トルクステアを抑える新サス 精度が増したMT
FL5型が振られる6代目ホンダ・シビック・タイプRには、前輪駆動のハッチバックとして、極めて洗練されたパワートレインが載る。フライホイールの軽量化や、ターボと吸排気系の改良などが施され、K20C型の2.0L 4気筒ターボは330psを発揮する。
【画像】UK編集部もゾッコン FL5型 ホンダ・シビック・タイプR 競合クラスのホットハッチたち 全116枚
この大パワーを、2本のタイヤで受け止めることは簡単ではない。フロントサスペンションは、デュアルアクシス・ストラットと呼ばれる構造を採用。ホイールセンターとキングピンの距離を縮め、トルクステアを抑えている。リアはマルチリンク式だ。
ボディ剛性が増したことで、サスペンションは一層緻密に仕事をするようになった印象。アダプティブダンパーも採用し、ホットハッチとして技術は熟成を迎えた。
パワーステアリングは電動で、センサーの解像度が上昇。トーションバーの剛性を6割高めることで、応答性と正確性を磨いている。6速MTも、もともとフィーリングはピカイチだったが、さらに精度が増した。これらを、有能なプラットフォームが支えている。
信頼感を抱かせるのが極めてうまい
公道へ出てみると、運転のしやすさに驚く。新しいシビック・タイプRは、ドライバーへ信頼感を抱かせるのが極めてうまいと思う。
筆者が受けた第一印象は、精錬度というべきか、デジタル感が従来より増したというもの。これは、トヨタGT86がGR86へ進化したものと似ている。
ステアリングは従来よりスムーズになり、重み付けや反応が研ぎ澄まされ、トルクステアは解消された。手のひらには、トラクションや路面の状態など、ドライバーが知りたい情報がふんだんに伝わる。電動パワーステアリングならではの、磨き込みといえる。
エンジンのサウンドには、スピーカーから合成音が重ねられる。これも、人工感を高めている要素だろう。
歴代のベストと同様に意思疎通しやすい
一方、能力の幅は格段に広がった。特に、コンフォート・モード時の乗り心地は印象的。荒れたアスファルトを通過しても、先代のような硬さは感じられない。ある程度滑らかなら、スポーツや+Rモードでも同様だ。路面への追従性も、従来の比ではない。
それでいて、ステアリングのレスポンス、ドライバーズカーとしての魅力は損なわれていない。熟成を増した体験でありながら、興奮度や没入度は変わらない。
フォルクスワーゲン・ゴルフ Rも同様にドライバーを惹き込むものの、限界付近での懐の深さは限定的。アンダーステアが不意に出やすく、操縦性のバランスを完全には掴みにくい。
シビック・タイプRは、フロントタイヤの状況が手に取るように理解できる。ブレーキペダルを蹴飛ばしたり、アクセルペダルを緩めると、リア側も沈む。意思疎通しやすかった、歴代のベスト・ホットハッチと同様に。ブレーキも頼もしい。
当然のようにライバルを引き離す仕上がり
従来の強みを見事に継承しつつ、体験を一層強化した6代目シビック・タイプR。先代もクラスベストを独走していたが、最新版も、当然のようにライバルを引き離し続けている。親しみやすいボディをまとって。
英国価格は安くはないが、その価値は間違いなくある。ドライバーを大きな手腕で魅了する、最高のホットハッチだと断言したい。
反面、純粋なガソリンエンジンにマニュアル、大きなリアウイングという、気持ちをくすぐるパッケージングの最後を飾るであろう1台でもある。そう考えると、複雑な気持ちにならざるを得ない。1つの時代の、有終の美を飾るのに相応しい。
ヒョンデ・アイオニック5 Nのように、電動化時代にも一条の光はさしている。ホンダがどんな次の一手を繰り出すのか、大きな期待も抱かせる傑作だ。
◯:素晴らしいステアリングと操縦性 大幅に向上した乗り心地 パワフルなエンジンとスムーズなマニュアル
△:お高い英国価格 供給台数が限定的
ホンダ・シビック・タイプR(英国仕様)のスペック
価格:5万1905ポンド(約1012万円)
全長:4595mm
全幅:1890mm
全高:1405mm
最高速度:275km/h
0-100km/h加速:5.4秒
燃費:12.2km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1429kg
パワートレイン:直列4気筒1996cc ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:330ps/6500rpm
最大トルク:42.8kg-m/2200rpm
ギアボックス:6速マニュアル(前輪駆動)
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