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歴代モデル10台を乗り継いだマニアが喝! 自腹で買った新型カローラのマイナス点5つ

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歴代モデル10台を乗り継いだマニアが喝! 自腹で買った新型カローラのマイナス点5つ

 1.5リッターエンジンはラインアップされず!

 33年にわたり代々カローラセダンを乗り継いできた筆者。そして今回、予約受注開始日となる2019年7月27日にいち早く予約購入し、本稿執筆中は納車を待ち望んでいる。この記事ではそんな筆者のカローラ愛好家&新型カローラ購入者目線で見た時の、「ちょっと気になる部分」について述べていきたい。

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 1)排気量が1800ccになった

 今回新型カローラセダン及びステーションワゴンのツーリングには、1800ccエンジンベースのハイブリッド、1200ccターボそして1800ccエンジンがラインアップされている。

 当初メディアでは「次期型カローラセダン&ツーリングでは1800ccハイブリッドと1200ccターボが設定される」との情報が飛び交っていたが、筆者としては、1200ccターボエンジンはトヨタのなかでもハイコストなエンジンとされているとの話も聞いていたので、1200ccターボのほかに、現行モデルで搭載されている1500ccエンジンもラインアップされるのではないかと考えていた。しかしフタを開けてみると1800ccエンジンとなっていたのだ。

 搭載されているのは2ZR-FAE型でバルブマチック機構が採用されているエンジン。11代目カローラ・フィールダーにも搭載されていたエンジンだが、アクシオには設定がなかった。

 筆者が乗っていた11代目カローラ・アクシオは2015年に実施されたマイナーチェンジのタイミングで採用された新開発1500ccエンジン「2NR-FKE」を搭載していたので、新型に乗り換えるのに、10年以上のキャリアを持つ2ZRエンジン搭載車となることには少々疑問を持ってしまった。

 どうせ排気量アップするならば、RAV4にも搭載されており、日本国内ではレクサスUXが初搭載となった新開発エンジン「M20A-FKS」を搭載してほしかったが、おそらくエンジンコストの関係から搭載できなかったものと考えられる。北米ではすでにカローラにもラインアップされているため、今後マイナーチェンジなどの改良タイミングで日本仕様にも換装されるのかもしれない。

 2)内装色が黒しかない

 歴代カローラシリーズの特徴の一つが、複数の内装色を設定していたこと。カローラは初代以降11代目まで複数の内装色を設定し、ボディカラーによって組み合わせていた。直近の11代目ではグレー系を基本色にし、希望すればブラウン系のフラクセンのシートカラーが選択できた。しかし、今回はSとG-Xはシートカラーも含めてブラックのみとなり、W×Bのみにブラックのほかホワイトのシートカラーが設定されている。

 ちなみに北米仕様では、シートカラーについてはブラックとグレーがボディカラーによって組み合わされている。歴代モデルのなかにはダッシュボードやドアトリムも含めて内装色が複数用意されており、明るい内装色やシートカラーが選べるのがカローラの特色のひとつであった。シートカラーすらブラックしか選べないのは筆者個人としては非常に残念である。

 進化したがゆえ不便になってしまった部分も

 3)下取り価格が期待薄!

 昭和の時代、世のなかには「ファミリーセダン」なる言葉もあり、カローラサイズの小型セダンが新車販売の主流であった。そしてカローラは昭和時代ベストセラーカーの名を欲しいままにしていた。平成に入ってミニバンが台頭してくるまでは、カローラの販売台数は非常に多く、そのため中間グレードの売れ筋ボディカラー(スーパーホワイトII)となれば、初回車検が来る前の下取り査定額が新車時販売価格の3分の1までに下落してしまうこともあった。

 しかし筆者の経験では9代目から状況が一変する。日本の中古車市場でセダン自体が希少化するなか、海外への中古車輸出が盛んになって海外バイヤーの動きが目立ってくると、カローラでも5年近く乗っても下取り査定や買取査定額が高く、好条件が出るようになったのである。

 ただ、見た目はほぼ同じだが日本だけ5ナンバーサイズとなった10代目や、国内専用ボディとなった11代目ではリセールバリューの伸び悩みが目立った。

 詳細は不明だが、いまや中古車相場を支えているともいっていい海外バイヤーの反応が、国内専用仕様ということで鈍ってしまったようである。グローバルモデルと共通となると聞いていた12代目だが、やはり日本仕様だけ全幅が狭く、全長の短い国内専用ボディとなっている。いままでの流れを見ると、12代目もリセールバリューの伸び悩みが気になるところである。

 4)進化が少々行き過ぎ!?

 トヨタ車で初採用とされているのがディスプレイオーディオ。コネクティビティ機能も充実しているのだが、筆者はCDが再生できないのが非常に残念であった。

 販売現場で聞いてみると、「3代目プリウスに乗っている年配のお客様に新型カローラへの代替えを勧めた同僚がいたのですが、まずオンダッシュタイプのディスプレイに抵抗を示されました。長年2DINサイズのインダッシュタイプに慣れてきているからだそうです」とのこと。

 日本国民全員がスマートフォンを使いこなしているわけではないし、ましてや全員が所有しているわけでもない。スマホありきのような装備の積極採用を否定するわけではないが、かつては「国民車」と呼んでもいいぐらい売れていたカローラにしては、選択肢が限定されるように見える動きは、いささか配慮に欠けているのではないかとも感じた。

 5)カローラらしさをあまり感じなくなった

 筆者はいままで10台のカローラを乗り継いできたが、乗り換えるたびに「ああこれがカローラだよね」と体感できるクルマ造りがされており、すぐに馴染んだ。仮に実車を見なくても思ったとおりのモデルが納車される、それがカローラであった。11代目ではヴィッツベースなどと言われたこともあったものの、内外装からはカローラらしさを強く感じ取れた。だからこそ、グローバルモデルとは車名以外共通項はなかったが、すんなり代替えを決意できたのだ。

 12代目では新しい時代のカローラ像を求めて、あえて継続性と言う部分を薄めて開発したのかもしれない。筆者のように代々乗り継ぐユーザーなどは限定的なのかもしれないが、進化ぶりなどに感心する一方で、どこか寂しさも感じてしまった。

 百年に一度の変革期といわれる自動車業界。日本国内でのファミリーカーは軽自動車やコンパクトカー、ミニバンなどとなったいま、「大衆車」から完全なる決別宣言をしたかのように見える新型カローラセダンとツーリング。

 長年つきあってきたユーザーとしての筆者も、基本的にはその流れは歓迎したい。ここで紹介したものも目くじらを立てて不満だと述べるレベルのものではない。進化ぶりにいまひとつついていけない筆者の愚痴や、寂しさ程度のものともいえよう。

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