現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 悪路を走れるだけなら「ただの四駆」! アウトドア派必見のイマドキ4WDは驚異の「神装備」満載だった

ここから本文です

悪路を走れるだけなら「ただの四駆」! アウトドア派必見のイマドキ4WDは驚異の「神装備」満載だった

掲載 更新 36
悪路を走れるだけなら「ただの四駆」! アウトドア派必見のイマドキ4WDは驚異の「神装備」満載だった

どんな道も安心! 最新の4WD走行モード

 クルマでキャンプやウインタースポーツに出かけるユーザーにとって四輪駆動車を選ぶことは、安心してあらゆる場所へ行くための保険のようなモノ。険しい悪路を走る機会は滅多にないかもしれないが、もしもそのような場面に遭遇した時、ドライバーを強力にサポートしてくれる最新のオフロード用走行モードについて紹介していきたい。

使わずともドコでも普通に走れるけどいつ使う? 本格4WD車についている「デフロック」とは

4輪を最適制御する「マルチテレインセレクト」

 これまで本格SUVには、スバルの「Xモード」やトヨタRAV4で世界初採用された「ダイナミックトルクベクタリングコントロール」など、ブレーキをつまむことで駆動力を確保し、脱出や悪路走行をサポートしてくれる技術は多数あった。

 しかし技術の進化は著しく、悪路を余裕で走行するためのさらなる先進技術が登場している。その先進技術のひとつが、ランドクルーザーやレクサスLXに用意された「マルチテレインセレクト」だ。

 簡単に言えば、オフロード走行でトラクションやブレーキを最適制御し、AWD性能をさらに向上させるもので、モードセレクタースイッチによって5つのモードから路面状況にもっとも適したモードを選択すると、各モードに応じたブレーキ油圧制御に切り替わり、駆動力を4輪に分配。険しい悪路や滑りやすい路面での走破性を飛躍的に高めてくれるのである。

ハンドル操作だけで走れる「クロールコントロール」

 それだけではない。オフロードの素人でも安心して極悪路の走行ができる先進技術が、「クロールコントロール」だ。なにしろ、凸凹の激しい極悪路や滑りやすい路面を極低速走行する際、トランスファーギヤ位置が“L4”で、シフト位置が“P”または“N”以外で作動させると、ドライバーはアクセル、ブレーキ操作不要。ステアリングを操作するだけでクルマ側で(自動的に)極低速走行してくれる。

 例えばスタックした場面では、ホイールスピンや車輪のロックを制御することで脱出能力が高まり、同時に駆動系への負担も軽減してくれるのだ。極低速走行といっても、岩場、降坂、モーグル(登坂)、雪道や砂利、砂地などの状況に応じて、5段階の速度設定(Low/Low-Mid/Mid/Mid-High/High)ができるあたりも、ある程度の悪路状況判断能力は必要とはいえ、キメの細かいユーザーフレンドリーな技術といわざるをえない。

 また、山の尾根をトレイルするような場面では、何度も切り返しを行なわないと曲がり切れないタイトコーナーに遭遇したりする。そんな場面でも、クロールコントロール走行時なら、切り返しが必要なタイトコーナーに差し掛かった際、舵角センサーがドライバーの旋回する意思を判断。後輪内側のブレーキ油圧を制御することで回頭性、曲がりやすさを高めてくれるのだ。結果、切り返し操作が少なくて済むようになる。

「マルチテレインモニター」はカメラが悪路走行をサポート

 ハードな悪路走行では、車体に道に対する位置、死角、崖っぷちとのクリアランスを知るためなどに、モニターが大活躍するシーンもあるが、ランドクルーザーやレクサスLXの「マルチテレインモニター」は、フロント、サイド左右、リヤに搭載した4つのカメラによる車体周囲のサポートを行なうだけでなく、なんと切り替えスイッチによってアンダーフロアビューなるモードを実装。フロントビューがアンダーフロアビューに切り替わり、車両下の状態やタイヤの位置まで確認することができるのだ。

