■真冬に困る、フロントガラスの凍結
真冬に、クルマのフロントガラスが凍結してなかなか出かけられない経験をしたという人は多いと思います。とくに屋外駐車場に停めているケースで凍結する可能性が高くなります。
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エンジンをかけてエアコンを高い温度設定にして曇りどめにも使うデフロスター位置にしても、視界が確保できるまでには10分以上かかってしまいますが、長時間のアイドリングは禁止されている地域も増えています。今回は、フロントガラスが凍結している時のオススメの対処方法をご紹介します。
もっとも手軽な方法としては、ホームセンターやカー用品店などで購入できる「解氷スプレー」というものがあります。主な成分はアルコール水溶液ですが、これはアルコールが水と異なり0℃でも凍らない性質を利用しています。
普及し始めた頃は、ボディの塗装やウインドー周りの接合部への悪影響が懸念されていましたが、カー用品店のスタッフは、「一般的に市販されている『自動車ウインドー用解氷スプレー』であれば、成分も自動車への使用が考慮されているので基本的には問題ありません。しかし、アルコール分を含んだ製品ですので、解氷後は早めに拭き取るようにしてください」と話します。
また、ガラスに雪が積もっている場合には、まず雪を払い除けてから解氷スプレーを使用してください。降雪が多いエリアであれば、雪よけとして、フロントガラスをカバーできるシートを使用するのをオススメします。ただし、すでに雨などでフロントガラス周辺が濡れている状態でシートを装着すると、シートと車が凍結によりくっついてしまうことがありますので注意が必要です。
■最近は販売店でも見かけることが減ったスクレーパー
解氷スプレーが一般的に売られる前は、どこのホームセンターや自動車用品店に行っても目にしたのが「スクレーパー」です。フロントウインドーに凍結している水分をヘラでガリガリと擦り落とすもので、以前は多くの種類が販売されていました。
この「スクレーパー」について、前出のカー用品のスタッフは次のように話します。
「自動車のウインドー用として販売されていたものは、やわらかいプラスチック製のヘラや少し硬めのゴムのヘラが一般的でしたが、稀に硬いプラスチックや金属製のものも売られていて、フロントガラスを傷つけてしまう人もいました。
とくに、フロントガラスを傷つけてしまった場合、その度合いによっては視界の確保が困難と判断されて車検に通らなくなることもあります。軽度な傷であれば、自動車ガラス専門店などに持ち込んで研磨してもらうこともできますが、強い傷ができてしまうと走行中にガラスが割れてしまう危険性も高まりますので、スクレーパーを購入するのであれば材質に注意し、使用する際は無理に力を入れないようにしてください。
また、直接の凍結防止ではありませんが、フロントガラスに撥水剤をコーティングしておけば若干は凍結が減りますし、スクレーパーで氷を削り落とす際にもガラス面がツルツルになっていれば簡単に取ることができます」
※ ※ ※
今でもフロントガラスの凍結時に、お湯をかけている方は多いようですが、絶対に熱湯をかけてはいけません。自動車のガラスには先行車からの飛び石などで、人間の眼では判断できないような小さな傷がついていることも多く、凍結しているような温度のところに熱湯を掛けてしまうとガラスが割れる危険性があるほか、ガラス以外の周辺にある部品にも悪影響を与えます。
解氷剤やスクレーバーがなく、お湯をかけるのであれば、20℃程度くらいの冷たくない水くらいにとどめておきましょう。また、面倒臭がらず解氷したところから再凍結防止のために水分を拭き取ってください。
寒冷地では、解氷後に走行してもすぐに再凍結することもあります。ワイパーのブレード面がウインドーに固着するだけでなく、ワイパーアームのリンクやモーターを損傷してしまうと、数万円の修理費用になることもありますので注意が必要です。
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