2026年のスーパーGT開幕に向け、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は、2025年のスポーティングレギュレーション、参加規定、プロモーション規定等をメディア向けに公開した。大きな変更内容をまとめた。2025年中にブルテンとしてスポーティングレギュレーションに反映されたものも2026年には盛り込まれている。主要な変化点をまとめた。
●参加規定9『参加拒否および罰則』 性能調整等への過渡な発信は禁物
3月末まで続く空力開発。岡山メーカーテストで見られたGT500車両に昨年までと異なる外観
これまでも参加規定の中には、『参加拒否』という項目があり、シリーズの秩序や慣習を無視し混乱を引き起こしたり、他者に暴力行為を行ったりといった者に対し、GTAおよびオーガナイザーは参加拒否を行うことができたが、2026年から新たに『罰則を課すことができる』という一文が加わった。
この中には、新たに参加拒否または罰則を課すことができる者として「メディアやソーシャルネットワークも含めた公的な場を通じて、本シリーズの規定や参加条件に影響を与えようとしたり、恣意的な主張を繰り返したりする者」という一文が加えられている。昨今の情勢を鑑みたものと言えるだろう。
なお、第24条の性能調整の項にも「メーカー、競技参加者、ドライバー、およびそれらのエントリーに関連する個人または団体は、特に公的な声明、メディア、ソーシャルネットワークを通じて、BoPの設定に影響を与えようとしたり、そのプロセスまたは結果についてコメントしたりしてはならない。違反した場合は競技会中いかなる時でも(レース後も含めて)罰則が課される」という文章が加えられている。
●第3条『競技参加者の遵守事項』 ドライバーと監督の兼任はリザーブ以外不可
この項目の中には、競技参加者、およびチーム監督に関する項目が記されているが、新たに第3条3の中に「ドライバーがチーム監督を兼務することはできない。ただし、チーム監督をリザーブドライバーとして登録申請する場合はその限りではない。リザーブドライバーの申請手順は付則-11に準ずる」という一文が加えられた。
名目上ドライバーと監督を兼ねるチームもあったが、2026年からは厳密にレギュレーションとして禁じられている。
●第10条『登録』 スーパーGT以外のレース参戦時には公示
この第10条はスーパーGTへの参加、登録に関するものだが、第10条3.の「2名のドライバーの組み合わせは次競技会において1名まで変更することが許される」とされていた項目に、「但し、特別な事情による申請が提出された場合、GTAの判断で2名の変更を認める場合がある」という文章が加えられた。
また第10条4.には「GTAが認可した場合を除き、参加車両が本シリーズ以外のレースに参戦することは認められない」とされていたが、これに「その認可は、当該大会開催日の3カ月前までに公示されるものとする」という文章が記された。
実際に2025年には、GOODSMILE RACING & Team UKYOがスーパーGT使用車両のカラーリングを変更してIGTC鈴鹿1000kmに出場したが、この際も出場認可がGTAからブルテンで公示されている。
●第22条『車両とエンジン』 GT500車両の年間エンジン1基が明文化
GT500クラス、GT300クラスの車両に関する第22条の中では、第22条4.の「GT500使用エンジンの制限」の中で「エンジンを交換した場合、交換したエンジンの封印は取り外される。1競技車両が保有できる封印エンジンは1基のみとする」とされた。すでに2025年9月にGTアソシエイションの坂東正明代表から、2026年からはGT500クラスのエンジンが年間1基になることが発表されており、それが明文化された。
●第23条『サクセスウエイト制』 GT500にもサクセス給油リストリクターを導入
スーパーGTを盛り上げるひとつがサクセスウエイトだが、2026年はGT500クラスでサクセスウエイトの仕組みが変わっている。2025年から、GT300クラスではウエイトが50kgを越えた場合、給油時の流量を制限する『サクセス給油リストリクター』が導入されているが、これがGT500クラスにも採用された。
数値は別途ブルテンで提示されるが、サクセスウエイトが68kgを超えるとサクセス給油リストリクターが適用される。一方、これまで走行時の燃料噴射量を制限しパワーを抑制する燃料流量リストリクター(燃リス)は3段階で下がっていたが、51kgからは88.0kg/h(昨年までで言う1リスダウン)で一定となった。これまでとは戦い方が少し変わってきそうだ。
GT500クラス 2026年サクセスウエイト
課されたサクセスウェイト/0-50kg/51-67kg/68-84kg/85-100kg
車載ウェイト/0-50kg/50kg/50kg/50kg
燃料流量リストリクター/90.2kg/h/88.0kg/h/88.0kg/h/88.0kg/h
サクセス給油リストリクター/–/–/設定1/設定2
※設定値はブルテンで公示
●第27条『ピットエリア』 メカニックの負担を軽減
ピット作業等に関する項目を記した『第27条 ピットエリア』の中には、第27条2.に「すべての作業要員は、作業エリアにおいてその役務を行う際、以下に記された装備品を正しく着用し、作業中は肌の露出をしてはならない」とされていた。装備品とは耐火炎スーツ、耐火炎グローブ、ヘルメット、ゴーグル等で、タイヤ交換の場合はバラクラバ、給油担当はさらにフルフェイスのヘルメットを着用しなければならなかった。
ただ2026年のスポーティングレギュレーションでは「決勝レースを除くすべての走行セッション(公式練習、FCYテスト、サーキットサファリ、公式予選、決勝前ウォームアップ走行、スタート進行)における作業エリアとピットボックス間の車両移動に関わる作業、ならびにスタート進行中のグリッド上での作業を行う際はメカニック装備品の着用義務を免除する」と記された。給油を行う決勝以外は装備を軽減できる。
この変更は夏季のレースにおいてはメカニックの負担軽減に繋がるはずだ。
●付則12『競技車両番号』 チャンピオンナンバーについては登録後は変更不可
スーパーGTでは、GT500クラスの前年チャンピオンがカーナンバー『1』を、GT300クラスチャンピオンはカーナンバー『0』を使用できるが、このふたつの番号について「『1』『0』を使用する場合、公式登録申請書提出の際に希望ゼッケン欄に明記しなければならず、公式登録申請書提出締切以降は変更することはできない」と記された。
2025年はJLOCが公式テスト時に当初登録していた『88』から『0』に変更していたが、これはNGパターンとなりそうだ。
[オートスポーツweb 2026年02月12日]
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