F1第6戦モナコGPの決勝レースにおいて、5人のドライバーがピットレーンで制限速度を超過したと判断された。このうちひとりは制限を2回超過しており、歴史ある市街地サーキットにおける新たな不名誉な記録となった。
ピットレーンで時速60kmの制限速度を超過したと判断されたのは、ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリHP)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム)、ピエール・ガスリー(BWTアルピーヌF1チーム)、ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)、フランコ・コラピント(BWTアルピーヌF1チーム)だ。彼らは全員、2本のピットレーンラインの間においてスピードリミッターが作動していたと主張しており、所属チームもそれを確認している。
ガスリーの表彰台剥奪を受け、アルピーヌが再審査請求。モナコで多発した速度違反ペナルティにドライバーたちから疑問噴出
速度違反のペナルティは、ふたりのドライバーに影響を与えた。ひとりはガスリーで、アルピーヌと彼にとって素晴らしい表彰台となるはずだった3位入賞を逃した。もうひとりはラッセルで、2回目のピットストップの際に5秒のタイムペナルティを消化しなかったため、ドライブスルーペナルティを科されて入賞圏外まで順位を落とすことになった。
これらのペナルティについては、次のような説明が可能だ。FIAはマシンから送られてきたデータをリアルタイムで分析し、ピットレーンでの速度を常に把握することができる。ピットレーンのチェックシステムには複数のループが設けられており、ドライバーの速度の計算は、各ループ間の距離を走行するのに要した時間に基づいて行われる。
今年はキャデラックF1チームが参戦したことで、ピットレーンの端にガレージがふたつ追加された。そのため、ドライバーがコースに合流する地点の左側の白線が、昨年よりもピットレーンの奥の方に位置することになり、これがすべてのペナルティの原因となったようだ。FIAのループシステムは、白線の内側にいるドライバーに基づいて計算することになっており、コースに合流する際に新たに延長された白線をわずかでもカットしたドライバーは、速度違反システムによって計算された平均速度に基づいて速度超過と判断された。
ハミルトンは「僕はスピード違反はしていなかった」と主張し、次のように説明した。
「ピットレーンの構造が原因だと思う。僕たちみんなが長年走ってきたのと同じラインを走っただけだ。制限速度を超えていなかったから、スピード違反をしたと聞いてショックを受けた。重要なのは距離だ。これは真剣に検討する必要がある。今日は同じような違反を指摘された人がたくさんいたと聞いたけれど、おそらく実際にはスピード違反をしていなかっただろう」
ピアストリもハミルトンと同様に困惑しており、「スピード違反のペナルティはとても変なものだった。なぜなら僕は絶対にスピード違反をしていないからね。だから少しおかしい」と述べた。
「ピットレーンをできる限りワイドに走ったのに、それでもペナルティを受けた。正直に言って、何が問題だったのかわからない。でも、スピード違反でペナルティを受けたドライバーがたくさんいると聞いていたので、リスクがあることは承知していた」
「僕はまだラスカスを通過していた時にピットスピードのリミッター(のボタン)を押した。もしもっと距離が短ければ、時にはそれが違反を引き起こすこともあるけれど、僕はすごく安全に走っていたから本当に不思議だ」
レース後に最も怒りを露わにしたのはガスリーだ。彼は、実力で勝ち取ったはずの表彰台の座を奪われたのだ。
「僕は常に時速60kmの制限速度を守っていたと確信している。それに2回のピットストップの両方とも、ラインよりも前でピットレーンリミッターを作動させた」
「FIAはデータを見ればわかるはずだ。僕はスピード違反をしていないし、他のドライバーもおそらくしていないので、僕たちの速度を確認すればわかるだろう」
これはモナコ特有の問題だったようだが、この件は、次戦バルセロナ・カタルーニャGPの木曜日に行われるチームブリーフィングと金曜日のドライバーズブリーフィングで取り上げられる予定だ。
[オートスポーツweb 2026年06月09日]
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