アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームに所属するフェルナンド・アロンソのホームレースでもある、2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGP。その開幕を前に、ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイドゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアが取材に応じ、これまでドライバーが苦しんできてた振動の問題や、その解決方法について語った。
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ホンダ折原GM、アロンソのホームGPバルセロナに意気込み 「様々な状況を検証、最大限のパフォーマンスを提供したい」
──第3戦日本GPの後、第4戦マイアミGPまで約1カ月間レースがありませんでした。その期間にどのような対策を行ったのでしょうか?
折原伸太郎トラックサイドゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア(以下、折原GM):「鈴鹿でのレースが終わった後、鈴鹿で走ったアストンマーティンの(フェルナンド・)アロンソ選手のレースカーをファクトリー(HRC Sakura)に持ってきて、振動対策のテストを重点的に行いました。その時はバッテリーに対する振動対策だけではなく、ドライバーに対する振動にも対策を入れることを目的にして、集中的にテストをやりました」
──そのテストから得られた情報を元に、振動対策を入れたエンジンをマイアミに持ち込み、2台のマシンに今シーズン2基目のエンジン(ICE)として投入したということですね。
折原GM:「現在のレギュレーションではパフォーマンスを上げるためにエンジンを変えることはできないので、振動対策を施しただけです」
──マイアミGP以降はドライバーから振動に関する不満の声は聞かなくなりました。対策は効果があったと思っていいですか?
折原GM:「そうですね。 マイアミの段階で、振動問題に関してはドライバーからももう改善したと言われていて、その後のグランプリでも問題にはなっていないので、振動問題は現在はもうなくなったととらえています」
──開幕戦では原因が特定されていなかったと思いますが、そこからどのようにして解決に至ったのでしょうか?
折原GM:「誤解を恐れずに言えば、振動に関しては、エンジンであれば振動は起こります。ただ、その振動がドライバーやバッテリーに悪影響を与えるレベルだったことが問題でした。もちろん、エンジンそのものの振動を減らすことも行いましたが、エンジンで発生した振動がドライバーやバッテリーに伝わるまでにはいくつかのジョイントがあるので、それらをすべてを見直しました。それがどこかは答えられませんが、たとえば、エンジンとモノコックをつなぐマウント部分はそのひとつです。 モノコックを伝わって振動はドライバーだけでなく、バッテリーにも行くからです。バッテリーへ振動が伝わる経路にゴムブッシュ(ゴム製の緩衝材)を入れるなどして、振動を低減させました。それ以外にもさまざまな対策を行って、それをすべてを組み合わせて振動を減らしました」
──HRC Sakuraに持ち込んだアロンソのマシンに実際に折原さんが乗って、振動を体感したそうですが……。
折原GM:「はい、私とあと何名かのエンジニアを含めて、実際に乗ってみました」
──まず乗って体感したかったのか、それとも対策した後にチェックのために乗ったのか、どちらでしょう?
折原GM:「両方です。 対策前も乗りましたし、対策後にも乗りました。当然データからはどれぐらいの振動が起きているのかは把握していましたから、その数値をどこまで減らさないといけないというのもわかっていました。ただ、ドライバーと会話するうえで、ドライバーが言ってる振動が、実際にどうなのかを理解するのはエンジニアにとっては大事だったので、そういう観点で乗りました」
──折原さんが乗った実車は、ベンチに置いた状態だったのか、コース上で乗ったのか、どちらでしょうか?
折原:「ベンチではなく、クルマを走らせることはできないので、地面に置いた状態で乗りました」
──つまり、地面にマシンを置いて、走らせないものの、ギヤをニュートラルに入れて、エンジンを回したという感じですか?
折原GM:「そういうイメージですね」
──最初に感じた振動の率直な感想は?
折原GM:「相当大きかったですね。ただ、そもそも私たちはほかのF1マシンに乗ったことがないので、今回経験した振動がどれぐらいすごいのかは比較できないです。とはいえ、かなり大きい振動だったのは確かです」
[オートスポーツweb 2026年06月12日]
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みんなのコメント
色々やったのは分かる。分かるけど「ゴムブッシュ」はやはり最強なんだな