スタイルだけじゃない、「操る楽しさ」まで教えてくれる
どこのバイクメーカーも、先進技術を追求してユーザーの希望や要望に応えるバイクづくりを目指しています。しかしホンダは、新世紀に入る2000年を前にユーザーの価値観の多様化を感じていました。
原チャリはいつも身近な存在だった……シンプルで親しみやすく操作が楽しいホンダ「Ape」を見る
東京の渋谷や原宿では「高性能よりもライフスタイルに合わせて気軽に乗れる」ことを重視する若者たちが、独自のバイク文化を楽しんでいました。
ホンダは個性を演出するツールとしてバイクを提案し、そのプロジェクトの第1弾として発売された「FTR」(2000年型)は、若者を中心に多くのユーザーに支持されます。
2001年に発売された「Ape(エイプ)」は、「FTR」に続き新コンセプトに基づいた本格的50cc原付バイクです。
「エイプ」の開発キーワードは「ベーシックフィフティ」で、余分な装飾を削ぎ落とした、バイクの基本パーツのみで構成されています。
エンジンはシリンダーが直立した空冷4ストローク単気筒SOHCで、その外観はバイクらしさを感じさせるものです。ベースエンジンは1971年に「CB50」で開発されて以来、様々な車種に使用されてきましたが、「エイプ」まではオフロード車「XR80R」などに使用されているのみで、公道用の50ccクラスに関しては久しぶりの採用でした。
ホンダは原付免許や普通4輪免許でも乗れる身近な50cc原付の「エイプ」を、バイクの楽しさを満喫できる本格的バイクに仕上げます。エンジンはマニュアル5速ミッションで、入門バイクとして最適でありながら、ステップアップのためのクラッチ操作など、基礎を身につけられることも視野に入れていました。
各ギアでエンジン回転の伸びを感じられる加速は、初心者でも「操作」することが「楽しい」と感じてもらうためでもありました。
デザインはそっけないほどシンプルで、それでいてエンジンのボリュームとハンドル、燃料タンクからシートなどのバランス感は、50cc原付ながらバイクらしい佇まいを感じます。
ブロックパターンのワイドタイヤと小さな前後フェンダー、足長のサスペンションなどは自由で力強いイメージです。スタイリングの中に不思議と本物感が漂うのは、フレームやプロリンクのリアショックなどがオフロード専用車ベースだからではないでしょうか。
写真は初期型の「エイプ・デラックス」(ストライプタイプ)です。発売の翌年には排気量99ccのエンジンを搭載した「エイプ・100」も発売されます。こちらはロングシートで2人乗りも可能でした。
2007年には環境性能に対応した電子燃料噴射システムPGM-FIを採用し、最終型となる2008年型には前後ディスクブレーキとキャストホイールを採用した「エイプ・タイプD」が追加されています。
初期型から上記以外の変更は概ねカラーリングのみで、ほぼ同じスタイルのまま最終型まで販売されました。排気ガス規制が更新された2017年まで生産が続き、長期間生産されたロングセラーモデルとなりました。
ホンダ「エイプ」(2001年型)の当時の販売価格は19万9000円、「エイプ・デラックス」は20万9000円です。
■ホンダ「Ape」(2001年型)主要諸元エンジン種類:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ総排気量:49cc最高出力:3.7PS/7500rpm最大トルク:0.37kg-m/6500rpm全長×全幅×全高:1710×770×970mmシート高:715mm始動方式:キック式燃料タンク容量:5.5L車両重量:80kgフレーム形式:ダイヤモンドタイヤサイズ(前後):120/80-12 54J
【取材協力】ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)(柴田直行)
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みんなのコメント
いろいろ規制が厳しくなった今の時代にこういうのを出すのは簡単では無いのでしょうが、バイクの楽しさを知るきっかけになるようなのの発売、頼みます。