ホンダの国内販売(登録車)の中心車種であるステップワゴンが、いよいよフルモデルチェンジを迎える。2021年末の狭山工場閉鎖、寄居工場への生産移管に伴って、発表時期は2022年早々となる見込み。まだ確定とはいえない情報もあるが、すでに販売店では現行型の生産終了(在庫販売のみ)と新型へのアナウンスが始まっているという。本企画では新型ステップワゴンの予想デザインとパワーユニット関連、発表時期についてお届けします。
文/ベストカーWeb編集部
写真/ベストカー編集部、HONDA
セダンでもミニバンでもない実力派!! ホンダ ジェイドの無念と伝えきれなかったもの
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■キーワードは「原点回帰」
2015年4月にデビューした現行型(RP型)は、トヨタのノア/ヴォクシー、日産セレナと熾烈な三つ巴の販売合戦を展開しているが、現時点ではその差を大きく付けられ、苦戦が続いている。
新型ステップワゴンの予想CG(ベストカー編集部制作)。初代、2代目に近い、箱型を意識したデザインになる
ここまでは約4年ごとにフルモデルチェンジを行ってきたステップワゴンだが、現行型はまもなく8年目に入る。ホンダはオデッセイも生産終了となり、ミニバンカテゴリーでのステップワゴンにかかる期待も必然的に高くなり、ホンダとしてもここで大幅刷新を行うことでライバルとの戦いを有利に進めたい考えだ。
フルモデルチェンジのポイントは、走りのよさを前面に打ち出すという点で、「原点回帰」と言えるだろう。そのために新型プラットフォームを採用し、全高は現行型よりも低められる。
パワーユニットは、2Lエンジン+2モーターハイブリッドのe:HEVおよび1.5LのVTECターボをパワーアップして搭載されるという。純ガソリン仕様については一時期、2L、NAに変わる可能性も伝えられたが(1.5LのVTECターボはライバルに劣っていると感じるユーザーがいるのでどうにかしたほうがよい、という販社サイドからの要望があった)、どうやら排気量はそのままで現行型をさらに進化させる方向でまとまったもよう。
ボディサイズは、現行モデルでは標準車、エアロタイプのスパーダとも全幅は1695mmの5ナンバーサイズだが、1750mm程度の全幅にもユーザーの抵抗がなくなってきていることもあり、新型では標準車の全幅は5ナンバーサイズを維持し、スパーダは1750mm程度に拡幅された専用ボディが与えられる可能性が高い(編集部注/全長が長いためスパーダは現行型も3ナンバーではある)。
エクステリアデザインは前述の変更を活かし、キープコンセプトながらワイドさ、スポーティさ質感などをアップさせて大幅にリフレッシュされる。
近年マストアイテムとなっている先進安全装備も、ホンダセンシングはソナーセンサーとフロントワイドビューモニターを採用した最新型に切り替わる。
■「わくわくゲート」、ライバル、発表時期
現行型で飛び道具的なアイテムとして採用された、ドア左側が横開きもでき、左側から車内とラゲッジスペースへのアクセスが可能だった「わくわくゲート」。ユーザーの使い勝手はよかったが、衝突時の修理代が高いことや構造が複雑なことから、現行型でもグレードによって通常のバックドアも選べる設定となっていた。そういった事情により、惜しむ声もあるが、新型ステップワゴンではこの「わくわくゲート」は採用せず、現行型をもって廃止となる見込みだ。
また、新型ステップワゴンが属するミドルクラスミニバンは激戦区。そのうえ来年(2022年)は中心車種が一気に入れ替わる。まず1月に新型ノア/ヴォクシーが登場予定で、日産セレナも同年秋(9月頃か?)にフルモデルチェンジ予定。
そうなると気になるのが、この新型ステップワゴンの発表時期だ。
現在、全国のホンダディーラーでは現行型の生産終了→在庫販売のみが通達されている(ホンダ公式サイトではすでに「一部タイプ・カラーがお選びいただけない場合がございます。」というアナウンスが公表されている)。
本誌ベストカーの予想では2022年春頃の発売予定であったが、ホンダ狭山工場閉鎖(2021年12月)にともないステップワゴンの生産を寄居工場へ移管されること、月販平均3000台規模のステップワゴンを長期間生産しないのは考えづらいことから、2021年12月にティザー展開、2022年1月発表発売というスケジュールで動いていると予想する。
このタイミングであれば、トヨタの新型ノア/ヴォクシーと真っ向対決となるわけで、登場が楽しみ。
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みんなのコメント
そんな理由で選ぶもんじゃないだろうに。
あの唯一無二の装備を手放して『走り』に振るなんて自殺行為。
ミニバンを検討するときのユーザーの視点は、経済性と利便性、そしてサイズ感に尽きると思うが。