IMSAプレジデントのジョン・ドゥーナンによれば、いくつかの変更が加えられる可能性がある2022年のウェザーテック・スポーツカー選手権において、「理にかなっているのであれば、どこでも」5クラスすべてが参加するレースを開催するつもりであると明らかにした。
2021年のウェザーテック・スポーツカー選手権はLMP3クラスを新設し、DPi、LMP2、GTLM、GTDと5つのクラスにより成り立っているが、予定されている12のレースイベントすべてに、全クラスが参戦するわけではない。
GTDとGTDプロの“階層化”実現には仕様の異なるタイヤ採用もオプションに/IMSA
5クラスすべてが参戦するのは、長距離耐久戦で構成されるIMSAミシュラン・エンデュランス・カップの4レースを含む、5つのイベントのみだ。すなわち、デイトナ、セブリング、ワトキンス・グレン、ロード・アメリカ、ロード・アトランタ(プチ・ル・マン)の5戦である(モスポート戦のキャンセルにより連戦となるグレンでの2戦目にもGTDは参戦可能となったが、スプリント・カップのポイントのみ付与)。
5月16日に行なわれたミド・オハイオ戦はDPi、LMP3、GTDのみでレースが開催された。これはもともと6月にフランスで予定されていたル・マン24時間レースに、GTLMクラスのチームが参戦することを考慮したものだった。
6月12日にデトロイトで開催されるレースはDPi、GTLM、GTDの3クラスによって争われるが、GTLMクラスの選手権ポイントは計上されないことになっている。当初参戦予定だったLMP2クラスは、同日にポルトガルのポルティマオで開催されるWEC世界耐久選手権に出場するエントラントに配慮し、デトロイトから除外されている。
今季はこのほか、9月のラグナセカにはLMP3クラスが参戦せず、続く9月下旬のロングビーチではDPi、GTLM、GTDのみのレースが開催される。
パンデミックの影響によるスケジュール変更が過去のものとなりつつあることから、ドゥーナンは2022年のほとんどのイベントにおいて、より一貫したクラス編成を築くことを望んでいる、と語っている。
「私個人にとって、たしかに多くの学びがあった。2021年のスケジュールを組み直す際、そこには連鎖反応というべきものがあった」とドゥーナンはSportcar365に語っている。
「ル・マンだけではなく、複数のシリーズに参戦している多くのチームがいる。複数のチャンピオンシップにより生計を立てている人々のことは、とてもセンシティブに考えてきた」
「目標は、正常な状態に戻るように、そして理にかなっているのであればすべての場所(サーキット)で5クラス編成のレースへと回帰するよう努めることだ」
なお、2022年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では、GTLMクラスに代わって『GTDプロ』クラスが導入されることが決定している。
2022年に、3または4クラスのみの参戦を維持するイベントがあるかどうかを尋ねられると、ドゥーナンは「可能性はある」と述べた。
「我々は、特定の数のイベント、そして企業パートナーに対してコミットメントをしている」とドゥーナンは説明する。
「そして、チームはスケジュールに沿って特定の数のレースを中心に予算を組んでいる。したがって、彼らのために、我々は明白にそれを維持したいと考えている。ただし、バージニアやライムロック(・パーク)のような(GTクラスのみが参戦する)週末が発生する可能性はある」
「我々はチーム、パートナー、そして我々自身のために、適切なビジネスモデルを維持しようとしている」
ドゥーナンは8月のロードアメリカ戦までに2022年のカレンダーを確定させ、発表することを目指していると語っている。
また、以前に比べてプラクティスが1セッション少ないフォーマットで運営されているウェザーテック選手権の週末のスケジュールについて、IMSAは今後もこの圧縮されたイベント形式を維持するという。
昨年のパンデミック後のイベントから、日曜に決勝がある場合、マシンと機材の搬入は金曜日に設定されており、(以前に比べて)1日分の宿泊コストが削減されている。
「当面の間、このフォーマットを継続する」とドゥーナン。
「2020シーズンをやりとげ、多くのチームがビジネスを続けることができたと複数の人から聞いた。非常に嬉しく、私はそれを誇りに思っている」
「2022年シーズンを見て、以前の伝統的なスケジュールに戻る必要があるかどうかを検討する」
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