スパコンの演算能力を利用
text:Jesse Crosse(ジェシ・クロス)
【画像】タイヤの存在感がすごい!【道なき道を走るオフロード車3選】 全118枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
高度なドライビング・シミュレーターは、クルマの開発に欠かせないものとなっており、今やエンジニアはシャシー開発の大部分を「ドライバー・イン・ザ・ループ」(DIL)シミュレーションで行うことができる。
彼らが使用しているツールは、一般的なゲーム機よりもはるかに優れており、物理的な試作品を作成する前に、サスペンションの設定やブッシュの種類などを試すことができるレベルにまで達している。
メーカーにとっては、スピードアップとコスト削減という明らかなメリットがあるだけでなく、環境面でもメリットがある。業界全体で何千kmものテスト走行を削減し、製造時に必要なエネルギーと排出ガスを削減し、試作品の廃棄物も軽減できる。
現在、タイヤメーカーも同様の道を歩んでいる。ファルケンは、スーパーコンピュータ「富岳」を使って、タイヤの経年劣化による性能低下を防ぐ「性能維持技術」の改良に着手した。
コンピュータによるシミュレーションにより、タイヤに何が起こっているかを化学的・分子的なレベルで評価し、その変化を制御することで新品同様の性能をより長く維持することができる。
最新の富岳は、毎秒44京2010兆回の計算を行うことができるという、驚異的な演算能力を誇る。一般的なデスクトップPCやノートPCに搭載されているCPUが1個なのに対し、富岳は15万8976個のCPUを搭載している。名前の由来となっているのは日本が誇る名峰、富士山だ。
富岳は竜巻の予測、津波や地震のシミュレーション、新型コロナの感染拡大防止のためにマスクが及ぼす効果の評価などに使われている。自動車業界では、燃料電池やバッテリーの開発、永久磁石式モーターに必要なレアアースの削減などに利用されている。
最新のテスト装置でリアル体験
コンチネンタルも、米ノーフォークに本社を置くアンシブルモーション社のDILシミュレーター「デルタS3」を間もなく使い始める予定だ。
S3は、実物大のキャビンで完全没入型のドライビング体験を提供する、ゲーマーにとっては夢のような装置だ。レールの上を移動し、前後方向に5m、横方向に4m進むことができる。加速や方向転換も非常に速く、車線変更操作、タイトなコーナー、ロングコーナー、さまざまな路面、気象条件などの影響をドライバーにリアルに与える。
テストする車両のタイプやタイヤのコンパウンド、トレッドデザイン、構造などのデータを設定することができる。S3は、2022年にドイツのハノーバー近郊にあるコンチドロームで運用を開始する予定だ。
また、コンチネンタルは、持続可能な素材をタイヤに使用することを検討しており、このシミュレーターによって、何が有効で何が無効かをバーチャルな環境で迅速に判断できるようになると期待している。しかし、富岳もデルタS3も、デジタル技術に頼りすぎているわけではない。どちらにおいても、使う人間のスキルと経験に依存しているのだ。
コンチネンタルの目標は、テスト用タイヤの製造数と消耗数を年間1万本ずつ削減することだ。
小話:クルマから自転車を守る
コンチネンタルと、ドイツに拠点を置く電気通信企業ドイツテレコムは、クルマから自転車を守るための衝突警告システムを開発している。
GPSと加速度センサーをベースに、クルマと自転車の相対的な位置と加速度をセルラーネットワーク経由でクラウドに送信する。5秒以内に衝突が起こりそうな場合は、双方に警告が出される。
このシステムでは、できるだけ早く情報を伝達するために、常にクラウドネットワークの中で最も近いコンピュータを使用する。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?