2023年のMotoE暫定エントリーリストが発表。大久保光が継続参戦し、全9チーム2台体制で18名が参戦

　2月17日、FIM（国際モーターサイクリズム連盟）は2023年シーズンの電動バイクによるチャンピオンシップ、FIM Enel MotoE World Championship（MotoE）の暫定エントリーリストを発表した。2023年シーズンは全チーム2台体制の、9チーム18名のレギュラーライダーで争われる。

　MotoEは2019年にスタートした、ロードレース世界選手権と併催されている電動バイクによるレースだ。開催5年目を迎えるが、2023年より『FIM Enel MotoE World Cup』から『FIM Enel MotoE World Championship』に名称が変更され、世界選手権の扱いになる。

　マシンは2022年までの4年間、イタリアの電動バイクメーカーであるエネルジカのエゴ・コルセによるワンメイクで争われていた。しかし、2023年からはドゥカティが開発したV21Lが供給され、ドゥカティのワンメイク、タイヤはミシュランを使用してレースが行われる。

　そんなMotoEの2023年シーズンにおける暫定エントリーリストが公開された。まず、チームにおいてはAvintia Esponsorama RacingがMotoEから撤退となったが、Dynavolt Intact GP MotoEとOngetta SIC58 Squadracorseの2チームが1台体制から2台体制に拡大した。

　続いてライダーにおいては、2014年にMoto2クラスのチャンピオンを獲得したティト・ラバット、2019年にスーパースポーツ世界選手権（WSS）のタイトルを獲得したランディ・クルメナッハ、イタリア選手権に参戦していたニコラス・スピネッリとルカ・サルバドーリ、スーパースポーツ300世界選手権（WSS300）で戦っていたミカ・ペレスの計5名のライダーが新たに加わった。

　そして、MotoEに参戦する唯一の日本人ライダー、大久保光も継続参戦する。フル参戦を開始した2021年から2年間所属したAvant Ajo MotoEを離れ、2023年はTech 3 E-Racingから参戦する。チームメイトはMoto2経験者であり、MotoEに復帰参戦するアレッサンドロ・ザッコーネだ。

　2023年シーズンは大久保を含めた計11名のライダーが継続参戦する。なお、2022年の王者ドミニク・エガーターはSBKに転向するため、前年のチャンピオンは不在となるが、MotoE初代王者のマッテオ・フェラーリ、2020年と2021年にタイトルを獲得したジョルディ・トーレスらも引き続き名を連ねている。

　18名のライダーによって争われる2023年シーズンのMotoEは、5月12～14日に開催される第5戦フランスGPで初戦を迎え、欧州各地で史上最多となる全8戦16レースによって争われる。

　また、開幕までに2度のテストも予定されており、3月6～8日の3日間にヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われ、全ライダーが初めてドゥカティV21Lを駆ることになる。

■2023年FIM Enel MotoE World Championship（MotoE）暫定エントリーリスト（18台）
No.RiderTeamMotorcycle3ランディ・クルメナッハDynavolt Intact GP MotoEドゥカティ4エクトル・ガルソDynavolt Intact GP MotoEドゥカティ6マリア・エレーラOpenbank Aspar Teamドゥカティ8ミカ・ペレスRNF MotoE Teamドゥカティ11マッテオ・フェラーリFelo Gresini MotoEドゥカティ19アンドレア・マントヴァーニRNF MotoE Teamドゥカティ21ケビン・ザンノーニOngetta SIC58 Squadracorseドゥカティ23ルカ・サルバドーリOcto Pramac MotoEドゥカティ29ニコラス・スピネッリPons Racing 40ドゥカティ34ケビン・マンフレディOngetta SIC58 Squadracorseドゥカティ40マティア・カサディPons Racing 40ドゥカティ51エリック・グラナドLCR E-Teamドゥカティ53ティト・ラバットOcto Pramac MotoEドゥカティ61アレッサンドロ・ザッコーネTech 3 E-Racingドゥカティ72アレッシオ・フィネッロFelo Gresini MotoEドゥカティ77ミゲール・ポンスLCR E-Teamドゥカティ78大久保光Tech 3 E-Racingドゥカティ81ジョルディ・トーレスOpenbank Aspar Teamドゥカティ