6月11日、サルト・サーキットはル・マン24時間レースの走行2日目を迎えた。トヨタ・レーシングの2台のTR010ハイブリッドは、前日の予選結果により、無事にハイパーポールへの進出が決定。11日夜(日本時間12日午前3時開始)のハイパーポールでのアタックが予定されている小林可夢偉と平川亮に、現在の状況などを聞いた。
10日の予選では7号車TR010ハイブリッドをマイク・コンウェイ、8号車をセバスチャン・ブエミがドライブし、それぞれ12番手、8番手につけ、上位15台が進出できるハイパーポール1(H1)へ駒を進めたトヨタ勢。今年のルールでは予選、H1、H2で別のドライバーがアタックすることになるが、11日昼の取材時点では、ふたりの日本人ドライバーはともにH1への出走が予定されているという。
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H1では15台が10台へと絞れられる。テストデーからここまでのリザルトを見ても、トヨタの2台には少なからぬプレッシャーがかかる状況になりそうだ。
■ソフトのウォームアップか、ミディアムの安定性か
特筆すべきは、5回目のル・マン出場にして、平川が初の“予選アタック”を経験することだ。
「もちろん、予選を担当できるのはすごく楽しいですけども、メインは24時間の決勝レースでもあるので……」と今季の予選ルールについて語る平川。前日の予選タイムから推測するに、H1では3分23秒台前半、もしくは3分22秒台をマークすることが突破の条件になってきそうだが、平川はサルト・サーキットにおいて3分25秒よりも速い世界を経験していないのだという。
「今週末、全然ニュータイヤで走っていないんですよ。シミュレーターでも(ニュータイヤのシミュレーションは)やっていないですし。それでいきなりアタックに行くっていう。おそらく(20分のセッション時間内に)2セット行けるので、2セット目にしっかりタイムを出すことが重要かなと思います」(※取材後、FP3冒頭ではアタックシミュレーションに近い走行を行っていた模様)
10日に行われたFP1、FP2でのセットアップの進捗を聞くと、今回ハード・ミディアム・ソフトから選択できるミシュランのタイヤチョイスがかなり悩ましい状況となっているよう。今季改められたミシュランの3スペックのレンジが接近傾向にあり、「どちらでも行ける」状況が多いことも影響しているようだ。
「(昼間の)FP1ではソフトがあまり機能していなくて、結構乗りづらい部分がありました。そこで最後はミディアムに変えて出ていき、いい感触はありつつも、スローゾーンやフルコースイエローが導入されてしまうと(いったんタイヤが冷えるので)微妙にウォームアップの部分に懸念が出てきます」と平川。
「(夜間の)FP2はもちろんソフトで行ったのですが、思いのほかデグ(ラデーション)が大きく、結構(ゴムが)動いてしまうところが多かったりとか、夜23時、24時のあたりでもタイヤが結構オーバーヒートしていた感覚があるので……いまのところはミディアムがいいかなと思いますけど、ウォームアップを考えるとソフトなので、そこのボーダーラインが分かりづらい状況にはなっていますね」
もし決勝で温度が上がった際には、リヤにはハードを履くことも選択肢になってくると平川。いずれにせよ、その時に履いているスペックと、ニュートラリゼーション(FCY、スローゾーンなど)の多寡により、勢力図が微妙に揺れ動くことが予想される。
10日の予選では、アルピーヌ、キャデラック、BWMのLMDh勢が3分23秒台前半をマークして上位を占めたが、平川は決勝のペースでは勝算もあると示唆しており、決して悲観的にはなっていない。
「ル・マンでは特にLMDh勢が一発のタイムは出る傾向があるので、そのなかで僕らはすごくいい仕事をしたかなと思います。予選・ハイパーポールに関してはLMDhが速いのは間違いないと思いますが、フリー走行を見る限りレースペースでは僕らは常に速いところにいるので、そこはかなりいいと思います。いずれにせよ、タイヤ選択は重要になりそうです」
■TR010の進化と同時に実感するライバル勢の伸び代
一方、7号車の可夢偉はナイトセッションのFP2終盤、ミディアムタイヤで自己ベストタイムを続々と更新。最終的にセッショントップタイムを奪う快走を見せていた。セッション前半のソフトタイヤでの走行を見守っていた際に、デグラデーションの兆候を感じ取った可夢偉は「それだったらミディアムの方がいいんじゃない?」と終盤にミディアムタイヤでコースイン。好感触を得たようだ。
「やっぱりウインドウのなかで、一番温度が低いところを確認しないといけないじゃないですか。それもあって一応やってみたら、思ったより悪い感覚ではなかった。最後にポンポンとタイムが上がったように見えたかもしれませんが、コースイン直後はスローゾーンもあったので、ああいう形になっただけですよ」
ハイパーポールと決勝に向けては、可夢偉も平川と同様の見立てで、決勝により勝機を見出している。
「なんとか前の方からスタートはしたいですが、現状ではLMDhが速さを見せているので、予選は若干向こうにアドバンテージを感じますね。レースでは、もうちょっと戦えそうな感じはするけど」
可夢偉は今年アップデートが投入されたTR010に手応えを感じつつも、同時にライバル勢の進化も実感しているという。
「昨年までは結構特殊なクルマだったんですけど、今年は比較的スタンダードに近いクルマになっているかな。(昨年と比べて)失った部分はあまりないです。ただ、まだまだ改善するところはあると思う。それに、周り(ライバル)も同時にすごい良くなっていて、かなり上げてきているなという印象もありますから」
明確な勢力図はまだ見えてこないものの、混戦模様が予感される2026年のル・マン24時間。手強いライバル勢のなかでTR010ハイブリッドがどんな戦いを見せるのか。まずはハイパーポールでの一発のパフォーマンスに注目だ。
[オートスポーツweb 2026年06月11日]
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みんなのコメント
トヨタが挑んでいた時代が一番面白かった。
もう全然ルマン見てない。
トヨタ信者が多いカービューでも閑古鳥。
目玉がいなくてつまらない。