この記事をまとめると
■最新モデルのゴルフRは歴代最強スペックを誇る
VWきっての伊達クルマ……なのに消えちゃった! 熱風の名がよく似合う「シロッコ」は生き様も熱かった
■4WD機構の見直しやエンジンパフォーマンスの底上げが行われた
■パフォーマンスは高い領域にあるもののまだまだ改善できる余地のあるモデルであった
ゴルフR史上最強スペックを駆る
VWゴルフのスポーツモデルであるゴルフRは、ゴルフGTIとともにホットハッチの代表格として並び評される。その最新モデルとして進化した2025年仕様を、千葉県木更津のポルシェ・エクスペリエンス・センター東京(PEC)において、限界領域や動的性能を試す機会を得た。
ゴルフRは従来モデルからハンドリング性能には定評があり、これまでも“Cセグメントでベストハンドリング”と評してきた。あくまで自然なステアリングフィールと動力性能とのバランスが絶妙で、ドライバーとの一体感が高く意のままに操れた。
今回のモデルでも、リヤアクスルに後輪左右駆動トルクを個別に制御する「トルクスプリッター」を採用している。これは高性能車として定評あるメルセデスAMG A 45 Sや、往年の名機、ランサーエボリューションのAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)と似た車両制御思想を感じさせ、興味を惹かれていた。
このトルクスプリット機構はリヤデファレンシャルの左右個別に摩擦クラッチを設け、その締結力を電子制御することで駆動力をコントロールするというもの。旋回中に積極的にヨーレートを引き出し、ノーズを内側へ押し込む特性に特化した印象だ。
なので、ドリフトモードを備えるAMG A 45 Sや三菱のAYCとはかなり異なり、リヤを滑らせること自体が目的化している節がある。これはスポーツドライビングとしての喜びのひとつではあるが、以前のゴルフRが持っていた「駆動力と操縦性の高バランス」とは少し方向性が異なっていると感じる。
実際、PECのハンドリングトラックで各ドライブモードを使いわけながら走らせたが、とくに中高速の連続コーナーにおいて、以前のモデルよりフロントの応答性がやや希薄に感じられた。これは今回、フロントデファレンシャルがオープンとなっていることと、電子制御ブレーキトルクベクタリングに頼っている点が影響していると思われる。旧モデルではLSD相当のXDSによる制御がより自然に働いていたため、旋回中のノーズの入りやすさが今以上に研ぎ澄まされていた。
また、最新モデルではAWDシステムも進化している。これまでのゴルフRが採用していたハルデックス式の電子制御カップリングは廃止され、リヤアクスルに備わるクラッチ機構によって、前100:後0から前50:後50までの範囲で駆動力配分を行っている。
従来は状況に応じて前後のトルク移動がカップリングにより固定的に制御されていたため、このモデルでは前後重量バランスに加えて、駆動力による旋回支援効果と駆動トラクションを両立できていた。
今モデルはよりヨーモーメント発生重視の思想で、それがドリフト姿勢のキッカケ作りを容易にしているが、ドリフトをしながら加速してライントレースするというトータルバランスという点では、発展途上にある印象が否めなかった。とはいえ、これは否定ではなく「進化のステップ」と捉えるべきだろう。
まだまだ進化の余地あり
新たなトルクスプリッターの導入は、たしかに技術的チャレンジであり、次の世代のゴルフRが真のリアルスポーツとして、より完成形に近づくための布石であると見る。実際、ダイナミックエリアでの直線加速は、0-100km/hの加速タイムが4.6秒であることや、ローンチコントロールの導入など、高度な機能を搭載している。
パフォーマンスの数値だけを見れば333馬力にパワーアップされたこと、420Nmを誇る2リッターターボユニットと7速DSGの組み合わせは、独・ニュルブルクリンク北オールドコースでのラップタイムを従来モデルより12秒短縮したというし、最高速も270km/hに達するという。
この性能は過不足ないどころか、日常からサーキットまでを高次元でカバーでき、スーパーカーにも匹敵するほど強力だ。エンジン自体のチューニングも進み、アンチラグシステムを採用してターボの過給レスポンスを向上させ、スムースで扱いやすくもなっている。
インテリアはR専用装備でまとめられ、スポーツ性と快適性のバランスは優秀だ。日常の足として乗っても満足度の高い実用性は相変わらずで、スポーツカーをもちたいが1台で済ませたい人はもちろん、雪道を含め全天候型のハイパフォーマンスとユーティリティを含めた実用性を求める人にはうってつけの選択肢となるだろう。
比較対象としてFF駆動の雄、GTIにも試乗したが、Rと比較して約80kgの重量差があるので、軽快さとアジリティの高さを示し、それはそれで強力なホットハッチであることを改めて認識させてくれる。だが、サーキットでラップタイムを測れば、おそらくRが圧勝するだろう。前述のとおり、全天候性の高さもRの魅力だ。
駆動力制御によるヨーコントロールという領域に踏み込んだゴルフR。クラッチ制御で内輪の締結力を弱めるのは結果として後輪2輪の駆動力を低下させるケースもある。また前輪のオープンデフは旋回加速時にフロントトラクション強制力が足りない。これらを完全に制御し、耐久性を確保しながら意のままに操れる走りに仕上げるには、まだ少し時間がかかるだろう。
ランエボが歩んできたように、スーパー耐久の2クラスで速さと耐久性を高めるような取り組みをしてくれたら、加速度的に完成度は高まるはずだ。VW社がそれくらいのアプローチを示してくれるなら、国内マーケットへの訴求力も相当に高まると思うのだが。
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みんなのコメント
でも皆限界走行させるわけでもないからな
・海上では、クルーザーを一台
というバランスが一番良い。
車だけ5台持っていても、ガレージから出た道路環境が同じだから
世界観はほとんど変わらない。
そうなると、このゴルフR、AMG(非SUV)、M(非SUV)ポルシェ(非SUV)あたりを1台所有するのは良いと思う。レクサスのFマークを買うくらいなら、ドイツ勢を買っておいて、壊れたら直すくらいが良いかと思う。