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【そっくりだけど】メルセデス・ベンツEQAとGLA、違いは 数値で立ち位置を知る

掲載 更新 10
【そっくりだけど】メルセデス・ベンツEQAとGLA、違いは 数値で立ち位置を知る

メルセデスAMGとGLAの中間?

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)

【画像】日本発売EQA【GLAやAMGモデルと比べる】 全204枚

editor:Taro Ueno(上野太朗)

メルセデス・ベンツのEQブランドから2モデル目となる純電気自動車のEQAが、2021年4月26日よりついに発売となった。

EQAは、EQブランドのAクラス相当のモデルということで、言ってしまえばエンジン車であるGLAとの兄弟車ともなる。

そこで、EQAとGLAの関係を数字でもって比較し、EQAのポジションを考えてみたいと思う。

まず、寸法だ。EQAは全長4465×全幅1835×全高1625mm。これはGLAのベース車となるGLA 180の4415(AMGライン装着時は4440)×1835×1620mmとかなり近い。ほぼ同格といっていいだろう。

次の注目はグレードだ。

今回発表されたのは、ただのEQAではなく、「EQA 250」というグレードであった。価格は640万円だ。注目点は「250」にある。

メルセデス・ベンツは、モデル名の後にくる数字で、そのグレードのパワー感を示している。従来のイメージでは、2.5L相当のガソリン・エンジン車に該当する。

ちなみにエンジン車であるGLAは、現在、GLA 180(495万円)、GLA 200 d 4マティック(503万円)、メルセデスAMG GLA 35 4マティック(702万円)、メルセデスAMG GLA 45 S 4マティック(895万円)が販売されている。

そして、新たに登場したEQA 250は数字的にも価格的にも、ちょうどGLA 200 d 4マティックの上、AMGモデルの下に収まっている。

まさに絶妙な価格設定だ。通常のGLAモデルとしては最も高いが、AMGほどではないというのがEQA 250ということだろう。

動力性能などを比較すると……

動力性能に注目してみると、EQA 250は最高出力140kW(190ps)/最大トルク37.7kg-mのモーターをフロントに搭載する。ガソリン・エンジン車の2.5L相当というよりも、若干、パワフルな数字だ。

それに対して、ガソリンの1.3LターボのGLA 180は、最高出力100kW(136ps)/最大トルク20.4kg-m。

そしてGLA 200d 4マティックは、2Lのディーゼルで、最高出力110kW(150ps)/最大トルク32.6kg-mとなる。やはり、EQA 250の方がスペックでは上。ここでも一般のGLAシリーズの中で、EQA 250が最強となる。

しかし、AMGモデルと比べると、やはりEQA 250は格下だ。

メルセデスAMG GLA 35 4マティックは2Lのガソリン・ターボで、最高出力225kW(306ps)/最大トルク40.8kg-m。

そして最強モデルとなるメルセデスAMG GLA 45 S 4マティックは、同じく2Lのガソリン・ターボで、最高出力310kW(421ps)/最大トルク51.0kg-mとなる。

面白いもので、動力性能でも、EQA 250は、一般のGLAとAMGの間となるスペックが与えられていたのだ。

では、最後に航続距離を比較してみたい。EQA 250は66.5kWhの電池を搭載し、最高422km(WLTCモード)の航続距離を実現する。

では、エンジン車の航続距離はいかがなものなのか。

GLA 180の燃費性能は14.1km/L(WLTCモード)で、燃料タンクは43L。つまり、14.1km/L×43Lで606.3kmの航続距離となる。

GLA 200 d 4マティックは16.5km/Lでタンクが51L。航続距離は841.5kmとなる。

AMG 35 4マティックは、11.6km/Lでタンク51Lとなり、航続距離は591.6km。

AMG 45 S 4マティックが10.4km/Lのタンク51Lで530.4km。

残念ながら、航続距離ではEQA 250が最小となってしまった。この点がEVのデメリットといえるだろう。

航続距離 兄貴分EQCとも比べる 

では、最後に先行して発売されているEQC 400 4マティックとEQA 250を比較してみたい。

EQC 400は、Cクラス相当ということで、EQA 250よりも格上だ。寸法的にも、EQC 400は全長4770×全幅1885×全高1625mmと、EQA 250よりも全長で300mm、全幅で50mmも大きい。

しかも、EQC 400の「400」というグレード名でも上位を意味する。

EQC 400の価格は895万円。搭載するリチウムイオン電池は80kWhで、ツインモーターによる最高出力は300kW(408ps)/最大トルク78.0kg-m。

価格が640万円で、電池が66.5kWh、最高出力140kW(190ps)/最大トルク37.7kg-mというEQA 250と比べると、EQC 400の性能は2倍以上、圧倒的なまでだ。

しかし、面白いのは航続距離だ。なんとEQC 400の航続距離は400km(WLTCモード)にとどまる。この点は航続距離422kmのEQA 250が上回るのだ。

これは重い電池をたくさん積み、しかもモーターも2つあるEQC 400が重量面で圧倒に不利だということだ。

さらにボディが大きいので空力的にも分が悪い。効率という面では、小さなEQA 250が上回るというわけだ。

EQシリーズのトップバッターとして登場したEQC 400に対して、EQA 250は、サイズも価格も動力性能でも下になる、まさに弟分だ。

来年になれば、EQAの兄弟分となるEQBも日本に導入されるという。新たな兄弟は、どんなポジションが与えられるのか。来年の登場が楽しみだ。

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みんなのコメント

10件
  • Aクラスも色々増えたね
    昔のおにぎりが懐かしい
  • GLCクーペに乗ってますがEQシリーズのフロントマスク、リア共に私的にはあまりいいとは思えない。

    値段も無駄に高すぎる。
    EVに手を出すのはまだだいぶ先かな。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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