イースト東京で訪れたい老舗ギャラリー「SCAI THE BATHHOUSE」── 1stコレクションを手にするための東京ギャラリーガイド

東京のギャラリーが集まるエリアを中心に、若手アーティストを多く扱うギャラリーをGQ JAPANがセレクト。谷中エリアの人気ギャラリーのひとつ、SCAI THE BATHHOUSEに1stコレクションとしておすすめの若手アーティスト2名を推薦してもらった。

SCAI THE BATHHOUSE1993年に創業。東京・谷中のほかにSCAI PARK（天王洲）、SCAI PIRAMIDE（六本木）のスペースがある。展覧会やコミッションワーク等活動は幅広い。

Q1. 推薦するアーティストの特徴と推薦理由は？現代アートチームの「目」は多様な手法を用いて「不確かな現実世界」に目を向け、実感に引き寄せようとする作品を発表してきました。大型のインスタレーション作品が多いですが、絵の具と樹脂を融解中に硬化させた、「見る」感覚が揺らぐ小作品もあります。和田礼治郎は、物理的な現象や力学による独自の手法を通じて、宇宙、生命、時間などの形而上学的な主題に取り組む作家。ワインや真鍮を用いたシリーズで国際的に評価を得ました。

Q1. 推薦するアーティストの特徴と推薦理由は？どちらもファーストピースとして手に入れやすい作品を紹介しています。作家の描く世界との接点を探してみてください。

目《アクリルガス T-1S#14》 2021荒神明香、南川憲二、増井宏文を中心とする現代アートチーム。国内外でプロジェクトを開催。2021年、代々木公園の上空に巨大な顔を浮かべた《まさゆめ》は大きな話題に。2023年には、ポルトガルのリスボンでも実現。さいたま国際芸術祭2023のディレクターを務めた。

和田礼治郎《EXOSPHERE 9》 20231977年広島県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程彫刻専攻修了後ドイツに渡り、現在もベルリンを拠点に活動。主な個展に「Vineyard」（BODEGA ALTO DE PIOZ／2024年）、「NACT View 04  和田礼治郎：FORBIDDEN FRUIT」（国立新美術館／2024年）など。

SCAI THE BATHHOUSE住所：東京都台東区谷中6-1-23 柏湯跡 

営業時間：12：00～18：00 

休廊日：日月祝、展示替期間 

お問い合わせ：scaithebathhouse.com

文・上條桂子　編集・石田潤（GQ）、後藤昌平（GQ）