「幻のミルスペックウォッチ」がブロンズケースをまとって復刻！ グリーンとブルー、どちらも見逃せないブローバ新作の魅力とは

●幻の米軍用プロトタイプ“MIL-SHIPS-W-2181”がブロンズ素材で復活

　創業150周年という節目に、ブローバは特別なタイムピースを現代に蘇らせます。来る5月に発売される「ミルシップ」は、1950年代に米海軍のために開発された幻のアーカイブモデルを忠実に再現した復刻モデル。

　かねてより米海軍と強い関係性を持っていたブローバですが、この「ミルシップ」のルーツにあるのは1957年に海軍特殊部隊のための専用機として作成されたプロトタイプ。厳格な契約仕様書“MIL-SHIPS-W-2181 潜水用”に基づいて製造された試作機は、独自に開発した2ピース構成の防水ケースバックや真鍮製の耐磁ケースホルダー、巻き過ぎ防止のクラッチ機構など特別な仕様を備えていました。

　実地テストにおいても深度119.5mまでの深度テストに成功するなど、堅牢な構造は軍用時計としての真価をはっきりと証明してみせました。

　残念ながら海軍が追加試作品の最終承認を待っている間に、ブローバ側ではこの時計の開発を中止し別の開発を進行させたため、この潜水時計はわずか数本のプロトタイプを製造するのみとなりましたが、納入されたプロトタイプはその後も海軍所属のダイバーたちの手元で活躍したのだといいます。

　この伝説的な時計を現代の時計製造技術によって蘇らせたのが、2021年にアーカイブスシリーズに加わった「ミルシップ」コレクション。

　今回150周年を記念して登場する復刻モデルでは、ケース素材に19世紀の潜水用ヘルメットを思わせるブロンズを初めて採用。経年とともに独特の風合いを深めていくブロンズは、単なる懐古趣味にとどまらず、現代の審美眼に応えるタイムピースとして、所有し育てていく歓びを演出します。

●50年代当時のディテールに、現代の時代感覚にふさわしい洗練をプラス

　デザインや素材に加え、機能面においても見どころはたっぷり。まず注目すべきは6時位置に配されたモイスチャーインジケーター、これは内部の高湿度を感知すると色が変わるというユニークなもの。

　20気圧防水を備えた「ミルシップ」では本来不要な機能ですが、50年代当時のプロトタイプに搭載されていた仕様としてあえて現代に受け継いでいます。

　また、トップリングには水中用グローブでも確実に操作できる両回転式のプッシュロック機構を採用。押し込んでからでないと操作ができない構造で安全性と操作性を両立させていますが、これも当時の軍用仕様を忠実に踏襲したものです。

　一方ストラップは、従来のナイロン製NATOベルトから、表面にナイロン、裏地にラバーを用いたハイブリッド仕様へと刷新。またストラップ幅も従来の16mmから18mmに変更、耐久性と着け心地を向上させるとともにブロンズケースとのバランスもより洗練された印象になっています。

　カラーバリエーションは、ネイビーブルーとオリーブグリーンの2色。どちらもミリタリーのルーツを想起させるカラーでありながら、日常使いにも映える都会的なセンスを感じさせます。

　アニバーサリーイヤーにふさわしい風格とスペシャル感を称えた復刻モデルは、どちらもブローバが重ねた歴史と哲学、冒険心を体現する名品。ただし販売取扱は東京および大阪のシチズン フラッグシップストアと公式オンラインストアの3店舗限定。シチズン フラッグシップストア両店舗では5月22日の発売に先駆けて特別先行展示を開催しているので、気になった人はぜひその目で美しい仕上がりを確かめて。

●製品仕様
「ブローバ アーカイブスシリーズ ミルシップ」
・品番：98A325（ネイビー）、98A324（オリーブ）
・価格（消費税込）：各14万9600円
・ケースサイズ：41mm径・15.4mm厚
・ケース：ブロンズ
・バンド：表面ナイロン仕様のラバーストラップ
・ムーブメント：機械式 自動巻き
・駆動時間：パワーリザーブ60時間
・防水性能：20気圧防水
・発売店舗：シチズン フラッグシップストア 東京、シチズン フラッグシップストア 大阪、ブローバ公式オンラインストア
・発売時期：2025年5月22日予定