 ちなみに「フロントビュー回転表示」というモードもあり、こちらは車体が大きく傾く場面などで傾斜角に合わせてフロントビューを回転表示。ディスプレイ上の地平線を水平に表示させることで、前方の路面状況、車両の傾きを直観的に確認できるようになる。そうした高度なモニター機能はオンロードでも威力を発揮し、パノラミックビューとして、狭い道でのすり抜けや、すれ違い時などの路肩への幅寄せもサポートしてくれるのだ。

 「マルチテレインセレクト」、および「クロールコントロール」は、まさに悪路のための最先端の先進技術であり、オフロード走行技術のスキルに関わらず、余裕でオフロードを走ることができる“神装備”と言っていい。

スバル車やトヨタRAV4の4WDシステムにも注目

 以上の機能は、現行型のランドクルーザー(一部機能はオプション)やレクサスLX570に装備されるものだが、冒頭に記したスバルの「Xモード」、トヨタRAV4の「ダイナミックトルクベクタリングコントロール」も、悪路では文句ナシの走破性、脱出性能を発揮してくれる。

 スバルの「Xモード」は、フォレスターのほかXVにも用意され、以前、真冬の軽井沢の山奥の特設コースでXVをテストした際、片側雪道、片側雲泥路という極悪なモーグル(登坂路)を、標準のサマータイヤで何の苦も無く走破できた驚くべき経験がある。XVなら立体駐車場への入庫も容易な全高1550mmのボディサイズで都会でも乗りやすく、AWDで最低地上高は200mmを確保してるのでオールマイティに使えるクルマだ。

 トヨタRAV4で唯一オールシーズンタイヤを履く「アドベンチャー」グレードに装備される「ダイナミックトルクベクタリングコントロール」もまた、優れた悪路走破性を持つ。

 後輪左右のトルクを別々に制御(0~100)する「トルクベクタリングコントロール」と、4WDを必要としない場面で後輪への動力伝達を切り離し、燃費を向上させる「ディスコネクト機構」を備えたもの。

 悪路での走破性の高さや走りやすさもさることながら、オンロードでの曲がりやすさもまた注目のポイントだ。それはスポーツモードで顕著になるのだが、例えば左カーブなら、右後輪側から曲りを積極的にアシスト。ステアリングを切った方向に、吸い込まれるようにグイグイと曲がってくれるから痛快だ(オフロードでも同様)。しかも車体の姿勢変化は最小限。ゆったり走っても、先を急いでも、本格クロカンに乗っていることをすっかり忘れさせてくれるほど走りは上質で、安心感、楽しさ満点なのである。

 もっとも、悪路走行の相手はあくまで自然。いかに素晴らしいオフロードで活躍する先進技術の持ち主のクルマ、SUVであっても過信は禁物だ。悪路では走行、環境に細心の注意を払った安全運転を心がけていただきたい。

