現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 新型スバルWRX S4は出力&トルクダウンで旧型より遅くなったのか? 答えはほぼ全域で新型が速くなっている

ここから本文です

新型スバルWRX S4は出力&トルクダウンで旧型より遅くなったのか? 答えはほぼ全域で新型が速くなっている

掲載 108
新型スバルWRX S4は出力&トルクダウンで旧型より遅くなったのか? 答えはほぼ全域で新型が速くなっている

排気量アップなのにパワーで25ps、トルクで25Nmダウン

スバルのスポーツセダン「WRX S4」がフルモデルチェンジを果たし、日本でも正式発売されました。すでに北米仕様は2.4L直噴ターボエンジンにアップデートされているなどの情報が公開されていましたが、日本仕様も同様で、エンジンはFA24型の水平対向4気筒ガソリン直噴ターボ、トランスミッションは「スバルパフォーマンストランスミッション」と名付けられたCVTとなっています。電動化の「で」の字もないピュアな内燃機関のパワートレインを搭載しています。

>>スバル WRXのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる

注目のエンジンスペックは最高出力202kW(275PS)、最大トルク375Nm。2.0Lターボエンジンを積んでいた旧型WRX S4のスペックが221kW(300PS)、400Nmだったことを考えると、排気量が増えているのにパワーダウンするというのは納得いかないというファンも多いでしょうが、理由は環境対応のため、ということです。この時代に、純粋なターボエンジンが残っただけでも良しとするべきかもしれません。

いきなり結論…新型のほうが速いのは間違いない

では、新旧で走りを比較すると新型は遅くなったのか? という疑問が湧きます。今回は千葉県にある袖ヶ浦フォレストレースウェイで新旧WRX S4を比較試乗しました。結論からいえば、新型のほうが速いのは間違いありません。

ポイントはボディ。インナーフレーム構造の採用や構造用接着剤の範囲拡大などにより、新世代プラットフォームは圧倒的な剛性感をもち、スタビライザーの取り付け方法の変更でロール剛性も20%も上がっています。

さらに新しい制御を与えられたCVTはコーナリング中に変速比をホールドしてくれるためアクセルコントロールもしやすくなり、結果としてボトムスピードと脱出速度の向上につながっています。

袖ヶ浦フォレストレースウェイの高速コーナーでのボトムスピードが新旧モデルで10km/hも違っていたといえば、どれほど新型WRX S4のシャシーが速くなっているか伝わるでしょうか。

新エンジンが負けているのは最高出力とトルクだけ

新しい2.4Lエンジンもスペックで劣ってはいますが、実際の速さは変わりません。3コーナー手前の同じポイントで速度をチェックしてみましたが、新旧ともに140km/hで、コンマ差しかないほぼ同じ速度となっていました。

排気量アップした新エンジンはリニアリティの面でも有利だし、エアバイパスバルブ、ウエストゲートバルブのいずれも電子制御タイプになった新型ターボチャージャーのタービンレスポンスも優れ、ブーストの立ち上がりが鋭い新型は中間加速では明らかなアドバンテージを得ています。

なお、最高出力の違いについては最大過給圧の違いが影響していると考えられます。新型WRX S4のブースト圧をメーターで確認すると100kPa程度となっていたのに対して、旧型では150kPaほどに達していました。これだけ違えばピークパワーで25PSの差が出ているのは当然でしょう。旧型のほうがハイブーストですから、エンジンの盛り上がり感は強く、そうした刺激を求めたい人には新型の2.4Lターボはマイルドに感じられるかもしれません。

もっとも、ハードブレーキングでの安定した姿勢、AWD制御も含めてナチュラルに仕上がったハンドリングといった乗り味については、新型にアドバンテージがあります。毎日の運転をより気持ちよく楽しみたいというのであれば、新型への乗り換えを検討する価値は十分にあるでしょう。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
写真1、3、4枚目:新型WRX S4
写真2枚目:旧型WRX S4


関連タグ

こんな記事も読まれています

「マジでカッコいい!」トヨタの大型SUV「新型フォーランナー」に高評価の声! 超タフな「次期型ハイラックスサーフ」のデザインに寄せられた反響とは
「マジでカッコいい!」トヨタの大型SUV「新型フォーランナー」に高評価の声! 超タフな「次期型ハイラックスサーフ」のデザインに寄せられた反響とは
くるまのニュース
サーキットはもちろん、日常のアシとしても魅力的! 「ヒョンデ・IONIC 5 N」試乗インプレッション
サーキットはもちろん、日常のアシとしても魅力的! 「ヒョンデ・IONIC 5 N」試乗インプレッション
月刊自家用車WEB
スズキ「バーグマンストリート125EX」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
スズキ「バーグマンストリート125EX」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
ベストカーWeb
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
ベストカーWeb
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
ベストカーWeb
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
グーネット
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
グーネット
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
AUTOSPORT web
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
グーネット
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
グーネット
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
ベストカーWeb
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
グーネット
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
月刊自家用車WEB
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
AUTOSPORT web
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
ベストカーWeb
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
Auto Messe Web

みんなのコメント

108件
  • 新型が旧型に劣っていたら商品として成り立たないでしょう。ましてプラットホームを一新したのでしょうからなおさらでしょうね。つまらない意見でした。私は旧S4です。
  • 空力向上の樹脂パーツのおかげで後ろから見ると営業車。
    見栄えがイイ上での効果が大切です。
    完全に悪い方に走ってますね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

447.7623.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

186.9490.8万円

中古車を検索
WRX S4の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

447.7623.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

186.9490.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村