大半のハイパーカー・マニュファクチャラーは、現行レギュレーションを2032年のWEC世界耐久選手権シーズンまで、さらに3年間延長することを支持している。
ル・マン・ハイパーカー(LMH)およびLMDh規則に準拠した車両を含むこのレギュレーションは、2024年のル・マンで延長が発表されたとおり、現時点では2029シーズンまで設定されている。ただし、FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブは、これらのプラットフォームの適用期間を2030年代へと延長する計画を進めているとみられており、発表は今年のル・マン24時間レースで行われると予想されている。
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この動きは、それぞれ2026年と2027年のプログラムを発表しているジェネシス、フォード、マクラーレンといった新規参入メーカーに向けて、より長い期間を提供するものとなる。また、プログラムを検討中と噂されている他のOEMも、参戦の可能性が高まることになる。
■規則延長は「すべての面で理にかなっている」
「ますます多くのメーカーが選手権に参入し、WECとIMSAの選手権が成長し、成功を収めているのを、我々は目の当たりにしている」と語るのは、BMW Mモータースポーツディレクターのアンドレアス・ルース。
「我々の取り組みはうまく機能していると明確に言える。これは最初のステップだ」
「今非常にうまく機能しているものを、なぜ変更する必要があるのだろうか。(当初予定の)2027年から、2029年へと延長できたことに感謝している。それは理にかなっているからだ」
「自動車業界、特に経済の面での現状を考えると、大きな革命を起こすことは少し難しいかもしれない。したがって、多くのメーカーが参加しているため、現在のレギュレーションは非常にうまく機能していると考えている」
プジョー・スポールのテクニカルディレクター、オリビエ・ジャンソニーは次のように付け加えた。
「延長の話は出ている。現時点では正式な協議は行われていないが、我々としては、延長することには意味があると考えている」
「最終的には、いずれ議論され、技術規則に組み入れられるべきだ」
「新世代のクルマが2030年に登場することは考えにくいため、これは合理的だと考えている。とくに水素(駆動車)は、遠い未来の話だからね」
「我々にしても、それ(水素)は最終的には段階的に導入されることになるだろう。移行期間を管理していく必要がある」
「さらに、他のメーカーも2027年から現行の規則でWECに参戦するが、わずか3年間のレース参戦で、自社製品の価値を高めようとするには、期間が少し短い。延長することは、すべての面で理にかなっている」
ジャンソニーは、延長の条件について現在のOEM間ではまだ協議されていないと述べたものの、提案された新たな期間を通じて、追加のEvoジョーカーや、2台目のマシンのホモロゲーション取得の可能性について検討されているとみられる。
GMモータースポーツの競技エンジニアリングディレクター、マーク・スティローはSportscar365に対し、「現行マシンの延長は喜ばしいことだが、すべてのOEM間で『将来はどうなるのか?』といった議論が活発に行われているのは確かだ」と語っている。
「WEC側やIMSA側と、今後の展望を理解するために、多くの話し合いを続けている」
ハート・オブ・レーシング・チームがサポートするヴァルキリーでハイパーカーのグリッドに新たに加わったアストンマーティンも、この方針を支持している。
「私の見解では、この一連のレギュレーションはうまく機能しているように思える」と、チーム代表のイアン・ジェームズ。
「革命的なことは必要ないと思うが、少し進化させる必要はあるかもしれないね」
「ハイパーカー、LMH、LMDh、GTP間の基本レギュレーションとルールセットは非常にうまく機能していると思う。なぜ変更するのだろう? できるだけ多くのメーカーを維持するために、できることは何でも良いことだ」
アルピーヌのチーム代表、フィリップ・シノーは次のように付け加えた。
「現時点でこのプラットフォームは非常に成功している。安定しており、コスト削減は我々にとって良いことだ。我々はそれに満足している」
現行レギュレーションの延長は、ポルシェ・モータースポーツのトーマス・ローデンバッハ代表が推進してきた、単一の車両プラットフォームに縛られる可能性のあるレギュレーション改訂の議論を棚上げすることになるだろう。
しかし、ACOが提案している水素クラスのタイムライン次第では、理論上は2033年に向けて規則延長の準備が進められている可能性もある。水素クラスの導入は早くても2030年へと延期されるものと予想されているからだ。
[オートスポーツweb 2025年04月29日]
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