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【最近ぜんぜん見ない?】ワゴン車、なぜ絶滅危惧 理由はSUV以外にも ただし魅力は継続 豊かな可能性も

ワゴン市場は大幅に縮小している

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)

【画像】いま買える 日本のワゴン【5選】 全135枚

2020年8月20日に、新型スバル・レヴォーグの先行予約が開始された。

レヴォーグはミドルサイズのワゴン(正確にはステーションワゴン)で、クルマ好きのユーザーを中心に人気が高い。

ただしワゴンのマーケットを見ると、車種数が大幅に減っているのが現状だ。

今ではスバル・レヴォーグ、トヨタ・カローラ・ツーリング&継続生産型のフィールダー、マツダ6ワゴン、ホンダ・シャトル程度しか用意されない。

以前のワゴンは相応に充実したカテゴリーで、2000年頃にはトヨタ・クラウン・ワゴン/マークIIクオリス/カルディナ、日産ステージア/プリメーラワゴン/アベニール/ウイングロード、ホンダ・アコード・ワゴン/オルティアなどがあった。

これらの車種が今ではすべて廃止されている。

車種の数が減れば、売れ行きも当然に下がる。

2000年代には、国内で販売される乗用車の5-7%をワゴンが占めたが、今は2-3%だ。もともとワゴンは軽自動車やミニバンのように好調に売れるカテゴリーではなかったが、近年は車種の減少によって売れ行きをさらに下げている。

それにしても、なぜここまでワゴンはマイナーな存在になったのか。

背の高い荷物を積むのには適さない

ワゴンの車種数が減り始めたのは2005~2010年頃だ。アベニールは2005年、ステージアやカルディナは2007年に廃止されている。

廃止の理由は、ワゴンというカテゴリーの人気が全体的に下がったからだ。ワゴンの売れ行きが伸び悩んだ背景には、主に荷室の機能があった。

ワゴンの基本的なボディスタイルは、セダンのルーフを後方へ長く伸ばし、トランクスペースの部分まで室内空間に取り込んだものだ。

後方視界が悪化するほど荷物を積まない限り、ワゴンの積載容量はセダンと大差ない。

すべてのワゴンがセダンをベースに開発されたわけではないが、居住性や積載性はセダンに近く、自転車のような背の高い荷物を積むのには適さない。

ミニバン隆盛と軽自動車の新規格

そして2000年代に入るとミニバンの主要ラインナップが整った。2008年にはアルファードの姉妹車としてヴェルファイアも加わり、高価格車ながら好調に売れている。

セレナ、ヴォクシー、フリードなども2000年代に人気を高めた。

また1998年10月には軽自動車が今と同じ規格に改訂され、16車種の新型軽乗用車がほぼ同時期に発売された。

これを切っ掛けに軽自動車は売れ行きを伸ばし、2003年には、全高を1700mm以上に設定して車内を大幅に広げた初代タントも発売されている。これを受けて背の高い軽自動車が急増した。

コンパクトカーも1990年代の終盤から、キューブ、bB、ラクティス、ポルテなど、天井を高めて車内を広げた車種が続々と登場してきた。

以上のように、抜本的に車内を広げたミニバン、背が高くて割安なコンパクトカーや軽自動車が増えた結果、国内のワゴンはニーズを奪われて車種数も減った。

SUVの様々な魅力、ワゴンの需要を吸収

日本車が大量に販売される北米市場の変化もあった。北米では1940年代から1970年代に掛けてワゴンが人気を高めたが、この後はミニバンが短期間堅調に売れて、SUVの時代に入っていく。

SUVの基本スタイルは背の高いワゴンだから、4名乗車も快適に行えて荷室も広い。荷室に3列目の補助席を備えたSUVもあり、多人数乗車も可能だ。

なおかつSUVの外観はワゴンよりも存在感が強く、4WDなら悪路走破力も高い。

SUVは多岐にわたる魅力を備えることから、人気を高めてワゴンの需要を吸収した。

日本でもSUVの人気が高まり、同様にワゴンの衰退を促している。

人気低下も魅力が薄れたわけではない

以上のようにワゴンは、ミニバンやSUVに押されて人気を下げたが、その魅力まで薄れたわけではない。

ワゴンの全高はセダンと同等だから、ミニバンやSUVに比べると重心が低く、走行安定性を高めやすい。

またワゴンでは乗員が高い位置に座って左右に揺すられることもないから、乗り心地を向上させやすい。

つまりセダンが備える「安心と快適」に、使い勝手の良いリアゲートを備えた荷室を加えたのがワゴンといえるだろう。

スバルはワゴンの人気が下がった今でもレヴォーグに力を入れている。これもワゴンの「安心と快適」が、スバルのクルマ造りに合っているからだ。

スバルはレオーネの時代から4WDのワゴンを用意して、今では40年近い歴史に支えられている。

メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンといった欧州車にワゴンが多いのも、同じ理由に基づく。

欧州は日常的に高速で移動する機会が多く、2000年頃までは高重心のSUVをほとんど用意していなかった。

その代わり1970年代の後半に、メルセデス・ベンツEクラス(当時は190シリーズの登場前だからコンパクトメルセデスと呼ばれた)のW123型が北米需要に応えてワゴンを用意すると、少しずつ採用車種を増やしていった。

SUVへの発展 豊かな可能性を秘め続ける

今は前述の通り北米ではSUVが売れ筋で、2000年頃から欧州車も輸出を視野に入れてSUVを用意するようになったが、ワゴンのラインナップも多く残されている。

走行安定性が重視される欧州では、実用的な意味でワゴンのニーズが根強く、荷物の配達などにも使われている。

今の国産ワゴンは車種数が減って少数精鋭になったが、今後もレヴォーグ、カローラ・ツーリング、マツダ6などがワゴンの需要を支えていく。

特に最近は衝突被害軽減ブレーキの普及もあって、クルマの安全に対する関心が高まった。

危険回避性能を含めた総合的な安全性になると、重心の低いワゴンとセダンは優れた性能を発揮する。

4名で乗車して、安全かつ快適に長距離を移動できるクルマが欲しいなら、ワゴンはアクティブな雰囲気も備えるから選ぶ価値も高い。

また低重心のワゴンでは、スポーティな運転感覚も味わえるので、レヴォーグにはSTIスポーツも用意されている。

さらにワゴンをベースに最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を170-200mmに高めると、レガシィアウトバックやアウディA4オールロード・クワトロのような重心を適度に抑えたSUVを開発することも可能だ。

車種数は減ったが、ワゴンは今でも豊かな可能性を秘めたカテゴリーであり続けている。

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