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「しまってたバイク、久々に乗ろう」←「税金さかのぼって取ります」一体なぜ!? 自治体も警告 不思議な「法の落とし穴」

掲載 更新 192
「しまってたバイク、久々に乗ろう」←「税金さかのぼって取ります」一体なぜ!? 自治体も警告 不思議な「法の落とし穴」

「乗らないので税金ストップ」の便利な制度 しかし…

 クルマやバイクの保有にかかる「自動車税」「軽自動車税」は、年間の走行距離にかかわりなく、支払わなくてはなりません。たとえば1500ccのクルマの場合、年額3万500円の自動車税(自家用ガソリン車、初度登録2019年10月1日以降13年以下)がかかります。400ccのバイク(初度登録後12年まで)では、軽自動車税が年間6000円。さらにそれぞれ、車検ごとに「重量税」も課せられます。

【え…!】廃車にすると「罰金取ります」って言ってるんだが…(画像)

 ただこの自動車税、軽自動車税については、「クルマやバイクを“所有”していても、課税されない方法」があります。それは「一時登録抹消」という制度の活用です。

 一時登録抹消とは、登録を受けているクルマやバイクの使用を一時中止する際に利用できる制度で、必要な書類を揃え、管轄する運輸支局等に申請しナンバープレートを返納すれば、自動車税と重量税の納税義務は停止され、また車検も不要となります。

 申請にあたっては、書類のほか、手数料350円が必要となります。また使用を再開するときには、軽二輪以外はあらためて車検を受けた上、クルマの場合は自動車保管場所証明(車庫証明)の申請、標章交付手数料の納付など、手間と費用がかかります。ただそれでも、一時中止の間の自動車税や重量税の“節税”を考えると、負担は非常に軽微です。

 もし自宅などにクルマやバイクを止めておくスペースを確保できる人であれば、たとえば子どもができて不便になったスポーツカーを一時登録抹消し、日常遣いにミニバンなどもう1台のクルマを購入すれば、コストをかけずに所有を続けることができるのです。

 ところがこの一時登録抹消の枠組みから外れているクルマやバイクがあります。それは「小型特殊自動車」、そして排気量50cc以下(2025年4月以降の排気量125cc以下で最高出力4.0kW以下の新基準原付)の「原付一種」と50cc超125cc以下の「原付二種」を合わせた「原動機付自転車(以下、原付)」です。

 一時登録抹消は道路運送車両法で定められた制度ですが、同法には、これらふたつについて言及がありません。

 そのため、それ以外のクルマやバイクのように「使わない間、税金も払わない」という“当たり前のこと”が許されず、「いつか家族が乗るかも」と、乗らずに所有しているあいだも、「軽自動車税をずっと払い続けなければならない」のです。

自治体は「脱税許さぬ」厳しい姿勢 なぜ原付だけ?

 小型特殊自動車は農耕用や土木作業用のクルマであり、一般の人にとってそれほど身近なものではありません。しかし自転車よりも行動範囲が広く、クルマよりも手軽なことから“日常の足”として活用される原付については、困った問題となります。

 そして軽自動車税の徴収を担う市町村は、こうした原付への軽自動車税の課税について、“逃げ得”を許さないという姿勢を示しています。

 たとえば埼玉県春日部市は、「いったん廃車にした原付が課税基準日となる4月1日をまたいで同一名義人(または同居の家族名義)で再登録された場合、その間の軽自動車税がかかる」としています。さらに「公道を走る予定はなく、コレクションとして所有するため、税金がかからないよう廃車手続きするといった場合は、廃車を認めない」としています。

 加えて同市は「軽自動車税の課税を逃れるために、原付を所有しているにもかかわらず、一時的に廃車の手続きをした場合、地方税法第463条の22の規定により『100万円以下の罰金刑』が科される場合がある」とも警告します。

 一方、愛知県犬山市は、4月1日時点での原付の所有者に対して「公道を走行しない車両であっても課税対象となる」「廃車の手続きをしていたとしても、廃車処分や譲渡をせずに所有していた場合は、廃車手続きを無効と見なして引き続き課税する」と、同市ウェブサイトの「よくある質問」で回答しています。

 ただここで考えたいのは、原付の税金は年額2000円~2400円と、少額であることです。

 約620万台の原付の保有台数のうち、実際には使われていないものを課税対象から除外したところで、大きな影響があるとは思えません。またこの少額の税金を「脱税しているかどうか」で市町村が個別に調査することは考えにくく、またそうした調査および追徴課税が市町村の財政にプラスの影響を与える可能性は小さいと考えられます。

 そして一方では「また使うかも知れないけど、毎年の納税が面倒だから」と、登録一時抹消が可能であれば将来に残すことができた原付が廃車となり、“資源のムダ”につながった例もありえるはずです。

 いずれにせよ、クルマやバイク(道路運送車両法での軽二輪、小型二輪)と同等の乗りものでありながら、原付について登録一時抹消が認められないのは、非常に不合理と言えます。目立たない“法律の穴”ではありますが、国にはぜひとも対処をお願いしたいところです。

文:乗りものニュース 植村祐介(ライター&プランナー)
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みんなのコメント

192件
  • yow********
    ここまで細かく、規則作って罰金まで取るなら国会議員の使途不明金も罰金取ろうよ
    俺はいいけどお前は駄目ってやり方が蔓延し過ぎだと感じる
  • aiwolf
    NHKと同じ考えやなぁ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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