コンパクトカー派生のステーションワゴン
乗用車的な乗り味をもちながら、リアに広い荷室をもつという点がミニバンとは異なる魅力となっているステーションワゴン。
残念ながら日本国内ではやや不人気なジャンルとなっていますが、確実に根強いファンが存在するジャンルでもあります。
そんなステーションワゴンの中でも、コンパクトカー以上、ステーションワゴン未満というような、絶妙なサイズをもって誕生したモデルがあったことを覚えているでしょうか。
それが、1999年に登場した日産 マーチBOXです。
かわいらしいルックスはそのままに、荷室容量が大きくアップ日産 マーチBOX
日産のコンパクトカーの代表格であるマーチ(2代目)に追加される形で登場したマーチBOXは、1999年に開催された第33回東京モーターショーに展示され、その1ヵ月後の11月に発売されました。
ベースとなったマーチとホイールベースは同一ながら、リアのオーバーハングを240mm延長してカーゴスペースを拡大してステーションワゴン化しているので、基本的な取り回しはマーチとほとんど同じで最小回転半径も変わりません。
そのため、狭い道などを中心に使うユーザーにとっても、ステーションワゴンにありがちなデメリットが生じないという点も大きなメリットと言えるでしょう。
もちろん、ベースとなった2代目マーチのかわいらしいルックスは不変で、真正面から見る限り普通のマーチとの違いはほとんど分からないレベルです(実際にはルーフのカーブが異なり、若干背が高くなっていますが)。
気になる荷室部分も、240mm延長されたオーバーハングがそのままカーゴスペースになっているため、リアシートを起こしたままでもマーチとは比べ物にならない広さで、リアシートをたたむとさらに広大なスペースが登場します。
しかもマーチとは異なり、リアシートにダブルフォールディング機構を備えているため、フラットな荷室を実現できるというメリットも持ち合わせているのです。
ちなみに、荷室の目隠しにもなる木製のトノボード(スピーカーボードも兼ねています)は、当時のディーラーオプション品。現在は入手が難しいアイテムとなっているので、必要な人は装着済みの車両を探した方がよさそうです。
タマ数は圧倒的に少ないので、タイミングが重要!
そんなマーチBOXの最大の難点が、圧倒的にタマ数が少ないということ。
なんと原稿執筆時点(2019年11月11日)での掲載台数はたったの5台。
ここ3ヵ月の掲載台数を見ても10台以下という状態が続いています。
ただ、価格は総額50万円以下で安定しており、1Lモデルも1.3Lモデルもほとんど価格差はありません。
また、市場を見ると走行距離7万km以下というような、年式の割に低走行の物件が多く、比較的状態のいい物件が中心となっているようです。
中にはライトなカスタマイズを施された物件も存在するので、好みに合っているかどうかもよく吟味して選んでみてくださいね!
文/小鮒康一(フナタン)、写真/日産日産 マーチBOXを探してみる▼検索条件日産 マーチBOX(1999年11月~2002年2月生産モデル)×全国
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