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究極の高効率エンジン「SKYACTIV-Z」+ハイブリッドは驚くべき環境性能の予感! マツダの「これから」は絶対面白い

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究極の高効率エンジン「SKYACTIV-Z」+ハイブリッドは驚くべき環境性能の予感! マツダの「これから」は絶対面白い

 この記事をまとめると

■マツダがマルチソリューション説明会を実施

航空分野に発電機! クルマに限らなければロータリーエンジンは可能性の塊だった

■次期CX-5にはスカイアクティブZ+ハイブリッドシステム搭載モデルを2027年に追加予定

■初期投資85%減でオリジナルEVを混流生産して「ライトアセット戦略」を実行する

 2027年にスカイアクティブZと独自EVの投入を予告

 EVの販売が踊り場という報道を見かけることもあるが、大筋ではクルマは電動化に向かっている。どんなにエンジン愛に溢れているメーカーであっても、電動化を完全否定して生き残ることは考えづらいのが現実だ。

 広島に本拠を置き、エンジン技術にこだわることで知られるマツダにとっても、そうした状況は同様だ。というわけで、マツダは2025年3月18日「電動化のマルチソリューションを具現化するライトアセット戦略」を公表。同社が電動化黎明期と捉える2030年までの電動化に関する投資や、ものづくり革新について明らかにした。

 ライトアセット戦略やものづくり革新といった経営・開発手法はもちろんだが、ユーザーにとって気になるのは、マツダが「電動化のマルチソリューション」において、どんなクルマを作ってくるのかだろう。

 発表の席において、マツダの毛籠勝弘CEOは、「電動化時代においてもマツダらしくありたい」と発言。その象徴となるのが2ローターエンジンを積む『アイコニックSP』であることは疑う余地もない。そして、今回の発表において、2027年に2台のマツダらしいモデルを登場させることが予告された。

 ひとつは、究極のエンジンとして開発中の「SKYACTIV-Z」とマツダ独自のハイブリッドシステムを搭載する次期CX-5。もう一台が、マツダのEV専用プラットフォームに基づく、まったく新しいEV(電気自動車)である。

 SKYACTIV-Zについては従来からラインアップする2.5リッター4気筒エンジンをベースに、スーパーリーンバーン(希釈燃焼)技術を採用することで、幅広い領域において高い熱効率を目指しているエンジンであり、マツダは「理想の内燃機関のファイナルステップ」と位置づけている。つまり、究極のガソリンエンジンといえる。

 その優れた性能を引き出すべく、独自のハイブリッドシステムと組み合わせるというのだから、どれほどの環境性能を実現するのか非常に楽しみだ。なお、SKYACTIV-Zの開発において、手の内化した燃焼技術などは6気筒のSKYACTIV-Dや開発中のロータリーエンジンなどにも展開するという。2027年以降マツダのエンジンにいっそうのレベルアップが期待できる。

 マツダがゼロから開発したEV専用プラットフォームを採用するモデルについて、具体的な情報は公開されなかったが、技術開発における試作車がCX-5の外観となっていたことから想像すると、ミドル級SUVとして誕生するのであろう。

 このEV専用プラットフォームでは、駆動用バッテリーの形状や種類に対して高いフレキシビリティを有しているというのが特徴。グローバルモデルとして展開する際に、調達できるバッテリーの選択肢を広げることができるというのはコストダウンが期待できる要素だ。

 スモールプレーヤーであるマツダがとるのは「ライトアセット戦略」

 今回の発表においても「既存のマツダ車オーナーの方が、購入検討できるような価格帯でローンチしたい」といった旨の発言があった。EVの価格は同クラスのエンジン車に比べて高価な印象もあるが、マツダは手の届くEVにすることを目指している。

 しかしながら、手の届くモデルを量産するにはコストダウンは必須だ。2024年実績で年間120万台規模のスモールプレーヤーであるマツダにはスケールメリットも期待しづらい。はたして、どのようにしてコスト問題を解決していくのだろうか。

 それこそが、今回発表した「ライトアセット戦略」である。スケールメリットを活かした物量作戦で新技術を開発するのではなく、効率性と柔軟性を兼ね備えた開発体制を確立することがポイントとなる。

 2015年から実施している「ものづくり革新2.0」の効果も合わせて、開発生産性を3倍にすることが可能になっているという。そうであればこそ、マツダのような小さなメーカーが、同じタイミングで新エンジン+新ハイブリッドシステムとEV専用プラットフォームのニューモデルを開発することが可能になるのだ。

 生産体制についてもフレキシビリティを確保、エンジン車とEVをスムースに混流生産できる技術を開発したという。つまり、EV専用に設備を一新しなくても済むというわけで、これにより初期投資85%減、量産準備期間は80%短縮できるという。開発工程においても工数を半減できるというから、こちらも大幅なコストダウンにつながるのは間違いない。

 このように技術を積み重ねることで、マツダは小さな自動車メーカーながら、正解の見えない電動化時代においてマルチソリューションを実現するというわけだ。こうした戦略を現実化する背景には、マツダには「目先のソリューションではなく、原理原則を考える」という社風があるからだろう。

 2030年にはEV生産能力40万台、工場稼働率100%を目指したいという話もあった。工場稼働率100%となると、マツダの年間生産台数は160万台となり、EVの生産能力はそのまま販売台数の純増になる計算が成り立つ。

 そこまで高い目標を実現するのはけっして簡単な道ではないだろうが、確実な未来が見えない電動化時代だからこそ、マツダの鍛えてきた柔軟性ある「ものづくり」が成果につながる時代になっているのかもしれない。

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