陸自に「小型トラック」なる装備は存在しない?
トヨタ自動車は「ジャパンモビリティショー2025」で、新型「ランドクルーザーFJ」を日本初公開しました。
同車はランドクルーザーシリーズでは最小のモデルとなるため、「ミニランクル」や「最小ランクル」と呼ばれています。そのような新型車が世間を賑わせるなか、防衛装備庁はトヨタ自動車と「小型トラック(安全技術等適用車)試験用」に関する契約を締結しています。
契約日は2025年3月31日、2両を総額2217万3800円で調達することが決まっています。気になるのは、この「小型トラック(安全技術等適用車)試験用」が具体的に何を指すのか、という点です。
2025年現在、陸海空の自衛隊に「小型トラック」という名称で調達されている装備はありません。最も近いものとなると、陸上自衛隊で広く使われている1/2tトラック、かつて「73式小型トラック(新)」と呼ばれていた車両でしょう。
このため、調達の目的は新型の1/2tトラックを導入するための前段階ではないか、という疑問が生じます。
防衛装備庁に確認したところ、この車両は「現在、民間車に搭載されている『安全技術』について陸上自衛隊車両への適否を確認するためのもの」であり、入札の結果、トヨタ自動車が落札し契約に至ったものだということが判明しました。
つまり、この「小型トラック(安全技術等適用車)試験用」とは、民間オフロード車に自衛隊専用の管制灯火などを取り付けた試験用車両とのことです。
自衛隊の車両は、専用開発の1/2tトラックや3 1/2tトラックはもちろん、市販車ベースの車両であっても、独自の艤装が施されます。特に重要なのが、夜間戦闘などで使用する際に、ごく小さな光しか漏れないようにする「灯火管制(BOライト)」スイッチの増設と専用ライトの装備です。
今回の調達の目的は、民間車に搭載されている先進的な安全技術(衝突被害軽減ブレーキやレーンキープアシストなど)と、自衛隊が用いる専用装備(灯火管制など)を同時に搭載しても、システム的に問題が発生しないかを試験することにある模様です。
試験車両はトヨタの「ランドクルーザー」で確定
防衛装備庁によると、このたび契約を結んだ民間オフロード車はトヨタ製の「ランドクルーザー」で間違いないとのことです。ただ、ランドクルーザーのどのモデルかまでは不明でした。
車両の仕様書では、全長5400mm以下、全幅1900mm以下、全高1960mm以下、乗車定員は5名以上、エンジン形式は水冷4サイクルが求められています。
現用の1/2tトラックのサイズは全長4140mm、全幅1765mm、全高1970mm、乗車定員は6名、エンジンは排気量2.4リッターの水冷4サイクル直列4気筒DOHCターボディーゼル(2013年以前のモデルは排気量2.8リッターの水冷4サイクル直列4気筒SOHCターボディーゼル)を積んでいます。
一方、「ランドクルーザーFJ」は全長4575mm、全幅1855mm、全高1960mm、乗車定員は5名です。なので、全長や全幅はひと回り大きくなります。
そこで、もう1車種近いサイズとして候補になりそうなのが、日本未発売のモデル「ランドクルーザー70」の3ドアバージョンです。
「ランドクルーザー70」のショートボディ仕様である同モデルは、全長4235mm、全幅1870mm、全高1910mm、乗車定員は5名で、全幅こそ「ランドクルーザーFJ」より若干大きくなるものの、全長は現行の1/2tトラックにだいぶ近くなります。
なお、エンジンは「ランドクルーザー70」の場合、2.8リッター水冷4サイクル直列4気筒ターボディーゼルの設定があるため、その点で自衛隊の燃料体系に合うほか、防衛装備庁の仕様書にも合致します。
防衛装備庁では、「小型トラック」という名称は、現在使用されている1/2tトラックを含む小型のトラック全般を示す一般名詞として使ったと説明していましたが、「ランドクルーザー」をベースにしていることを考えると、陸上自衛隊の次期小型車両の選定に向けた第一歩となる可能性は十分にありそうです。
なお、納入後の各種試験は、防衛装備庁ではなく陸上自衛隊のみで実施される予定で、具体的な実施部隊は検討中とのことでした。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
1.2リッターエンジン搭載で「400馬力オーバー」! 日産の斬新「MRスポーツカー」に反響殺到! 「本当に美しい」「元祖e-POWER!?」の声も! 全長4.4m軽量ボディのインフィニティ「エマージ」米国モデルに熱視線!
なぜ日本のEVバスは「中国BYD」だらけ? 国内企業が勝てない“価格と実績”の壁
購入後「1年以内に売られる新車」トップ10! 早期売却の背景に何が起きているのか?
葛飾区長が「失敗」宣言? 「青砥駅」の機能不全と空白30年──交通結節点が立石再開発に飲み込まれる日の現実味
「おい信じられるか? ここ全部“海”だったんだぜ…?」 高速道路の“ナゾの橋”の下で“遺構”を発見! 周りは千葉の住宅街!?
なぜ日本のEVバスは「中国BYD」だらけ? 国内企業が勝てない“価格と実績”の壁
まだやってるんすか!? 「ナンバープレートの封印にペットボトルのキャップ」取り締まられたら恐ろしいことに
1.2リッターエンジン搭載で「400馬力オーバー」! 日産の斬新「MRスポーツカー」に反響殺到! 「本当に美しい」「元祖e-POWER!?」の声も! 全長4.4m軽量ボディのインフィニティ「エマージ」米国モデルに熱視線!
「やっぱトヨタはすげぇよ…」新型スーパーカー『GR GT』発表にSNSは興奮の渦!「V8ツインターボはあつい!」「会長は国宝」など絶賛
290万円の「デリカミニ」登場で“価格天井”が崩壊。なぜ軽自動車の“高価格化”が止まらないのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
これからはランクルと言われるようなってまうんかな。
ついにクーラーが付いたと隊員が喜んでいた車の後継か・・・
歳を取った筈だわ