こんな記事も読まれています

走り好きには最高の1台!! スイスポは軽量で1.4Lターボに6速MT! 運転支援まで充実で文句なしのデキ
走り好きには最高の1台!! スイスポは軽量で1.4Lターボに6速MT! 運転支援まで充実で文句なしのデキ
ベストカーWeb
3万5000円で買ったスバル3代目「サンバー」は人生2台目! なぜ「剛力サンバー」を8年間も探し続けることになった?
3万5000円で買ったスバル3代目「サンバー」は人生2台目! なぜ「剛力サンバー」を8年間も探し続けることになった?
Auto Messe Web
トヨタ、プラド後継車「ランクル250」を発売。8000台限定の特別仕様車あり!
トヨタ、プラド後継車「ランクル250」を発売。8000台限定の特別仕様車あり!
driver@web
ついに新型トヨタ ランドクルーザー250シリーズが日本発売開始!──GQ新着カー
ついに新型トヨタ ランドクルーザー250シリーズが日本発売開始!──GQ新着カー
GQ JAPAN
三菱が「新型パジェロS」実車公開! タフ顔「3列本格SUV」は“日本復活”の「新型パジェロ」か? オシャな“赤内装”もカッコイイ「新モデル」は何を示すか
三菱が「新型パジェロS」実車公開! タフ顔「3列本格SUV」は“日本復活”の「新型パジェロ」か? オシャな“赤内装”もカッコイイ「新モデル」は何を示すか
くるまのニュース
新井大輝のシュコダが圧勝。2020年王者、4年ぶりの全日本ラリー総合優勝果たす/第2戦唐津
新井大輝のシュコダが圧勝。2020年王者、4年ぶりの全日本ラリー総合優勝果たす/第2戦唐津
AUTOSPORT web
新型ハイブリッドバスに乗れる!撮れる! 東急バス虹が丘営業所がGW中心に車庫公開
新型ハイブリッドバスに乗れる!撮れる! 東急バス虹が丘営業所がGW中心に車庫公開
乗りものニュース
柴田自動車とバンタンがコラボ、学生デザインのグッズ販売
柴田自動車とバンタンがコラボ、学生デザインのグッズ販売
レスポンス
ランドクルーザー250がついに正式発表。最廉価グレードは520万円から! 導入記念モデル“First Edition”も用意
ランドクルーザー250がついに正式発表。最廉価グレードは520万円から! 導入記念モデル“First Edition”も用意
月刊自家用車WEB
「我が家よりデカい」東名高速の「超巨大看板」が話題に!? “日本最大級”サイズになる納得の理由も 一体何が書かれているのか
「我が家よりデカい」東名高速の「超巨大看板」が話題に!? “日本最大級”サイズになる納得の理由も 一体何が書かれているのか
くるまのニュース
オービスで撮られたときにマスクやサングラスで「変装」してたらどうなる? 顔がわからなくても逃れることは基本不可能だった
オービスで撮られたときにマスクやサングラスで「変装」してたらどうなる? 顔がわからなくても逃れることは基本不可能だった
WEB CARTOP
「死者数だけが非常に多い」東京の交通事故“異常事態”なぜ? “ヤバイ事故”増加か
「死者数だけが非常に多い」東京の交通事故“異常事態”なぜ? “ヤバイ事故”増加か
乗りものニュース
最近、ナンバープレートで「30A」とか「5FH」というアルファベットを見かけます これってどういう意味ですか?
最近、ナンバープレートで「30A」とか「5FH」というアルファベットを見かけます これってどういう意味ですか?
Merkmal
うぉぉ勝ったぞヒロキさん!! 完全勝利で問題なしかに思えたが……もうちょいでマシン丸焦げ!?!? 一体唐津でなにがあったのよ!!
うぉぉ勝ったぞヒロキさん!! 完全勝利で問題なしかに思えたが……もうちょいでマシン丸焦げ!?!? 一体唐津でなにがあったのよ!!
ベストカーWeb
レクサスの小さな高級車「LBX」 想い詰まった式典開催! 東北から世界に羽ばたく
レクサスの小さな高級車「LBX」 想い詰まった式典開催! 東北から世界に羽ばたく
くるまのニュース
日産が新型「高級スポーティセダン」実車公開へ! 次期「スカイライン」か!? 「Vision Qe」中国初披露に
日産が新型「高級スポーティセダン」実車公開へ! 次期「スカイライン」か!? 「Vision Qe」中国初披露に
くるまのニュース
いつすればいいか説明できる? 車線変更の正しいタイミングとは
いつすればいいか説明できる? 車線変更の正しいタイミングとは
バイクのニュース
一気に200馬力以上のパワーアップ!? アウディのスーパーワゴン『RS4アバント』後継モデルは電動化で進化する
一気に200馬力以上のパワーアップ!? アウディのスーパーワゴン『RS4アバント』後継モデルは電動化で進化する
レスポンス

みんなのコメント

36件
  • ハードなオフロードは昔ながらのパートタイム4WDローレンジ付きでリジットアクスルが一番ですよ。
    現在のSUV車のトルクコントロールやブレーキLSDなど、理屈だと悪路に強いような気がしますが、モーグルで浮いてしまう足回りや滑ってからでないと作動しない4WDなど悪路ではお話しになりません。

  • そんな道、日本には無いし心配しなくて大丈夫。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

472.8683.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

203.71480.0万円

中古車を検索
ランドクルーザー200の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

472.8683.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

203.71480.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村