタイプFR)~413万円(タイプ4WD)でした。

 上級仕様では、天井と壁に住宅用断熱材を使用。抗菌難燃仕様のクッションフロア、2口シンク、シャワーヘッド、給排水タンク、家具調大型収納ボックス、収納式テーブル、室内蛍光灯、冷蔵庫、自動充電サブバッテリー、外部100V電源など充実の機能を備えています。

 展示車の状態が良かったため、30年間、本社で保管したものかと思いきや、なんと6年ほど前に同社の藤井社長がヤフオクで偶然、発見。70万円で落札したものだそう。

 驚くべきは、ファーストモデルだけでなく、その生産第一号車だったことでしょう。

 現車は、走行距離こそ20万キロを超えていましたが、シートや家具などの内装は、販売当時のまま。展示の際も、大きな手直しはしていないといいますから、作りの良さだけでなく、歴代オーナーの愛情も感じられます。これからも本社のエントランスに飾るなど、多くの人に見てもらいたいとし、将来的には、同社のキャンピングカーによる博物館を作りたいという夢もあるそうです。その最初の一歩としても重要な一台と言えるでしょう。

 日本にも大小の様々なキャンピングカービルダーが存在し、今は消えてしまった会社もあります。それだけに日本のキャンピングカーの歴史を感じられる展示がショーにあっても良いのではと感じさせてくれた一台でした。

KYBのキャンピングカービジネス参入第1弾

KYB VILLATOR

 自動車用ショックアブソーバーで有名なカヤバのブースを発見した際は、キャンピングカー向けのショックアブソーバーを開発したのかと思いましたが、なんとキャンピングカービジネスに参入。

 その第一弾モデルとなるのが「カヤバ ヴィラトール」です。

 ロングホイールベースとなる FIAT「デュカトL3H2」日本仕様をベースに開発したもので、カヤバが自社で架装まで行います。

 最大の特徴は、KYB製オリジナルの足回りが与えられていること。長年のサスペンション開発のノウハウを活かし、重心高となるキャンピングカーの走りと乗り心地を改善すべく、自社テストコースを活用し、前後のショックアブソーバーとバネ、スタビライザー(※オプション)を専用開発しています。

 とくに多くの装備が加わるキャビンの影響の受けるリアショックアブソーバーは、車両重量に合わせて調整できるように減衰力を14段階調整機能が備わっているのも大きな特徴です。

 その乗り味は、走行安定性が増し、特にコーナリング時に大きな違いがあるそう。そんなドライビングへのこだわりを象徴するように、フロントシートには、ブリッド社と共同開発した専用バケットシートが標準装備されています。まさに走りを極めたキャンピングカーなのです。

 標準装備も豪華で、全面高断熱、電動式ステップ、5kWhリチウムイオン電池の電源システム、FFヒーター、キャビン用エアコン、冷蔵庫、電子レンジ、格納式リアデッキ、リヤサンシェード、シンク、ベッド、クレサナトイレ、トイレ設置スペースにも使えるマルチルームなど充実しています。

 車内の雰囲気も良く、お洒落なコテージに滞在してかのような雰囲気。そのデザインは、住宅やホテル、ショールームなどを手掛ける空間デザイナーの丹羽浩之さんが手掛けたもの。「別荘を持ち運ぶ」という開発コンセプトにも頷ける質感の高さです。

 キャンピングカーの開発製造を担うのは、KYBでミキサー車を手がける部門。同社の足回りの技術と特装車架装の技術を融合した新たなビジネスとしてキャンピングカー事業が生まれたそうです。

 販売拠点は、キャンピングカーのビルダーでもあるRVランドが担うとのこと。価格は、標準仕様で2145万円と高価。そのため、KYBでも年間販売台数は、数台程度ではないかとのことでした。

※ ※ ※

 キャンピングカーに興味がある人以外でも、クルマ好きやメカ好きならば、思わぬ発見や驚気に出会えるのが、キャンピングカーショーの面白いところ。

 年間を通じて、全国各地でも希望は小さくなるものの多くのキャンピングカーショーが開催されているので、一度、遊びに出かけてみてはいかがでしょうか。

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