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ハーレーがバブル期超えの絶好調? 「ナイトスター」爆売れで業績大躍進なるか

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ハーレーがバブル期超えの絶好調? 「ナイトスター」爆売れで業績大躍進なるか

 昨年末の空冷ファイナルモデルが即日完売するほどの人気を示す、ハーレー最量販シリーズの「スポーツスター」。新たに975cc水冷エンジンを搭載する「ナイトスター」が発表された。

 水冷1250ccのスポーツスターSに続くシリーズ新世代の第2弾で、従来の883(パパサン)後継機に該当するモデルだ。ハーレーらしい外観に200万円を切るプライスでヒットは確実か。ハーレーダビッドソンジャパンの野田社長に展望を聞いた。

ハーレーがバブル期超えの絶好調? 「ナイトスター」爆売れで業績大躍進なるか

文/沼尾宏明、写真/Webike、Harley-Davidson

先行する2台の水冷1250と異なる「975cc」Vツインを初搭載

 「今年のハーレーは絶好調です」。
 4月15日、都内で行われた新車発表会で、ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)の野田一夫社長が開口一番切り出す。

 2022年1~3月におけるハーレーの国内登録台数は前年同期比で1.7倍。バブル期に次ぐ過去2番目に高い台数を示し、2021年4月~2022年3月の登録台数に関しても6年ぶりにHDJの実績がプラスに転じた。

 その理由は、コロナ禍ながら販売店が営業したことに加え、何よりニューモデルが好評だからという。2021年6月に発売したハーレー初のアドベンチャー「パンアメリカ1250/S」、2022年1月から投入した「スポーツスターS」という2台の水冷モデルが販売を押し上げている。

 パンアメリカは、CRF1100Lアフリカツイン(ホンダ)、R1250GS(BMW)ら強豪が並み居るリッター超級アドベンチャーのセグメントにおいて昨年登録2位を記録。スポーツスターSに関しても発表から4か月で受注1000台に達したという。この「1000台」という数字は相当なもので、2021年では401cc以上の国内販売台数トップ10に入る計算だ。

 ここに今回発表された水冷スポーツスターの第2弾「ナイトスター」が加わる。

 既に発売された水冷2モデルが「レボリューションマックス1250T」と呼ばれる1252cc60度Vツインを搭載するのに対し、ナイトスターは初の975ccVツインを抱く。空冷スポスタシリーズは1200と、“パパサン”の愛称で知られた883の2本立てだったが、新世代の水冷においては1200の後釜をスポーツスターSが担い、ナイトスターは弟分883の位置付けとなる。

 初代から64年の歴史を持つ空冷スポーツスターは、ユーロ5相当の排ガス規制をクリアするため、ついに水冷化。ハーレーはより大排気量のビッグツイン系でパワー増強を目的に年々排気量アップしており、その流れを汲んで883から100ccほど上乗せした格好だ。

スポーツスターSに続く水冷スポスタの第2弾がナイトスター。伝統的なスタイルとモダンさを癒合したデザインが特徴だ。価格は188万8700円~191万9500円

まさに売れ線、「カッコよく、軽くて乗りやすい」

 スタイルがクラシカル路線なのもトピックだ。先行発売されたスポーツスターSは近未来的なスポーツ路線だったが、ナイトスターは伝統のピーナッツ型タンクやリヤ2本サス、ダウンマフラーなど従来の空冷シリーズに連なるデザイン。エンジンなどに既存の空冷とは異なるモダンさを感じさせるが、スポーツスターの正統後継モデルと言える。

 野田社長も「凄くかっこいいと自負しています。そして非常に軽くて乗りやすい」と太鼓判を押す。

 エンジンをフレームの一部として活用する構造により車重は221kgを達成。空冷のアイアン883が256kgだったのに対し、35kgもの減量に成功している。スポーツスターSと比べても4kg軽量だ。さらに通常の燃料タンク位置にあるのはダミーで、シート下に燃料タンクを搭載。低重心化を促し、引き起こしや取り回しも非常に軽い。

