■アルミや樹脂のボンネットにはマグネットが付かない!?
免許を取得して1年未満のドライバーがつける「初心者マーク」や、70歳以上のドライバーが装着を推奨されている「高齢者マーク」は、マグネットゴム式でボンネットに貼り付けたり、吸盤タイプを窓に装着しているのが一般的です。
なんで教えてくれないの? 教習所では習わない暗黙のルールとは
しかし最近は、それらのマークを装着しにくいクルマが増えているようです。その場合、どうしたら良いのでしょうか。
初心者マークとは、正式名称を「初心運転者標識」といい、制度が導入されたのは1972年で、50年近い歴史を持つ標識です。
道路交通法第71条の5で「運転歴が1年に満たない者は表示する義務がある」標識とされており、原則として、クルマの前後に地上0.4mから1.2mの範囲内の見えやすい位置にマークを掲示する必要があります。
なお、運転歴1年未満なのに初心者マークを掲示していないと、違反点数1点と反則金4000円が科されます。
一方の高齢者マークは、「高齢運転者標識」が正式名称で、1997年に制定された比較的新しい標識となります。
原則として70歳以上のドライバーに掲示の努力義務があり、75歳以上のドライバーには掲示義務として制定されていますが、75歳以上への義務に関しては施行が遅れているのが現状です。
初心者マークや高齢者マークの貼り付け位置として、フロントのボンネットとリアのトランク部分やバックドアにつけるのが一般的です。
過去にはステッカータイプだった時期もありましたが、ドライバーが変わるたびに取り外しができないため、脱着がしやすいマグネットゴム式が現在の主流になっています。
しかし、このマグネットゴム式マークが使えない車種が出てきました。それがアルミ製ボンネットや樹脂製ボンネットを採用したクルマです。
トヨタ「プリウス」は2代目以降のモデルはアルミ製ボンネットを採用しているため、マグネットゴム式が使えません。また、ダイハツ「タント」(3代目)は、ボンネットやバックドアが樹脂で、マグネットゴム式が装着不可となっています。
その反面、リアウインドウの内側から取り付ける吸盤タイプをフロントウインドウに使用すると、これも違反になってしまいます。
フロントガラスには検査標章(車検の期限が記載されたシール)やアクティブセーフティ関連のカメラ、ドライブレコーダー、ナビやオーディオなどのプリントアンテナなどしか装着してはいけないことになっているのです。
マーク類を取り付けしづらいクルマが増えているなかで、これから流行りそうなのが何度でも付け外し可能なシールタイプです。
マグネットゴム式ほど取り外しが簡単なわけではありませんが、シールタイプならボンネットやバックドアの材質に関係なく掲示でき、何度でも貼り直しできる利点があります。
■マークのつけっぱなしはシミの原因に!?
クルマの前後のボディに装着しなければならない初心者マーク、高齢者マークですが、装着したままで放置するとトラブルの可能性があるといいます。
都内のカーショップの整備担当であるH氏は、次のようにいいます。
「マグネットゴム式にしてもシールタイプにしても、長期の放置は控えたほうがいいと思います。とくに駐車場が屋外の場合は常に日光や雨風などにさらされている状態なので、その部分だけマスキングされた状態になります。免許取得後1年が経過して、いざ初心者マークを外したら、その形でシミになってしまうケースが多いのです」
直射日光による日焼けは想像以上で、まるでサングラスをしたまま日焼けした人のように、初心者マークの形がボディに残ってしまそうです。
またマグネットゴム式を長期間放置しておくと、日焼け跡が残るだけでなく、熱などによって固着してしまうケースもあるといいます。
「装着した跡が残ってしまうと、キズ消しなどの処理とは違い、同じボディカラーを統一させるのは非常に難しいです。最終的にはボディパネル全体(ボンネットごと)を再塗装しないと、色が合わなくなってしまうことも多いです」
では、ボディに日焼け跡を残さないためには、どうするべきなのでしょうか。
「もっとも手っ取り早いのは、乗るたびにマークを貼り付ける方法です。降りたらマークを取り外してグローブボックスやドアポケットなどに収納しておくだけで、日焼け跡のシミを回避できます。同じように、洗車のときもマークは取り外してから洗ってください。
とくに最近は、高齢者ドライバーが装着したままの状態にされているケースが多いようです。シミの有無は下取りにも多少は影響する可能性もあるので、ご注意ください」
※ ※ ※
初心者マークは免許取得から1年以内は装着義務のあるものだけに、外すのが面倒なのも事実ですが、クルマを良い状態に保つためには、乗るとき以外は取り外しておいたほうが無難です。同様に、俗にいう「ステッカーチューン」も日焼けには注意が必要です。
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みんなのコメント
いつからか車体にも貼り出した
各メーカーのステッカーはウインドーに貼ってあるので安全上の問題ではない
輸入元では無くなったので、気にしなくなったのか
ヤナセに行ったら聞いてみよう