東京アイビーを作るエッセンシャルズ──MASU 新鋭デザイナーがアイビーをテーマに選んだ理由 vol.5

時代を経ても色褪せないアメリカ・メイドの超定番から、現代のムードを纏うモダンにアレンジされた新定番まで、東京アイビーを作るうえで欠かせないアイテムを一挙紹介！

「FASHION PRIZE OF TOKYO 2024」を受賞したことも記憶に新しい「MASU」が、2025年春夏コレクションのテーマとして選んだのがアイビーだ。注目のデザイナー、後藤愼平はなぜ、今、アイビーに注目したのか？ その理由を聞いた。「日本のメンズファッションの原点を探ってみると、やはり行き着いたのはアイビーでした。アイビーの発祥はアメリカですが、日本人が独自の感覚でアレンジして文化として定着させた。それが日本人が見出したヴィンテージデニムなどの流れと似ていて面白いと思ったんです。デザインに落とし込む時は色や柄などなるべくアイビーの匂いを残すことを考えました。その一方で、ルールに縛られず、リスペクトしながらも自由に遊ぶことを意識しました。アイビーが日本に入ってきた時は相当に尖ったファッションだったでしょうから。VANとコラボしたのも日本のアイビーを意識してのことです。アイビーにはいつの時代も変わらない共通したイメージがあります。だからこそそれをベースに遊ぶことができる。それが僕にとってのアイビーの魅力ですね」

SHINPEI GOTO1992年生まれ、愛知県出身。2014年、文化服装学院を卒業後、ライラに入社し、インハウスレーベルの企画生産に携わる。2018年秋冬に、MASUのデザイナーに就任。