通常のタンクが位置する部分はダミーで、内部にエアクリーナーボックスがある。燃料タンクはシート下だ

身長164cmの女性でも両足がかかとまで接地する足着き性

 足着きも優秀だ。昨年12月5日に発表され、「20分で完売した」(野田社長)空冷の「フォーティーエイト ファイナルエディション」はシート高710mmで足着き性は抜群だったが、ナイトスターはこれを下回る705mm。身長164cmの女性ライダーがまたがっても、両足がしっかり接地する。

 ABSはもちろん、3パターンの走行モードやトラクションコントロール、過度のエンジンブレーキを抑えるドラッグトルクスリップコントロールシステムなどの電子制御によるサポート機能も充実。過去のシンプルな空冷スポーツスターに対し、機能充実で扱いやすさを追求している。

「今年はまだ隠し球がある」としつつも、新たな水冷3機種が揃ったことで「これが新製品の第一章。新時代の幕開け」と野田社長は話す。

身長164cmの女性でも両足がベタ着き。ハンドルはやや低めなので、若干上体が前傾する。モデルはライダーでもあるフリーアナウンサーの高橋友希さん

日本市場に入荷するナイトスターはスポスタSと同じ1000台

 プレゼン後、野田社長に直接話を伺うことができた。野田社長は2020年12月、HDJの社長に就任。10年ぶりの日本人社長で、前職ではトライアンフモーターサイクルズジャパン代表を務めていた。

 好調の要因は、「2020年から就任した米国本社の新CEOが打ち出した販売戦略“ハードワイヤー”によるものが大きい」と話す。新CEOは、スポーツ用品大手のプーマのCEOだったヨッヘン・ツァイツ氏。ハードワイヤーは、販売が低迷していたハーレーを再建すべく6本の柱から成り、ニューモデルの好調も販売戦略の影響があるという。

 「戦略に沿って、商品のよさを伝える売り方に変えたり、接客を向上した。販売好調はこれらの相乗効果もある」(野田社長)。

 なおパンアメリカは274万5600円~と高額にも関わらず、昨年は国内で520台を販売。スポーツスターSは1000台を受注、そしてナイトスターは1000台が入荷するという。ナイトスターはSより車両価格が5万9400円安く、現行ラインナップではソフテイルスタンダードの187万円に次いで安価。争奪戦となりそうだ。

空冷スポーツスターは、フォーティーエイト ファイナルエディションの1300台で国内販売は終了。3月末から納車が開始されている。実は、規制の緩い国ではまだ空冷スポスタは継続している

最後に、気になるネイキッドや400ccの投入についても質問してみた

 今後の戦略に関しては「ハーレーの新しい部分をしっかりお客様に届けたい。モーターサイクルショーでパンアメリカを展示しましたが、存在を知らずに驚いていた方もまだまだいらっしゃいました。一方で、新しいけど変わらない部分もある。ハーレーがどんどん面白くなってきていることを伝えたい」と語る。

 今年はイベントも積極的に行う方針だ。「HOGツーリングやブルースカイヘブンを検討中。よほどのことがない限り開催したい。新しいハーレーを知ってもらうのが戦略の一つ。それができれば自ずと実績は伸びていくと考えています」と野田社長。

 今後の展開と言えば、近い将来の発売予定モデルも気になるところだ。2019年秋に発表さた水冷1250ccのスポーツネイキッド「ブロンクス」について尋ねると、ライバルが多いジャンルだけに動向を見ている状態という。

 また、アンダー400ccモデルの投入も噂されていたが、「様々な案は検討しています。日本市場の声を集めながら、本社にフィードバックしたい」と回答してくれた。

 ――ナイトスターの1000台に、空冷ファイナルの1300台が加われば、2022年におけるHDJのセールスは大幅に伸長するはず。バブル期を越える可能性もあるか。正直、ナイトスターの国内入荷台数をもっと増やして欲しいところだが、マーケットは世界に広がっており難しいようだ。

 いずれにせよ、野田社長も太鼓判を押すナイトスターの軽快な走りを早く体感したいものだ。

ハーレー初のストリートファイターで、水冷エンジンを搭載する「ブロンクス」。2020年発売予定だったが、翌年に延期され、現在も未発売のままだ

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  • うるさくないハーレーなら歓迎。
    うるさい奴ら、誰もいない廃道でも走っとけ。
    クソうっせーんだよ。暴走族より音圧あるから。
  • このての記事が出るときは真逆で売れていない場合が多々有ります
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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