創業者が成功した企業は2代目が大切といわれるが、クルマでも成功した先代を新世代が超えるのは簡単ではなく、残念ながら先代超えを果たせなかったモデルも多い。今回は、そうした悲劇の後継車たちをピックアップしてみた!
文:長谷川 敦/写真:日産、ホンダ、三菱自動車、CarWp.com
【画像ギャラリー】ヒット作の後継はなぜ苦戦するのか!?(17枚)
先代があまりに偉大だった!?
●日産 エルグランド(2代目)
1997年にデビューした日産の初代エルグランドは、それまでになかった高級ミニバンというコンセプトで開発されていた。
初代のエルグランドは販売店別にキャラバンエルグランドとホーミーエルグランドの車名が与えられていたが、すでに存在していたミニバンのキャラバン&ホーミーと直接の関連はない。
実用性が重視されていたミニバンに高級車という概念を持ち込んだエルグランドのインパクトは大きく、大ヒットを記録するとともに、トヨタのアルファードなど、他社製高級ミニバンが登場するきっかけのひとつになった。
成功作となった初代モデルの後を引き継ぐ2代目エルグランドは2002年に登場した。
この世代からエルグランドの単独名になるが、FRレイアウトは初代同様で、エンジンも先代から継承されていた。
2代目エルグランドの成功も期待されたものの、初代登場時とは違って市場には強力なライバルがいた。
特に最大のライバルとなったトヨタのアルファードは、2代目エルグランドとほぼ時を同じくして登場し、エルグランドの3.5リッターに対して税制上有利な2.4リッターエンジンを採用すると同時にFFレイアウトで十分な室内空間を確保するなど、後発ならではの優位性を持っていた。
エルグランドも2004年には2.5リッターエンジン搭載モデルを追加して対抗したのだが、すでにアルファードが販売面でのリードを広げていて、残念ながら逆転はならず。
エルグランドも2010年登場の3代目でFFレイアウトを採用するが、アルファードの優勢は現在まで続いている。
●日産 キューブ(3代目)
1998年に初代モデルがリリースされた日産のトールワゴン・キューブは、大胆なモデルチェンジを実行した2002年登場の2代目が大ブレークして話題を集めた。
比較的コンサバティブなモデルだった初代に対し、2代目は左右非対称なリア回りの形状や、キューブ(立方体)を全面に押し出したフォルムなど、攻めのデザインが市場でも高く評価された。
2008年には2代目モデルの正統後継車としての3代目がリリースされる。
2代目のフォルムをベースに曲線を加えたフォルムが特徴で、顔つきも変更された3代目は海外での展開も視野に入れた販売戦略がとり入れられたものの、その海外では売り上げを伸ばせず、日本国内でも軽トールワゴンの台頭によって牙城を奪われてしまった。
3代目キューブは2019年末まで生産が行われたが、結局後継モデルを残せずにキューブ22年の歴史を終えることになった。
セダン人気下降の影響を受けてしまった!
●トヨタ ウィンダム(3代目)
トヨタのウィンダムは日本国内バブル景気の末期だった1991年に初代モデルが販売開始された中型高級セダン。
それまでのトヨタ製中~大型セダンはFRレイアウトを採用するケースが多かったが、このウィンダムでは当初からFFが選ばれ、海外ではトヨタが展開する高級車ブランド・レクサスのESとして販売された。
手頃なサイズや高級感のある仕上がりで好評を得たウィンダムは、1996年に2代目が登場し、この2代目も堅調なセールスを記録している。
そんな2代目の販売成績にも陰りが見えつつあった2001年に、フルモデルチェンジされた3代目が登場した。
低めのシルエットが特徴だった2代目までとはうって変わった“普通のセダン”になった3代目はボディの大型化も行われたが、これが日本の道路事情にマッチせず、当初は好調だった売り上げも急速に低下してしまった。
そして2005年には日本国内でもレクサスブランドの導入が決まり、さらにはセダン人気そのものが失速したこともあって、中途半端な立ち位置になってしまったウィンダムは2006年での生産終了が決まった。
ウィンダムはカムリに統合されるかたちになり、後継車種は登場していない。
●ホンダ レジェンド(5代目)
ホンダのアッパークラスセダン・レジェンドの5代目モデルは2015年に登場した。
先代の4代目は2012年に販売終了となっているため、やや間を開けての後継モデル発売だった。
歴代レジェンドで最も売れたのが1990年デビューの2代目であり、1991年にはバブルの好景気下で年間約1万9000台を販売している。
2004年発売の4代目は、新開発の4輪駆動システム・SH-AWDを採用するスポーティなモデルで、初期には好調な売れ行きも残したが、モデル末期の2012年には販売成績が落ち込んでいた。
先進技術を採用したハイブリッド専用モデルの5代目は、新車価格が約700万~1100万円の高額ということに加え、この時代には高級セダンの人気が全盛時より落ちていたこともあり、販売成績は低迷した。
そんなレジェンドも2021年12月をもって長く続いた歴史に幕を下ろしている。
名称変更が仇となった?
●三菱自動車 ギャラン フォルティス
三菱自動車のランサーシリーズは、1973年の初代登場以来、同社製普通車の中核を形成するモデルとして存在していた。
特にランサーをベースにしたWRC(世界ラリー選手権)仕様のランサー エボリューションシリーズは、その性能もあって高い人気を獲得した。
ランサーの国内販売は6代目をもって終了し、その後継モデルとして、ギャラン フォルティスの車名で販売されることになった。
これは3ナンバーサイズへの変更と、5ナンバーのランサーセディアとの差別化によるものともいわれていたが、海外では引き続きランサーの名称が使われていた。
ギャラン フォルティスの登場は2007年で、ランサーユーザーの乗り換えも期待されたものの、車名変更が受け入れられなかったのか、販売成績はあまり振るわなかった。
こうした理由もあり、ギャラン フォルティスの国内販売は2015年に終了となり、ギャランの車名もこのモデル限りのものとなった。
なお、ランサー エボリューションシリーズ最後のモデル・X(10)はこのギャラン フォルティスがベースになっている。
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みんなのコメント
2代目は創業者の苦労を見ているけど、3代目は子供の頃から後継として甘やかされているから。まぁ今の北朝鮮のようにダメになってしまうからw
クルマも2代目はキープコンセプトで結構上手く行くけど、3代目でチャレンジしてコケることが多いよね。
かつてはソアラやMR2が3代目でコケたけど、今はハスラーがこのあと3代目でどうなるか興味がありますね。
好んで乗ってた人も当たり前にいたわけだし、今でも大事に乗ってる人もいる。
それを失敗とか車雑誌側が声高々に言うことか?
もっと別の言い方有るだろ。