急速充電対応で使い勝手は抜群
プレミアムコンパクトクラスのメルセデスベンツAクラスに、いよいよプラグインハイブリッドモデル「A 250 e」(受注生産)と「A 250 eセダン」が追加された。
なぜ「安全」といえばメルセデス・ベンツなのか? 「神話」が誕生した理由とは
このパワーユニットは電気自動車のEQに対してEQパワーと名付けられたもので、1.4リッターの直列4気筒ターボにモーターを組み合わせたもの。エンジンスペックは最高出力118kW(160馬力)、最大トルク25.5kgmを発生。モーターは最高出力75kW、最大トルク30.6kgmとなる。
それだけでも十分なトピックだが、今回のモデルで注目すべきは急速充電(CHAdeMO)が搭載されたこと。もちろん普通充電にも対応しているが、いざという時に外出先で短時間充電できるのは有難い。なお、日本における想定は3.2kWまでの交流普通充電(200V・16A)と、24kWまでの直流急速充電となる。
今回は「A 250 e セダン」を借り出して早朝の都心を走り出そうとしたのだが、じつは乗り始めた段階でバッテリー残量がかなり減っていた。「これではその実力がわからないのでは?」となり、早速その急速充電を試みた。
急速充電(CHAdeMO)はボディサイド右後方に備えられた給電口が存在する。ガソリン給油口はボディサイド左側後方で、普通充電はリヤバンパー右側。3つのエネルギーチャージ口があり戸惑ったが、覚えてしまえば問題ナシか!?
造りをよくよく見るとバッテリーがどこにあるのかわからないほどのスッキリとした作りで(じつはリヤシート下周辺に存在)、荷室がわずかに盛り上がっている程度にしかその違いは見受けられない。
Aクラスにはリヤサスペンションにマルチリンクを採用するグレードもあるが、A 250 eはトーションビームを採用する。スペース効率に優れるトーションビームとしたのも、バッテリーを搭載するためだったのだろう。興味深いのはマフラーが車体センター下に突き出していること。
リヤまで導くスペースが無かったからこその対策か? じつはリヤバンパー両サイドにあるマフラーフィニッシャーは完全なるダミーで穴すら開いていなかったりする。
こうしてひと通り車両チェックを済ませたあとに、スタッフ全員で食事を取りつつ、充電完了を30分ほど待ったのだった。フル充電までは到達していないが、これでも十分にEV走行を試せるだろう。ちなみにフル充電した場合はモーターのみで走行可能な航続距離は70.2km(WLTCモードの等価EVレンジ)。15.6kWhの大容量リチウムイオンバッテリーの恩恵がそこにある。
単なるエコカーではなくスポーティな一面も持っていた
都心の地下駐車場のかなり狭いスロープをスイスイと駆け上がる「A 250 eセダン」は、改めてコンパクトクラスであることが有難く感じる。ちなみに全長×全幅×全高は4560×1800×1460mm。見切りがよく、しかもサイズ的に無理をしていないから、何も気を遣うことはない。きっと、都市部の裏路地などでもこのサイズ感なら手足のように動かすことが可能だろう。
さらに嬉しいのはやはりEV走行だ。モーターの力だけで静かにスイスイと走ることで、周囲に対する騒音の心配がない点も嬉しいところ。すべてをスマートにこなす、そんな感覚が嬉しい。それでいて発進から力強く、都市部のストップ&ゴーで力不足を感じることもないし、エンジンが始動してしまうようなことも皆無だった。
エンジンがもっとも非効率になるこの状況をスムースにEVで走れ、しかもそれが満充電であれば約70kmも走行可能なんて……。普段の都心の暮らしなら、概ねEVだけで過ごせそうな感覚だ。その後は首都高速に乗るが、EV走行を継続することは十分に可能だ。
このクルマはドライブモードが選択可能になっており、コンフォート、エコ、スポーツ、インディビジュアル、エレクトリック、バッテリーレベルという6つが存在する。EVだけで走行するエレクトリックをあえて選択して走ったが、そのモードでは時速140キロまでEV走行が可能だというから有難い。結局、首都高湾岸線を走り、アクアラインの海ほたるパーキングエリアまでEVで走ってしまった。
そこで特徴的だと感じたのは、Aクラスとは思えない静かさと、ドッシリとした乗り味だった。前述したとおり、このクルマはリヤサスペンションがマルチリンクとはならずトーションビームなのだが、プラグインハイブリッド化されたことで1720kgまで増した車重が、良い意味で重厚感を生み出しているように感じたのだ。AクラスなのにCクラス以上の安定感と、EV走行らしい滑走するかのようなフィーリングはなかなかだ。
のちにエコやコンフォートモードでも走ってみたが、状況に応じてエンジンが始動するが、その際に極端にうるさくなっていないところも好感触。これなら郊外のエンジンが得意とする領域にいったら充電量を一定に保つバッテリーレベルモードを選択して、再び都市部に戻った時のために備えるということも積極的に行いたくなる。どう走ったら効率良くなるのか? そこを探りながら走るのが面白い。
そういう意味ではエレクトリックモード走行中のパドル制御も楽しめた。惰性で走るコースティングを可能とするD+、軽度の回生ブレーキのD、中程度の回生ブレーキのD-、強度の回生ブレーキのD−−、そしてD Autoと選択可能なパドルは、交通状況に応じて任意にコースティングや回生量を変化させることができ、そこがまた面白い。
エコだけに終わらず、それを楽しませようということなのか? 「A 250 eセダン」は賢いだけのクルマかと思いきや、考えることが多くてあれこれ試したくなるところが良かった。もちろんイージードライブも可能なんですけどね。
最後にワインディングを走りスポーツモードを試した。すると、まるでホットハッチかと思えるほどの強烈な発進加速を見せてくれた。スペックを見る限り、もしやとは思ったが、正直にいってフロントタイヤのキャパシティは簡単に越せそうなくらいのトルクが低回転から湧き出てくる。ハイグリップタイヤではなく、もちろんサイズ的にも豊かではない。だからこそなのだが、エコカーだけで終わらずちょっとスポーティなところも驚きだった。
車重もそこそこで足まわりもソフトな傾向だから、それなりに静かに動かす必要はあるが、これならスポーティにも走れそうな雰囲気。もちろん、そんな使い方は皆無となるだろうが、その実力は見どころのひとつ。プラグインハイブリッドモデルでも、EV並かそれ以上のインパクトが得られるスタートダッシュが楽しめるに違いない。
このように全方位的に死角ナシといえる「A 250 eセダン」。これぞプレミアムコンパクトといって良い仕上がりだと感じる一台だった。
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