フェラーリが、2020年シーズンを戦うニューマシンSF1000を発表した。
このSF1000という名称は、黎明期からF1に参戦し続けているフェラーリが、今季1000レース目の出走を迎えることから命名されたものだ。赤と黒で塗り分けられたマシンは、マットなカラーリングを施されており、昨年のSF90と同じような印象を受ける。フィリップ・モリスの『Mission Winnow』ロゴも引き続き、マシンに掲げられている。
■フェラーリ、新車『SF1000』を発表。1000レース目迎える跳ね馬、”逆襲”なるか
さてマシン自体のデザインに目を向けてみると、昨年型SF90のコンセプトをしっかりと受け継いでいるようだ。特にフロントウイングは、エンドプレート側のフラップが低くなっている、”アウトウォッシュ”型を継承している。エンドプレート後端の切り欠きも、昨年多くのチームが採用した処理だ。
ただそんな中でも、いくつか注目しておきたいポイントがある。
フロントノーズの形状はあまり変わっておらず、ノーズ先端両脇のくぼみ下側をケープ(地面と平行の板状のパーツ)で塞ぎ、トンネルを形成している。これは昨シーズンのシンガポールGP以降、フェラーリが採用した形である。またその後方、コクピット真下にあるターニングベインは前後に長く伸び、複数のスリットが入れられている。これらのパーツにより、フロア下に向かう気流を整えようとしていると思われる。
インダクションポッドの形状は三角形を維持し、サイドポンツーンもこれまで通りスリムに仕上げられている。一方で、サイドポッド周りの空力処理は大きく変化。昨年レッドブルRB15が採用していたものに近いパーツ構成となっている。サイドポッド上部に空いていた開口部も閉じられているようだ。
サイドミラーは、モノコックから真横に向けてステーが伸びており、整流効果も持たせているようだ。ミラー本体にも、上側を囲うように空力パーツがつけられているように見える。
インダクションポッド側面には、2005年のマクラーレンMP4-20で見られたようなホーンウイングを装備。さらにその後方にはTウイングが搭載されている。どちらもリヤウイングへの気流を整える効果があると考えられる。
マシンの後部、特にフロアに近い部分は過激にえぐりこまれており、かなりタイトにパッケージングされている様子。この点について、かなりの努力が注がれたと、ドライバーのセバスチャン・ベッテルは示唆している。
チームは空力以外に、サスペンションも重点開発ポイントに挙げているが、公開された画像では大きな変化は見受けられない。近年、サスペンションアームを地面と極力並行にし、アップライトに角状のピボットを設けて連結するレイアウトを採用しているチームも多いが、フェラーリはそういった手法を採用していない。それでも、サスペンションアームは無理のない下反角が維持されている。
見た目に劇的な変化はなかったものの、SF90とは全く異なるコンセプトになっているというSF1000。もちろん、チームもまだ手の内は明かしていないだろうし、開幕までにアップデートが施され、全く別物のマシンとなっている可能性も十分ある。まずはテストでどんな走りを見せるか注目だ。
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