世界耐久選手権(WEC)第6戦スパ6時間の決勝レースが行なわれ、7号車トヨタTS050 Hybridが優勝。8号車も2位に入った。
コロナ禍の影響で6ヵ月以上中断されていたWECは、スパ・フランコルシャンでシーズン再開レースを迎えた。
■F2バルセロナレース1:松下信治、18番手スタートから驚異の大逆転優勝! 角田裕毅は4位
ル・マン24時間レースの前哨戦とも言えるこのレースに、トヨタTS050勢はローダウンフォース仕様パッケージを投入。ジネッタ勢は前戦に引き続き欠場した一方、バイコレス4号車が参戦。LMP2クラスのユーラシア・モータースポーツ35号車からは、山中信哉がエントリーした。
予選では、レベリオン1号車がポールポジションを獲得。サクセス・ハンディキャップが1周3秒以上と重いトヨタ勢は、ランキング2番手の8号車が2番手、ポイントリーダーの7号車は3番手スタートとなった。
決勝前のスパ・フランコルシャンは激しい雨に見舞われ、ヘビーウエットのコンディション。しかし決勝スタート時刻までには雨が止むという”スパウェザー”の中、セーフティカー(SC)先導で6時間のレースがスタートした。
約14分ほどのSC走行の後グリーンフラッグ。その直後、トヨタ勢はハイブリッドの加速力を活かしてすぐさまレベリオン1号車を交わし、早々にワンツー態勢となった。1号車はペースが良くないのか、翌周にはバイコレス4号車にもパスされてしまった。
LMP2クラスはポールポジションのユナイテッド・オートスポーツ22号車が順調にリードを拡大。ハイクラス・レーシング33号車は、山下健太がスタートを担当し、スタートから30分が立ったところでポジションをひとつ上げ、クラス5番手となった。
LM-GTE Proクラスはアストンマーチン97号車が序盤トップに立つもポルシェ、フェラーリも含めた全6台が接近戦を展開。フェラーリ51号車がトップに立つとそのままリードを広げていった。
総合首位を走るトヨタ8号車のスタートを担当したセバスチャン・ブエミは、僚友7号車(マイク・コンウェイ)に対して一時12秒ほどまでリードを広げる快走を見せたものの、突如スローダウン。スピードリミッターが作動しているような、不自然なペースダウンを見せた。しかしその後ペースが戻り首位は維持。7号車との差が3秒ほどまで縮まった。
ほぼ同じタイミングでバイコレス4号車も同じようにペースダウン。こちらもその後ペースが戻ったものの、レベリオン1号車に交わされ総合4番手に後退した。
レース開始から45分が過ぎる頃には、太陽が顔をのぞかせ、路面が急速に乾いていった。レベリオン1号車は早めにピットに入りウエットタイヤを交換。トヨタ8号車はタイヤを交換しなかったが、他クラスではスリックタイヤに交換するチームもあった。
レース開始から1時間を過ぎたところで、LM-GTE Amクラスのアストンマーチン98号車がコースオフ。ランオフエリアで動けなくなってしまった。これを見たレベリオン1号車はピットに飛び込みタイヤ交換。その後、SCが出動した。ハイクラス・レーシング33号車の山下は、SC走行中にスピンを喫しクラス7番手に後退してしまった。
約20分のSC走行の後、レース再開。レーシングラインはほぼ乾いており、トヨタ8号車はピットに戻るSCに続くようにピットインし、2番手に後退した。
レース開始から1時間半を経過しようかという頃、LMP2クラスのトップ争いが白熱。フェリペ・アルバカーキが乗る22号車のユナイテッド・オートスポーツに、ギエド・ヴァン・デル・ガルデの29号車レーシング・チーム・ネザーランドが急接近。テール・トゥ・ノーズの状態になる。
ただそうこうしているうちに、レースディレクターから無線。ターン12(プーオン)付近で雨脚が強まったため、レインライトをフルにするよう指示が飛んだ。
雨が強まりつつある中、22号車と29号車は同時にピットイン。ただ、ウエットタイヤには交換せず、給油のみでピットを後にした。
トヨタ勢もこのタイミングでピットイン。7号車には小林可夢偉が乗り込み、しかもウエットタイヤに交換した。8号車もブレンドン・ハートレーにドライバーを交代。こちらもウエットタイヤを選んだ。
ドライタイヤのままコースに復帰した22号車と29号車は、強まった雨で濡れた路面に足を取られるシーンも散見された。そして残り時間4時間というところで揃ってピットイン……ウエットタイヤを装着した。このピットイン直前に29号車が22号車をオーバーテイク。さらにピット作業の差もあり、2台の差は大きく開いた。
スパ・フランコルシャンはこの頃から暗くなっていき、コース上に降り注ぐ雨量も増えていった。その結果、ウォータースクリーンが大きく立ち上がり、数多くのマシンがコース外に飛び出すシーンがあった。
この雨のため、残り3時間36分というところでセーフティカーが出動。7号車トヨタが手にしていたリードが露と消えた。
残り時間が3時間5分になろうかというころ、セーフティカー出動中ながらトヨタ勢2台がピットストップを実施。そしてその直後、雨脚が弱まったこともあり、残り時間3時間2分ということろから、レース再開となった。
51号車AFコルセを先頭に、各車加速。ただ、路面の水量はまだ多いため、オーバーランするマシンが多々見られた。1号車レベリオンもそのうちの1台で、LMP2クラス上位勢に先行されることになってしまった。
そしてレースはようやく折り返しを迎えた。
その後雨脚はさらに弱まっていき、レコードラインも徐々に乾いていった。
残り2時間20分というところでピットに入ったLMP2クラスの上位2台は、ここでスリックタイヤに交換。その他のマシンも、ピットストップのタイミングでスリックタイヤに交換した。
トヨタ勢も残り2時間15分というところで7号車からピットイン。小林可夢偉からホセ・マリア・ロペスにドライバーを交代した。8号車には中嶋一貴が乗り込んだ。
レース残りが2時間を迎えようかという頃には、路面は完全にドライと言ってもいい状態になった。
なおLMP2クラスでは、ピットアウトした22号車と、コースを走ってきた36号車シグナテック・アルピーヌがサイドバイサイドの状態でラディヨンを駆け上がるという痺れるバトルシーンもあった。
結局は22号車が36号車とのバトルを制して2番手に。そして首位を行く29号車との差を詰め、残り時間1時間22分というところでオーバーテイクを完了。クラス首位に浮上した。22号車をドライブするのは、ポール・ディ・レスタである。
29号車はペースが上がらず、すぐに36号車にも追い詰められてしまう。そしてGTマシンを両サイドからオーバーテイクした直後、超高速のブランシモン手前で並走状態に……しかし36号車のトマス・ローランは左側のタイヤをコース外に落としてしまい、激しくスピン……そのままウォールに激しくクラッシュしてしまった。ローランは自力でマシンを降りることができたが、マシンは左半分が完全に欠損してしまうほど激しい損傷を受けてしまった。これにより、またもセーフティカーが出動することになった。
その間に、サーキット上空には青空が広がり、陽光が降り注ぐような天候となった。まさにスパらしい、気まぐれな空である。
残り57分からレース再開。総合首位を争うトヨタ7号車と8号車の差は約4秒。それ以降は大きく遅れた。LMP2は22号車ユナイテッド・オートスポーツが、LM-GTE Proは97号車アストンマーチンが、LM-GTE Amは83号車AFコルセのフェラーリが、それぞれクラストップでの残り約1時間となった。ただ、特にLM-GTE Proは2番手との差が約1秒の大接戦である。
ただ、総合首位争いも次第に混戦模様になっていく。8号車を駆る中嶋一貴は、7号車との差を1秒、また1秒と削り取っていく。そして残り48分を切った段階で、2台の差は2秒以下になる。
先に最後のピットに入ったのが8号車。残り40分というところでピットに戻り、給油、ドライバー交代、タイヤ交換のフルサービスを受けた。7号車も翌周にピットインしてやはりフルサービス。順位は変わらず、逆に両者の差は若干開くことになった。
残り22分半。LM-GTE Proクラスの先頭を行く97号アストンマーチンが、ラ・ソースで痛恨のミス。オーバーランしてしまい、92号車ポルシェに首位の座を明け渡してしまった。しかもその97号車は、レース残り6分というところでピットストップ……なんとか3番手をキープした。
残り4分、トヨタの8号車もピットイン。燃料を少し注ぎ足し、コースに復帰させた。これで7号車のリードは盤石なモノとなった。
結局7号車トヨタがレースを逃げ切り、今季3勝目。結局143周を走り切った。トヨタ8号車は34秒遅れの2位となった。
LMP2クラスは22号車ユナイテッド・オートスポーツが、LM-GTE Proは92号車ポルシェが、そしてLM-GTE Amクラスは83号車AFコルサがクラス優勝を果たした。
なお山下健太も所属する33号車ハイクラス・レーシングは、LMP2クラス5位。山中信哉もドライブしたユーラシア・モータースポーツ35号車はクラス8位でのフィニッシュとなった。
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みんなのコメント
プライベーターいじめに
せいをだし
トヨタがいる「LMP1」は出走数が4台って・・・・・・・
そのうち2台はトヨタ。
そんなのに優勝してなんの意味があるんだ?
アウディ・ポルシェがいた頃に勝てなかったトヨタが、
アウディ・ポルシェが撤退したら勝ちまくり。
ワークスがトヨタだけになってレベルが異常に低くなった。